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あなたのひだり


生きていく中で、
環境はいつだって
ぐるぐると変わっていくものだと思っている。

仕事、生活、結婚
思考、身体、病気
変化していくことは当たり前のこと。

変わっていくことを恐れてはいない。

人はみな変化していく生き物だと思っているし
それについてはかなり受け止めている。


その中で焦らずに生きていきたい。
そんな考えはわたしの軸にあるのだけれど。



ふと、自分の人生の中で
ターニングポイントのようなものが起きたとき
それを受け入れる覚悟はあっても
好きな人との変化だけは受け入れられなかった。

わたしの生き方が変わってしまうことで
あなたと会えなくなってしまったら
あなたとの関係が終わってしまったら

それを考えるだけで不安に陥ってしまった。

他の誰かに甘えられたとしても
わたしの心の芯の部分にはいつだってあなたがいて
わたしの弱さや女の醜さ
わたしの中心の愛情というものは
あなたにだけしか見せられないし渡せない。

それでもうまくあなたに話せなくて
わたしの胸の中がぐちゃぐちゃとしてしまって
不安定になってしまった。


あなたに
大好きや愛してるの言葉をもらっても
安心できなくて眠れなくて
どうしたらいいのか分からなくなってしまった。

それでもあなたは、
わたしのことを受け止めてくれた。

正直に、思っていることを話す。
ゆっくりと聞いて、話の道筋を正してくれた。


わたしが変わったとしても
あなたとの関係だけは終わらせたくない。
あなたがいなくなることだけがいちばん怖い。


泣きそうになるわたしをあなたは宥めて
たくさんお話を聞いてくれた。

あなたも気持ちを伝えてくれる。
そしてまた、ずっといっしょを約束してくれる。

この先、何があっても
わたしとの関係は終わらせたくない。と
あなたも言ってくれた。

あなたも、
同じ気持ちでいてくれることに安心できた。



あなたに寄りかかる。

身体も心もピタッと合う。

磁石が引き合うみたいに
パズルのピースがはまるように。

また、ひとつひとつ重なった。


自分の欠陥部分の左側を隠したいから
わたしは常に誰かの左側にいたい。

あなたは誰かの右側にいたいと言う。


あなたの左側はわたしのもので
わたしの右側はあなたのものなの。

あなたの隣はわたしで
わたしの隣はあなた。

どうか、いつまでもあなたのそばに。
どうか、いつまでもわたしのそばに。

そんな風に願わずにはいられない。

神様はいじわるだけど、
この場所だけは誰にも渡さない。


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