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【子どもの運動】運動の準備と神経発達

こんにちは!
たにぐち れなです!

このnoteは下記の文献を読んだ私の考えを述べさせていただきます。
貴重な文献を拝読させて頂きましたことを、感謝いたします。

放課後等デイサービスに勤務する私ですが、子どもたちの「運動能力」は自然と目に入り、評価をしてしまいます💦

運動能力おばけと言ってしまう程のボディイメージを持つ子どもや、運動における勝負事に負けてしまうと分かっているからこそ狡賢く立ち回る子どもまで、驚かされるばかりです。
(反則は反則なので捕まっちゃうんですけどね💦)

そんな子どもたちの「運動」に差が生じている理由を知りたいと考え、
アウトプットのためにこのnoteを書きます。
お付き合い頂けると嬉しいです😊


運動とは?

そもそも今回の運動とは……

【運動】
健康や楽しみのために、体を動かすわざ、特にスポーツ。

Oxford Languagesの定義

と、されています。

その運動の習得は
運動学習:できない運動が練習を通じてできる様になる」と
運動発達:できない運動が適切な環境下で成長に伴ってできる様になる」に分かれています。

「運動学習」は、
練習をすることで熟練度が向上し、できる状態が永続することを指します。
私自身も、フットサルを始めましたが「会うごとに上手くなってるね!」と褒めて頂きました。きっと運動学習には年齢は影響がないのかなと個人的には感じています。

「運動発達」は、
産まれてから人間の基礎的運動スキル(functional motor skills)の獲得を基盤に、動きの形成を行うことにあたります。
習得の準備(環境や発達)が十分な場合と、そうでない場合に応じて、子どもたちへの運動の提供内容を調整する必要性があると感じました。

放課後等デイサービスでは小学生〜高校生まで、幅広い年齢・様々な発達段階の子どもたちが登所してくださっています。
「工作が好き!」「運動が好き!」と好みも様々です。

その中で、「運動を嫌いにならずに発達を促すこと」の難しさに頭を抱えている内の一人が、たにぐちなのでしょう💦

発達の課題

「発達課題のひとつは粗大運動の獲得」とされています。

粗大運動とは……
「寝る・寝返る・四つ這い・起き上がる・座る・立つ・歩く」といった、成長に伴って獲得していく運動です。
そのパフォーマンスは運動能力に反映され、運動能力の優劣やスポーツに対する積極性に影響します

つまり……
子どもの運動能力の健全な発達を手助けすることは、学校での教育への参加や大人になってからの健康問題にも繋がる重要な課題となっています。

実際に学校生活を送る中で、チームワークや人間関係などを理解・学習する場合もあります。その機会を奪いかねないと考えると、運動発達の重要性が分かるかと思います。

子どもたちは、自分が何に困っているのか分からずに伝えられなかったり、
しんどいと感じていることが分かってもらえなかったりとたくさんの苦労を抱えていると考えています。

具体例を挙げるならば、不登校や人間不信でしょうか。
実際に子どもと触れ合ったり、観察するとわかる方もいるかもしれません。

「人を警戒する・顔色を窺うのがずっと、ってしんどいよね。」

発育と発達の目安

そも……
発育:産まれてからの量的変異(身長・体重など)
発達:産まれてからの質的変異(神経・生殖・リンパ系など)」と、
大きく意味が異なります。

下記のグラフは「スキャモンの発育曲線」といいます。
やや文献としては古いのですが、今回の文献を読むにあたり復習します。

Scammon の発育曲線(1930年)

スキャモンは大きく四つのパターンがあることを提唱しました。

神経系型は、特徴的な発育パターンを示しています。
出生直後から急激に発育し、4・5 歳までには成人の 80% 程度( 6 歳で 90%)にも達します。
つまり、神経の構成は小学生頃にはある程度確立されるとしています。

生殖器系型は、男児の陰茎・睾丸、女児の卵巣・乳房・子宮などの発育を示しています。男子の場合、10~12歳頃まではわずかに成長し、14 歳あたりから急激に発育します。女子の場合は男子より 2 年程度早くなります(12歳ごろから発育)。
ホルモンバランスや第二性徴により、不安や変化を感じる子どもが多い時期と考えます。

リンパ系型は、免疫力を向上させる胸腺・扁桃・リンパ節などのリンパ様組 織の発育を示します。生後から12・13歳までにかけて急激に発育し、成人のレベルを超えるが、思春期を過ぎてから成人値に戻ります。
怪我をした時も「若いと治りが早い」と言いますよね?小さい時にたくさんの病気を体が知り、思春期にかけて強くなっていく様です。

一般型の特徴は、乳幼児期までは神経系型と同じように急激に発育し、その後定常状態になります。再び思春期といわれる 12・13 歳頃から急増するS字状の曲線を示します。

発達は、発育と異なり「目に見えません」
運動能力が伸びる4・5歳までの経験が今後を大きく左右させると考えると、親としては身構え、緊張してしまうと思います。

また性徴に対しては、子どもは初の経験に混乱し、親は気づきが遅れてしまう傾向があるものと予想できます。

事前に伝えるにしても、自身の変化に対する理解力・受容力が子ども本人にあるのか?、環境の理解はどうか?など、課題のある分野であることは明白でしょう。


運動能力の発達

発達の過程は、
動きの発達が停滞の原因になる他に比例しない経過を辿ります。
(神経筋系機能の発達に伴って、右肩上がりになるのではないんですね💦)

神経筋系へのトレーニング刺激を加える意図で身体活動を実施しても、
動きの形成が伴わなければ運動能力の向上効果を得ることは難しい
ということになります。

つまり……
「ボールを投げるために、身体の神経や筋への促通をした」としても、
「投げる動作を習得していない」と効果が反映されない
ということですね。

「投げる動作」には腕の動きや体重移動、体幹の回旋動作やリリースのタイミング、さらにはボールの大きさによっても動作が変化します。かなり難易度の高いものでしょう。

ある意味、
癇癪と共ににものを投げ、人に当てる子はすごいのかもしれません…!?
たにぐちには、子供の手からゴミ箱が飛んできたことがあります。
謎の反射神経でゴミ箱を弾き飛ばした私を見て、周りの子どもたちに「れなさん…すげぇ…」と言われた経験があります💦

私は子どもたちの運動発達の目安として、
下記の文献を参考に実施しています。

とは言っても、
放課後等デイサービスは10人前後の子どもたちが同時に活動しています。
事前に「〇〇さんの△△を見る!」と準備をしていないと、その瞬間を見逃します。

また、マンツーマンでの評価を了承してくれない子どももいます。
なので、遊びや運動の中で「しれっと」チェックできるかが勝負だと痛感しています。

むむむ……子どもたちは強敵……💦

理学療法士として療育分野でできること

正直に、今も模索中です。
現場には、児童発達管理責任者・保育士を中心に、場所によっては心理士・看護師・療法士が所属しているかと思います。

「子どもたちのために」と考えるゴールは同じですが、
持っている手札も、考え方も、思考の基盤も異なります。

リハビリ病院を経て、踏み込んだ療育の分野ですが、
チームであることは変わりないと感じつつあります。

運動発達という行動観察から導き出す分野において、多くの知識を吸収し、子どもとご両親の笑顔のために仕事をしたいと考えています。

みんなが ○(まる)な日々が続きますように。

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