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栗きんとん

「栗きんとん」と聞いたら、タイトル画像のような、つぶしたさつまいも餡と栗の甘露煮をまぜた、おせち料理の名脇役の「栗きんとん」しか知らなかった。山梨生まれの私には、これが当たり前だった。

先週東京駅でみつけた栗きんとん(箱入り)

ただ40年近く生きてきて、この概念がひっくり返った。
数年前に長野の栗の産地に行ったときに、全く違う衝撃の「栗きんとん」に出会ってしまった。

衝撃の栗きんとん

この衝撃の栗きんとんには、べとつくものがない。甘く煮た栗の姿も見当たらない。見た目を例えるなら、しっとりした落雁のようだ。

そして、口に頬張ったとき衝撃を覚える。
この栗きんとんは、栗と砂糖のみを原材料に練りあげた和菓子で、発祥は岐阜県の中津川らしいが、古くから「栗きんとん」と言っていたそうだ。

漢字で書くと、おせち料理の栗きんとんは「栗金団」、衝撃の栗きんとんは「栗金飩」と違うらしいが、ひと口で秋の風味に溢れるこの味は全くの別物だ。
「栗は好きだけど、栗金団は苦手だ」とか「栗を使ったスイーツはモンブランが一番」という人には是非食べてもらいたい。

生まれた隣県の長野県にすら、こんな代物が産地に隠れているのかと驚いた。きっと、まだまだ知らないご当地グルメがあるから、日本もくまなく出かけたくなる。

そんな街を応援したい。と言いながら、美味しいものが食べれて幸せだ。


東京駅の物産コーナーで買ったお店はこちら

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