俺の推しがスゴく変なことを言った

結論から申し上げると、俺の推しが物凄く変なことを言ってしまった。
というか、全世界に向かってケンカを売ってしまった。
ちなみに本画像は今回のライブでついつい買ってしまった推しのアクスタである。LOVE。

松尾潔が、全達郎ファンが、芸能リポーターたちが耳を傾けていた日曜午後2時、俺は父親と車の中下関の大雨渋滞につままれたままラジオに耳を傾けていた。放送での彼の7分に渡る独白(Twitterでファンが「玉音放送」と言っていて父子共々笑ってしまった)を聞いたのだが…　10年以上少年時代から彼を追い続けている身として、何と言えばいいのか… 言葉を失ってしまった。

性加害に対する様々な告発や報道というのが飛び交う今でも、そうした彼らの音楽活動に対する私のこうした気持ちに変わりはありません。私の48年のミュージシャン生活の中でたくさんの方々から頂いたご恩に報いることが出来るように、私はあくまでミュージシャンという立場からタレントさんたちを応援していこうと思っております。彼らの才能を引き出し、良い楽曲をともに作ることこそが私の本分だと思ってやってまいりました。このような私の姿勢をですね、忖度あるいは長いものに巻かれている、とそのように解釈されるのであればそれでも構いません。きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう。

きっとそういう方々には私の音楽は不要でしょう。

玉音放送の最後をこう締めくくった彼。…こんな踏絵を人に、というよりファンに踏ませて、あなたは… 私達を何だと思っているのだ？

全世界で未曾有の性犯罪とも言われるジャニー喜多川の性加害。日本でのジャニーズ帝国を築き上げたジャニー喜多川の性犯罪。

性加害が本当にあったとすれば、それは勿論許しがたいことであり、被害者の方々の苦しみを思えば第三者委員会等での事実関係の調査というのは必須であると考えます。

うん、俺もそうだと思う。

しかし、私自身がそれについて知ってることが何も無い以上、コメントの出しようがありません。自分はあくまで一作曲家、楽曲の提供者であります。ジャニーズ事務所は他にもダンス・演劇・映画・テレビなど、業務も人材も多岐に渡っておりまして、音楽業界の片隅にいる私にジャニーズ事務所の内部事情などまったく預かり知らぬことですし、まして性加害の事実について私が知る術まったくありません。

そんな… 俺はあなたの「知らなかったからしゃーないッピよ」なんて言葉が聞きたかったのではない。「今まで見ないふりしてきたけど、そういう加害があった事実が目の当たりにされた今そういう変な芸能システムにプロテストしていきたいです」くらい言ってくれたら、どれだけ我々達郎ファンは「達郎カッコいい～～！！」ってなったことか…。

若い頃の達郎はフィルスペクターについて、「音楽は素晴らしくてもプロデューサーとしてヤバい奴だからリスペクトできない(大意)」と言っていた。それが今になってジャニー喜多川に対しては手のひら返しっていうのは… 年取ったなタツロー！

松尾氏と私は直接何も話をしておりませんし、私が社長に対して契約を終了するよう促したわけでもありません。そもそも彼とはもう長い間会っておりません。年にメールが数通という関係です。

とりあえずな、ジャニーズとかどうでもいいから、今までめっっちゃ慕ってくれてた松尾潔に対してこれってすんごい失礼だよ。もうね、一人の男として失礼だよ達郎。
今からでいいから、周囲の人間はもう関係ないしどうでもいいから、松尾潔にだけはちゃんとごめんなさいしようよ、達郎。

「もうお爺ちゃんだし仕方ないよ」という意見もあるが、それはそれで山下達郎に失礼なのだ。「奴はジジイだからしょうがない」。こういう受け取り方は周囲がしたとしても、俺は彼が好きだからそういう失礼な受け取り方はしない。

真剣に話を聞いた上で、ジャニーさんはスゴい、ジャニーさんを尊敬している、(BBCの報道、色んな告発があったのに)性加害どうこうは憶測に基づく批判だ、俺の言い分に異を呈す連中は俺の音楽聞かなくていいよ、なんて…
「てめぇが言いたかったのはそんな人を不快にさせる、程度の低いことなのかい？」と本人を目の前にして言いたいのだ。

彼が言ってることに賛同できなくても俺は彼の音楽を一生聞き続けるよ、大ファンだから。
ただ「ジャニーズはめっちゃ仕事くれるからLOVEだぜ！」とか「うるせぇ松尾の野郎を消してやったぜ！」とか、もしくは「建前上、前はああ言ったけど、やっぱ性加害はおかしいぜ！」か、どっちかはっきり、素直に言ってくれ、達郎！！

一生推し続けるから、今の中途半端な立場じゃないカッコいいジジイでいてくれ、達郎！！！