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動作から予測する柔軟性
C-I Baseballの増田稜輔です!
今回はトレーナー向けマガジン「トレーナーマニュアル」でも配信した
柔軟性をテーマにまとめていきます。
選手のコンディションの指標のひとつとして
「柔軟性」が挙げられます。
柔軟性が低下すると動作エラーを起こし
・パフォーマンス低下・障害発生リスクが高まります。
では、日々変化する選手の「柔軟性」を把握するには
どのようにすればいいでしょうか?
この時に考えることは選手と関わる状況です。
選手と関わる状況は大きく2つに分離されます。
①臨床場面で対応する
②野球現場で対応する
この2つの異なる状況では選手の「柔軟性」を捉える方法を変える必要があります。
①臨床場面で対応する場合
・1対1での対応
・少なくとも約20分の時間がある
臨床場面では選手の「柔軟性」を角度や数値から
詳細に評価することが出来ます。
|臨床で行える柔軟性評価の一例
臨床現場ではベッドを使い代償動作を確認しながら柔軟性を評価することが出来ます。
②野球現場で対応する場合
・1対多数での対応
・1人にかける時間はわずか
野球現場では多数に対応するため1人ひとり
柔軟性評価を行う時間はありません。
(障害を呈してる選手には1人ひとり対応します)
野球現場で多くの選手の「柔軟性」やコンディションを
把握するには
パフォーマンスやトレーニング中の”動き”から評価します。
日々の選手の”動き”注意深く観察することで
「柔軟性の低下」によるコンディション不良が把握出来ます!
|野球現場で行う動きの評価
前述しているように野球現場では
実際のパフォーマンスやトレーニング中の動きから評価を行います。
今回は「股関節内旋制限」を例にして解説します。
・投球動作
投球動作で柔軟性を評価するときは予めチェックするポイントを決めていると変化に気づきやすいです。
例)股関節内旋
股関節内旋の柔軟性を評価するときはAccelerationとFollowThroughの
動きを評価しています。
Acceleration
下腿の傾斜角度
→股関節内旋柔軟性が低下した場合は
外側へ傾斜し前方荷重量が減少する
FollowThroug
骨盤回旋量
→股関節内旋柔軟性低下例では
骨盤回旋の回旋量が低下しFollowThrougがタイミングが遅延する
ステップ方向
→投球後に3塁側に軸足を接地する
・ランジメディシンボールスロー
ステップ足の強化として行うことが多い
ランジでのメディシンボールスロートレーニングですが
このトレーニング中にも柔軟性の評価を行っています。
【動作分析】
— 増田稜輔@C-I Baseball代表 (@ryosuke20679492) July 22, 2020
野球現場では詳細な評価は難しい
トレーニング中の動きから
選手の特徴を掴むことが
重要になります!
ランジ動作で膝が割れる選手
・どこが機能低下してるのか
・どんな投球動作になるのか
予測して対応することが大切 pic.twitter.com/Uh4QljsiE4
評価ポイント
ステップ足に荷重したタイミングでの膝の動きを評価する
・膝の内側/外側への移動量が大きい場合は
ステップ足の股関節内旋の柔軟性が低下している可能性があります。
野球現場では
評価バッテリーを使用して選手1人ひとりの柔軟性を評価している時間はありません。
大人数に限られた時間の中で柔軟性を把握していくには
今回ご紹介したような、選手が行っている動きを評価する必要があります。
これは野球現場で活躍できるトレーナーになるためには必須スキルだと考えています。
いきなり動作を評価することは難しいと思うので
各動作のチェックポイントを決めておくことをオススメします。
自分なりの動作評価が出来てくるとより充実した野球現場現場活動を行えると考えています。
今回の内容が野球現場で活躍する皆様の参考になれば幸いです。
ライタープロフィール
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