なぜ、エンタープライズ顧客の攻略が難しいのか
こんにちは。あるです。
みなさんは普段どのようなお客様を担当していますでしょうか。この記事をクリックいただいたということは、
今まさにエンプラ企業を担当しているぞ!
これからエンプラ企業にチャレンジするところだぞ!
そういった方が多いのではないでしょうか。
今日はそんな皆さんと一緒に、エンプラ企業の攻略にについて考えていきたいと思います。
エンタープライズ企業の定義
まずはじめに目線合わせしたいのが、エンプラ企業とはどのような企業なのか、という点です。皆さんの所属組織ではどのような定義をされていますでしょうか?
基準の設け方として「売上規模の大きさ」「従業員の多さ」「取引金額の大きさ」など様々あるかと思いますが、ここでは「意思決定に関わるステークホルダーのパターン」で定義をしてみたいと思います。
エンプラ:意思決定に関わるステークホルダーが部署を跨いで存在する
SMB:意思決定がレポートラインのみで完結する
つまり、人事部門に人材採用のための求人広告(1億円)を提案している場合、決裁をとるべきステークホルダーが、担当者→部長(担当者の上司)→役員(部長の上司)→社長だった場合はエンプラでない。
一方で、人事部門に、営業部長も利用するタレントマネジメントツール(500万円)を提案していて、担当者のレポートライン(部長、役員、社長)に加えて、営業部の部長、役員にも決裁を取らなければならないケースは、エンプラセールスであると定義したいと思います。
そのような定義をしたときに、エンプラセールスの難しさを一言で表すと、「必ずしも利害関係が一致していない複数のステークホルダーと合意形成を図ること」にあると考えています。
エンタープライズ企業攻略において考えたい2つの視点
"個人"を動かす
まずこれは当たり前の話しですが、大前提、組織は個人の集合体でしかないので、各ステークホルダーから共感を獲得(感情を動かす)し、購入意思決定に賛同してもらう(行動を促す)必要があります。
では、人はどのような時に感情が動き、行動が促されるのでしょうか。
それはある歴史上の偉人が、名言を残しています。
ご存知の方も多いかもしれませんが、フランス革命時、ヨーロッパを席巻した軍将「ナポレオン・ボナパルト」の名言です。
例えがやや過激になってしまいましたので、改めてビジネスに置き換えるとこのように解釈できます。
「利益」=購入した場合に得られるメリット
例:その商品を購入すると10%売上が上がる(周囲から良い評価を得られる)
例:その商品を購入すると10時間の残業がなくなる(家族との時間が増える)
「恐怖」=購入しない場合のデメリット
現状のままだと、売上ノルマを達成できない(上司から怒られ続ける)
現状のままだと、人員が足りない(残業時間が増える、最悪離職者がでてしまう)
この2点を双方から言語化し、各個人と合意形成が図れれば、購入の意思決定に向けて動いてもらえるでしょう。
"組織"を動かす
続いて、組織を動かすことにおいては、下記の2点が重要だと考えます。
・組織の意思決定フローを把握する
鶴の一声など常に例外はありますが、エンプラ企業の意思決定には必ず意思決定のためのフローが存在するため、いかにその構造を把握、理解するかが重要です。私はよく5W1Hで整理することが多い(具体的な整理方法は後半で解説)ですが、どのような場で誰が意思決定をするのか、解像度を高めましょう。
・味方を増やす+「敵を作らない」
誰が意思決定に関わるのかを把握できたら、あとはその方達に味方になってもらう活動が必要になりますが、そこで1つ重要なポイントが存在します。
それは、いかに「敵(反対者)を作らないか」ということです。
事前の根回し活動は営業マンが直接行うケースもありますし、担当者に行ってもらうケースかと思います。その際、どうしても、味方になってくれそうな方のみを、また、そのような方を優先的に巻き込みがちですが、実は反対者になりそうな方こそ、先にケアを行なっておくことが重要です。
「賛同者を集める(=購入意思を高める)」だけでなく「反対者をなくす(購入しない理由をなくす)」ことが重要です。
ここまで、人や組織を動かし、エンタープライズ企業を攻略するためのポイントについて書きましたが、いかがでしたでしょうか。
攻略難易度も高く、営業マンの育成も難しいと言われている顧客群ですが、すべての営業活動のセオリーは言語化することができ、再現性を持たせることができると思っています。一方で本記事を読むだけで明日からエンプラ攻略ができるようになるかというと、そうではないと思っています。重要なのは、それをどのように実行するかです。
ここまで書いてきた「抽象的なポイント」を実現するための「具体的な行動(セールストークなど)」については、別記事でまとめたいと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました!
ではでは。
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