見出し画像

拝啓、15歳の私へ

拝啓、15歳の私へ

私は今とても幸せです。
それは、あなたが今努力してくれたおかげなのだと、心底感謝しています。
部活もせず、ただひたすらに勉強に励んで、希望する大学に入ることを目標にあなたががんばったからです。ありがとう。
先のことは、分からないでしょう。自分が何をしたいのかも分からないでしょう。
今はそれでいいと思うのです。

世の中には「タイミング」というものがあります。
時流に乗るというか、そのときそのときの風が吹くというか。
誰かと比べて自分に劣等感を感じることも、誰かの心ない言葉や態度に傷つくことも、どんなに、いじわるい人間であっても、ひねくれたものの見方しかできなくても、すべてこれからの人生にマイナスになることはないと、30年後の私が保証します。全てあなたの今後の糧になる。そう信じていていい。
劣等感を乗り越えたいと思うこと、傷ついたことから復活すること、いじわるいひねくれた自分に気づくこと、いつかそんな日が来ます。
あなたの生き方は間違っていない。それでいい。今のあなたはそれでいい。それを存分にしればいい。

あなたには、今、両親や家族や学校の友達、予備校の友達、先生それくらいしか関わる人がいないでしょう。
でも、世界はもっと広い。
日本に1億人。世界に行けば80億人。
あなたは、今いる世界が全てではないと、まだ気づいていないかもしれない。でもたまに想像してほしい。80億もいれば、自分に合う人が1人なんてことない。軽く1000人くらいはいるだろうということを。
今は誰にも理解されなくていい。でも、それで卑屈にだけはならないでほしい。自分を理解してもらうこと、理解してくれる人を探すことだけはやめないでほしい。でもそれだって、今できないなら、やらなくていい。
いつかできるようになるから。

ただ一つ、15歳のあなたに言いたいことがあります。
あなたは、誰かにしてもらったことを忘れるところがある。
それだけ直してほしい。
私は後悔しています。
あなたの周りには、どれほどあなたを愛してくれる人がいるか考えてこなかったことを。そのせいで、自分は不幸なんだと勝手に自分を悲劇のヒロインのように感じていたことを。でもそんなことは全然なかった。
それを知らないことは、人生の半分以上を損しています。
自分が思うような、してほしい愛し方をしてくれる人はいません。
心配しすぎて口やかましくいう人もいれば、そっと見守って何も言わない人もいる。それも全部、愛なのだということを、知ってほしい。
このことに気づくだけで、あなたは、今よりもっと勇気が持てる。嫌なことから逃げること、立ち向かうこと。誰かに本当の気持ちを打ち明けること、弱いところを見せること。弱さを見せずに、堂々と生きること。全部できるようになる。

でも15歳の私、あなたはよくやっています。
だから、そのままでいい。そのままで、自分の思うように生きればいい。
そうすれば、30年後、幸せな私になれるから。

サポートいただけると、明日への励みなります。