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梅雨の終わり

雲の影が
私の進む道を
誘導しているように

私と同じ速度で
移動していく

このまま
どこまでも
どこまでも
追いかけて行きたい

掠めるように
濃い影が
さっと横切る

雲の影を追いかけて
地面に吸い付けられていた
視線が
引き剥がされる

見上げると
大きく翼を広げた鳶が
山へと向かっている

梅雨がまだ明けやらぬ
夏間近の空に
悠々と舞う鳶に
目を奪われ
しばし立ち止まる

人間とは
なんとちっぽけな
取るに足らない生き物か

溜め息混じりに
また歩き出す

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