ギフテッドの中学受験①塾選び
ギフテッドの長男が中学受験の塾に通い始めたのは小学3年生の冬だった。この時はまだギフテッドの診断を受けていなかったが、公立小学校の授業が退屈で仕方なかったこと、4年生から学童保育がなくなることから、学童代わりにもなって長男の知的好奇心も満たせるなら一石二鳥と塾通いを検討し始めた。
塾選びにあたっては次のポイントを考慮した。
1.面倒見が良く親の負担が少ない事
わが家はフルタイムの共働きで、帰宅後は次男と長女の面倒をみたり家事をしたりととにかく忙しいため、親が宿題のサポートやプリント整理につきっきりになることを求められるタイプの塾は難しいと考えた。
2.長男の特性に合う事
こだわりが強く繊細な長男の特性を考えると、テストごとにクラスの入れ替えがあったり、人事異動やアルバイト講師の入れ替わりなどで環境が頻繁に変わる環境は避けたかった。また、好奇心を抑えられない長男にはとことん付き合ってくれる塾が合いそうだと思った。
3.家から通いやすい事
幸い最寄駅から2~3駅もいけば大体の有名塾には通うことができそうだった。しかし、学年が上がるにつれて夜遅くまで勉強するようになることを考えると、男の子とは言え一人帰りは不安だとの妻の意見から、徒歩で通塾出来るところを優先した。
4.塾のレベル
長男の知的好奇心を満たすには、一緒に学ぶ子供たちとお互いに良い影響を与え合える環境が良いだろうと思っていたので、学校のフォローアップや中堅校も含む幅広なレベルを対象とする塾よりも、ある程度難関校を目指すような子どもが集まる塾が良いだろうと思った。
こうして塾選びの基準を整理してみると、SAPIXや早稲田アカデミー、四谷大塚など大手塾はどこも希望と完全には合致しないことが分かった。そこでやや不安はあったものの、ネットで見つけた近所にある難関校専門を謳う個人塾の授業体験に申し込むことにした。
その個人塾は一学年一クラスしかなく、当時の3年生は長男を除いて7人ほどが在籍していた。まず算数の体験授業に参加した長男は、小学校とは段違いの問題の難しさと、クラスメイトの頭の回転の速さにちょっと面食らっていたようだった。それでもだんだん顔が生き生きとしてくるのが手に取るように分かった。不慣れな問題にも食らいつき、間違ってもすぐに解きなおしては手を挙げる。小学校では決して見られない光景だった。
帰り道に長男が言った。「楽しかった。ここにする。」
こうして塾選びはあっさり決まった。
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