(ゆる遍)四国八十八箇所霊場を巡る旅〜2番札所から4番札所まで〜
前回の、ゆるいお遍路旅、略してゆる遍はこちら。
1 2番札所 極楽寺
寄り道を繰り返し、やっと2番札所に着きました。
ここの山門は、朱塗りでした。
一礼するのを忘れました。
ここの手水舎には龍がいました。
(どれも、かわいらしいので、シリーズ化したい)
本堂まで、美しい庭園が広がっています。
水掛不動尊がいらっしゃいました。
水をかけて「家内安全」を願います。
極楽寺のHPによると
寺伝によれば、弘法大師が巡錫し、 二十一日間にわたり阿弥陀経を読誦し修法されていると、 その結願の日に阿弥陀如来がいずくからともなく弘法大師の前に現れ弘法大師におことばを賜ったという。
大師はそのお姿を忘れないうちにと、ただちに刃をとって、阿弥陀如来を刻みはじめ、 旬日でそれを完成させ、この寺のご本尊としてお納めしたという。 ところが後に、このご本尊の後光が鳴門の長原沖にまで達し、沖に働く漁民の支障となったので、 漁民たちはこの光をさえぎろうと本堂の前に小山を築いた。 それからは大漁があり、日照山の山号もそれにちなんでつけられたという所伝をもっている。
御本尊の阿弥陀如来は、弘法大師さまの作なんですね。
本堂に登る石段の前にこんなものがありました。
大きな仏足。
仏足とは釈迦さまの足跡を石に刻み信仰の対象としたものだそうです。
実は私、仏足好きなんです。ちょっと可愛らしくないですか?
ちょっとエキゾチックなデザインがいいなと思います。
初めて知ったのは、奈良国立博物館のお土産の「元気がでる仏像スタンプ」。
(画像は、奈良国立博物館のHPからお借りしました)
この仏足が可愛くて、付箋のすみっこに押して、自分のメモ用に使っています。(あと、阿修羅像と地蔵菩薩を持ってます)
余談でした……
本堂に向かいましょう。
あれ、人がいません。
さっきの1番札所の賑わいはどこへ……?
石段を登り切って、本堂の前へ。
ろうそくを立て、お線香をあげて、般若心経を唱える(まだまだつっかえる)
帰ろうと振り返ると、石段の下で、手を合わせている人が。
そういえば、仏足の前にろうそく立てと香炉がありましたね。
そうか、上がってこなくても参拝できるシステム。だから、石段より先には人がいないのかと一人納得。
階段を降りて、仏足のところに行く手前で右に折れると、別ルートで山門に戻れます。途中、大きな杉の木がありました。
説明書きによれば、今から1000年以上前、弘法大師空海さまが、自らお手植えされたという杉の木でした。長寿を授かると言われ、「長命杉」と呼ばれているそうです。ご利益あるかな(長生きばかりが幸せではないとも思っていますが)
2 3番札所 金泉寺
カーナビに目的地をセットします。
「きんせんじ」
「目的地は検索されませんでした」
あれ?
ガイドブックを見直すと「こんせんじ」とフリガナが!
とんだ失礼をいたしました!
気を取り直して「こんせんじ」と入力。
無事「案内を開始」してくれました。
とはいえ、2番札所から、こちらもわずか2kmほど。すぐ到着です。
こちらも朱塗りの山門でした。仁王像もいます。
山門をくぐると、「ごくらくばし」がかかっています。
橋の向こうは、極楽なのかな。
写っているのは、Tちゃん。(歩く姿が勇ましい)
こちらの手水舎のこれは、唐獅子のようです。
さて、本堂でお参り。すこーーしずつ、般若心経が上手くなります。
(ファイナルファンタジー5のピアノマスターへの道みたい……伝わらない)
本堂の屋根の裏側には、たくさんの名前の札のようなものが貼られています。あんな高いところにどうやって貼るんでしょう。(お寺で聞きそびれました)
仕方ないので、帰ってググってみました。(持つべきものは、コミュ力の高い友人とGoogle検索)
お寺や神社にお参りした記念に貼るのがこの名前の札。「千社札」というのだそうです。江戸時代から続く風習だそう。へえ。でも、どうやってあんな高いところに……?
