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おしゃれのキモは靴だった

私にとって、おしゃれのキモは「靴」でした。

ちょっと固めの仕事上、お仕事着はコンサバ風です。
自分の顔や体型も、骨格診断ではストレート

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一番左がストレート。まっすぐな印象のスタイルがいいのだそうです。
タイトスカート、センタープレスのパンツ、襟のついたものやハリのあるシャツ、先が細めの靴。

色でいえば、ウインター。(以前、簡単なカラー診断を受けました)

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右下がウインター。ちょっと暗めのビビッドな色が似合うそうです。

ストレートでウィンターと知るまでは、いろいろ試しました。ひらひらのフレアスカートやビッグシルエットのナチュラルスタイル、ピタピタのトップス、丸襟のニット、どれも全然しっくり来ず、何度試着室の鏡の前でがっかりしたことでしょうか。

何十年もかけて自分の似合うお仕事着を追求した結果、灯台下暗し。体型と職場のTPOが合致した、なんちゃってコンサバ風と相成ったわけです。こんな感じ。

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最近、真似したいスタイルを見せてくれたのは、アマプラのオリジナルドラマ「ホットママ」の主人公・夏希の上司で、板谷由夏さんが演じる木島塔子のファッション。

板谷さんと自分の写真とならべる暴挙をしてしましました。(見比べないで)

そして、この木島塔子ファッション、どこから見ても、ドンピシャの好みです。素敵です。
板谷さんの演じる木島塔子は仕事では鬼のよう。だけど、1人の女性として悩んだり苦しんだり。同世代としては共感ポイントが多かったです。
もちろん、千葉雄大くん目当てで見たドラマなのですが、いつしかストーリーは木島さん目線、そして木島さんファッションチェックしながら見ていました。

このスタイルをお手本にしたいなあと思っていた矢先のこと。

2週間ほど前から、足の指にできたイボに悩まされていました。
かさぶたのような黒い点々が密集していて、目玉の親父が寄生しているような見た目は、背中がゾワゾワする気持ち悪さ。触ると鎧のように固い。
素足で歩いても、イボの部分が床に当たって痛いのなんの。
靴など到底履けません。

よろよろと足を引きずりながら、皮膚科に行き、液体窒素(なんとマイナス190度!)をイボとイボの周辺に塗ってもらいました。イボの周りの皮膚を凍傷させて再生させるのだそう。

これがめちゃくちゃ痛い!

凍傷つまり強制的にやけどの状態を作っているから、まあ痛い。
処置したばかりは、やけどしたばかりの時のひりひりした痛み。それから大きな大きな水ぶくれができて、ズキズキ痛みに。
じっとしていても痛い、歩いても痛い。あまりの痛さに、再度皮膚科へ駆け込み、痛み止めをもらいました。
ついには水ぶくれが破れて、ジュクジュクした痛みに。そして、水ぶくれになった皮膚がべろりとむけました。
なのに、カチカチのイボはピクリともしません。
人間に寄生するウイルスから生まれたイボのATフィールド、恐るべし。

おかげで、処置から数日、いつも履いているヒール高めのパンプスや先の細い靴はおあずけ。
痛みを少なくするために履いた靴は、ヒールのないぺたんこの、メッシュ素材のウォーキング靴で、ストラップはゴム、甲が広くてつま先は丸い。
つまりいつもと真逆のタイプの靴。

その上にいつものオフィスファッションを着ます。
玄関の鏡に映った己を見て、衝撃を受けました。

地味なメイク、丸い背中、パンパンの太もも、タイトスカートやジャケットはコンサバ風の服は、ただの地味な服となり、まったくオシャレじゃないんです。
それに心なしか体に、働く力が湧いてこない。
気持ちのどこかが履いている靴と同じようにゆるっとだらんとします。

わたしはヒールの靴が好きです。
見た目の美しさもさることながら、ピンヒールこあのキリリとしたフォルムは、強い女性を想起させてくれます。

そりゃ、わたしが板谷由香さんみたいじゃないことは理解しています。
ただの小太りなアラフィフ女。

でも、ヒールのパンプスを履くと背筋がしゃんとするし、歩く時もヒールで傾斜がついているせいか、一歩目を踏み出すのが楽な気がします。

少し背が高くなって視点が上がるし、足もスッと伸びてふくらはぎが細く見える(個人の感想です)

ヒールのパンプスに履き替えて車から降り立った時、パチンと仕事モードにスイッチが切り替わるみたいです。スーツを戦闘服という人がいますが、私はそれがヒールのパンプスなんです。

そんなに仕事ができる人間じゃないし、頑張るのは苦手な人間ですけど、ヒール靴のパワーに負けないように働こうと思います。

ヒールを履くのを強要しないでと訴えるキャンペーンもあるけれど、強要されて履いてるのではなく、好きで履いているんです。
死ぬまでにはルブタンやジミーチュウが履いてみたい。
このキャンペーンのおかげで世の中からヒールのパンプスがなくなったらどうしようと真剣に心配しています。

ヒールのパンプスが履けないと、自分の好きなスタイルから遠のくし、こんな心許ない気持ちになるんだなぁと、新たな発見でした。

一昨日、とうとうイボが闘いに敗れ、ごそっととれていなくなりました。
いま、ふたたび好きな靴が履ける幸せを噛み締めています。

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