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とある理系の研究室15 高専って知ってますか?

某国立大学の理系の研究室の話。

そこそこの大学のそこそこの研究室。国内外の学会にもコンスタントに出ていて、論文もそれなりに出している。活気もそこそこ。古き良き時代の雰囲気を残している研究室。

研究室にあまり関係はない。高専の話。一部批判的な文章含むのでご注意ください。

私は高専生ではないが、ある程度大人数の高専(出身)の方にお会いする機会がこれまでにあった。

以前は、高校受験の時には近くの高専に進学という人も数名いたなあ、(普通科の公立高校と併願できるので)、ロボコン有名だよね、とかそれくらいの知識だった。

大学3年生の時には、編入してくる高専の人が周りに数人いた。専門科目はついていけないということはなさそうだった、というか普通の学生でもドロップアウト者いるのでそこはさすがというべきか。一方で全員に共通してるのが英語で苦労してたこと。

英語は大体の学生が1ー2年生で単位を取り終えるし、落とすことはまずない楽勝単位なのだが、なぜか皆が苦労してたのを思い出す。普通学生はなんだかんだで受験英語で鍛えられてるからなのか。(今はTOEICが普及してきてるから大学受験組も高専編入組も差はないのかな?)

あとは大学受験生の家庭教師とか塾講師のバイトやりにくそうだなと。(私は大学の専門講義の試験はできても、大学入試の理系科目の試験は二度と解けない、理解できない自信がある。よくこんな問題解いてたな。過去の自分は別人ではないか?)

学会の高専生メインの発表行事(高専8割、大学の学部生2割)でもご一緒した。地域に根ざした研究をなされていたのを思い出す。すごい優秀なエリート大学のB4が高専生にメチャメチャツッコんでいるのをみて同情した。大学で言えば2年生相手にひどいよと思った。でも確かに学生が自立してやっている研究は明らかに少なかった。先生に言われたのでやってます、そこまで私はよくわかってませんみたいな感じの人が多かった。

別の機会で知り合って仲良くなった高専出身の方々はとても勉強ができて、技術系資格をたくさん持っていたり、知識も多いのだが、実務に活かせてないのが残念だなという印象の方が多かった。

課題解決の仕方やアプローチを自分で模索した経験がない人が多いのかもしれない。

大学受験や就職活動はある意味で自分の限界を知ったり、時には長期間、時には限られた時間で困難をどう攻略していくか、リスクをどう取るか、自分なりのやり方や戦略を模索するトレーニングになる。受験の回数も質も(一部の人を除いて大半の人にとっては高校受験よりも大学受験のがしんどい)、就活もあまりしないで大手メーカー楽勝!という話を本人達からよく耳にするので。

逆立ちしても勝てない人間がいると言うことを知ることも大事。高専の方はマイノリティでありかつ、自分が優秀であることに自負を持っているので、それが悪い方に作用して、マウント合戦をしにくる方も多数いた。頑張っても勝てない相手がいると気付ければ、空しいだけだと悟れるのに。

あくまで、比較として高専の方とそれ以外を分けて相対的な傾向と言うまでの話だが。

でも、高専卒と理系の大学2年生時点を持ってきて理系スキルだけの平均を取ったら、高専卒の方が上だとは思う。

最近あった高専生が開発した超小型衛生のニュース。素晴らしかった。

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