【2024イタリア大学院】到着後約1ヶ月:ローマ・ラ・サピエンツァ大学紹介
今回イタリアに到着してから約1ヶ月が経過。
やっと大学を地図を見ずに歩けるようになってきた。
今回はサピエンツァ大学の概要をまとめる。
1. 歴史・得意分野
また、大学名である「サピエンツァ」は英語でwisdomの意。
ホモ・サピエンスなどで聞くサピエンスである。
Università degli Studi di Roma “La Sapienza”が中世からの正式名称であるようだが、基本的にはSapienzaと呼ぶことが多いように思う。
また、ローマには3つの大きい公立大学があり、歴史順に
Sapienza →ローマ第1大学
Tor Vergata →ローマ第2大学
Roma tre →ローマ第3大学
と呼ばれることもある。
それぞれのホームページやメールアドレスを見れば、uniroma1、uniroma2、uniroma3となっていることに気づくだろう。
高校で習うあのボニファティウス8世が1303年に創設し、学生組織によって運営された。
その名残か、今でも大学の学生会の運動は盛んで、生徒が立候補するので投票してください!と授業前に言いに来たり、学費や大学の状況に関してデモをしたりしている。
Instagramでも彼らのアカウントは多く見つけられる。
Classics & Ancient Historyに関しては分野別ランキングでは世界一であり、この大学がローマにあることを再認識する。
公式ホームページによれば、現在英語で教えられているコースは学部と大学院は合わせて37ある。
しかし、分野はある程度限られ、文系はあまり多くないのでイタリア語を使って学位を取らない場合は、まず英語開講であるかどうかを確認する必要あり。
昨年度の合格率は、母数は公開されていないが、分野によってはかなり低い。
知恵(サピエンツァ)の女神、ミネルヴァ。
大学の校章はかなり個人的に気に入っている。
智天使(ケルビム、ケルブ、cherubino)である。
ラテン語でstudium urbis。
1870年に教皇庁から独立し、国立大学となった。
2. アクセス・施設(食堂・バール等)
メインキャンパスに多くの学部が集まっており、città universitariaと呼ばれる。ローマのテルミニ駅から徒歩では20分ほど。
さらにメトロまたはバスでPoliclinicoという駅まで行けば徒歩5分ほどである。
ヨーロッパの中でも最大規模の大学のひとつで、大学内にバールや郵便局もある。
食堂もいくつかあり、PrimoのセットやPrimoとSecondo両方セット、ピザのセットなどから選べる方式である。
価格は、ISEEというイタリアでの家族もしくは本人の収入状況(前年)によって決まる。
申告していない場合はフルの価格を支払うが、たとえばPrimoのセット(パスタなど、野菜の付け合わせ、パン、果物、飲み物)はそれでも6.10ユーロほどである。
3. 入学について(学費・応募方法)
まず、募集期間は一般的に前年の秋から入学年の春まで。
例えば、2024/25年度入学のための締め切りは2024/4/29だった。
というのも、日本のように非EU圏からの入学はPre-selectionという事前審査のようなものを受けなければいけない。
学部・研究科によってセレクションの方法は異なり、筆記試験がある場合や面接がある場合があるそう。各コースのページにいけば詳しく記載がある。
少し混乱するのが、プレと言いながらこの審査に合格すると、イタリア留学でお馴染みのUniversItalyで先にVISA申請の登録をさせられることである。
期限は6月半ばと早く、必要書類をアップロードするにもまだ届いていないなどでかなりバタバタして書類の発行を急かすようなことになる。
しかし、心配は無用でとにかく名前と手元にある書類をアップロードすればOK。あとから申請窓口を開けてもらい、書類を完成していく仕組みである。
その後、各コースによってかなりスケジュールは違うようだが、6、7月ごろには入学が確定するところが多い。
学費は、コースの種類とISEEというイタリアでの家族もしくは本人の収入状況(前年)によって決まる。
しかし、留学生でISEEを申告できない場合は出身国によって固定された学費をはらう。
2024年時点、日本はクラスCにあたり全部で1500ユーロである。
食堂でも役にたつこのISEEだが、もし非イタリア国民がISEEを申告したい場合は、日本での親や自分の収入状況を日本語からイタリア語に公式的に翻訳する、外務省の認証をもらうなどしてISEEUPというものを用意する必要がある。
時間と経済的負担がかかるので、それに勝るメリットがあるかどうかをまず検討することを薦める。
入学に関して、大規模な大学であるにも関わらず留学生オフィスの人が少ないのか、なんせ仕事が遅い。
メールが数週間返ってこないのはよくあることで、入学手続きを完了するまでとことん待たされる。
筆者や多くの同級生もいまだに書類上は入学せずに出席している状態である。
4. 大学の様子
キャンパスは大きく、ヨーロッパ的でありながらも中はリノベーションされていてわりと使いやすい。
ボローニャ大学と同様である。
また、図書館や自習室に関しては別の記事で紹介したい。