最近では、禁止している神社仏閣もあるそうで、勝手に貼るのはよくないのだとか。勉強になりました。
さて、ここのお寺には、「黄金の井戸」があります。
この井戸をのぞいて、水面に自分の姿が映ると長生きで、映らないと3年以内に死ぬというなんともドキドキする言い伝えが残されているそうです。
吸い込まれそうですが、そっと覗き込みます。
おお、ちゃんと映りました。よかった。とりあえず3年以内には死なないようです。
スマホで映ったところを撮ろうかとも思いましたが、買って2日目の重たいiPhone11を井戸に落としたら(やりそう)、3年どころか明日死んでしまいそうなのでやめました。
Tちゃん曰く、
「自分と違うものが映ったら怖いので、やめとく」
うん、そっちが正しい理由だね。(iPhoneが惜しいなどど、煩悩の塊でしかない)
それから、こちらの見所はもう一つ。
かの源義経が、源平合戦で屋島へ向かう折、(屋島は香川県にあります)戦勝祈願をした際に、武蔵坊弁慶が自らの力を披露するため持ち上げたといわれる石が残されています。
大きい。雨に濡れて黒さが光っていました。弁慶はやっぱり怪力の持ち主だったんでしょうね。
写真は残っていませんが、このお寺には、観音堂がありました。
普段は鍵がかけられていて、見ることができないようですが、この時は特別に鍵が開けられていたようで、中に参拝者が数人いらっしゃいました。
様子を見ていると、中の方が、こちらを手招きしてくれています。ありがたく、私たちも便乗して、見せていただきました。
きらびやかな装飾を施した、観音堂の中はまさに極楽のよう。またも、私が内装に気を取られている間に、Tちゃんは、中に入れてくださった方と会話を始めます。
5番札所の地蔵寺には、奥の院に五百羅漢があるという。五百羅漢とは、お釈迦様の500人のお弟子さんのことで、5番札所にはその像があるのだそうだ。五百羅漢のどれか一つは必ず自分の顔貌そっくりだということ。
「行ったら探してみたらいい」
とアドバイスをくださいました。5番札所に行くのが楽しみです。
3 4番札所 大日寺
のんびりしていたら、もう午後4時を回っていました。
大抵のお寺の納経所は、午後5時まで。早く行かないと、納経帳に御朱印をいただけません。
急ぎ足で、4番札所へ向かいます。
車で10分もかからないくらいのところ。
カーナビに騙されて、狭い道を走るはめになり、時間を数分ロスするという失態。
3番札所の金泉寺より少し山に入ったところにあるのが、4番札所 大日寺。
真新しい山門が出迎えてくれました。
実は2番札所に着いたあたりから、雨は上がっていて、台風はどこへやらという感じに。
「1番札所で出会った、外国人の女性『雨や降ってないやん!』って憤慨しているかもよ」
すると、Tちゃんが、
「心配しなくても、今夜は荒れるから」
と台風進路図を見つつ、予言します。(予言は的中、夜中は風雨がすごかった)
こちらの手水舎は、ワニ……でしょうか。(また、聞きそびれた)
つらつらと話をしつつ、沢の水音やら、大きな鉢に浮かぶ睡蓮を見ながら本堂に向かっていると、お寺の女性に声をかけられました。
「納経帳書かれますか? だったら先に納経帳を出してください」
もう時間は午後4時半前、そろそろ店じまいとのこと。
慌てて納経帳を取り出し、先に御朱印をいただく。
いただいた手前、早いところ参拝せねばと駆け足で向かう。
ろうそくもお線香も、立てるところがすでに綺麗に整理されていて、閉店しているようだったので、割愛。
般若心経を唱えて、手を合わせて、参拝終了です。
こちらのお寺の見所は、33体の木造の観音像。
こちらは時間いっぱいまでゆっくり見せていただけました。
仏像って、一つ一つで見ても違いがよくわからないんですよね。
でも、こうやって一堂に並んでいると、わかりやすい。
千手観音、十一面観音、馬頭観音、如意輪観音、みんな違ってみんないい。私の推しは、如意輪観音様。
じっくりと一つ一つの観音様のお姿を拝見していたら、もう午後4時40分。
「もう1箇所行っとく?」なんて飲み会の3軒目みたいに思ったが、5番札所では、自分に似た顔を五百羅漢の中から探すという大作業が待っているので、断念。
今回のお遍路はここでおしまい。
いただいた御朱印はこちら。
(2番札所 極楽寺)
(3番札所 金泉寺)
(4番札所 大日寺)
(つづく)
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