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車のデザインに関するどうでもいい考察【トヨタグランビア】

クルマのデザインて難しいんだね


さて世界のトヨタとか言われてても結構普通に他社さんのクルマを真似たりしちゃうわけですが。

有名な所で言えばホンダのストリームに倣ってWISH出したり。

これなんかはもはやパクリだ何だと議論するまでもなく、ボディサイズからして1ミリ違わず寸法合わせてきたってんだから凄いですよね棒読み

それが良いとか悪いとかは置いといて、私が思うのはですね、世界に名だたる大企業たるトヨタでさえそんなことやっちゃうってことはですよ、クルマのデザインていうお仕事自体が非常に「難しい」ということなんじゃないかと。

まあデザインっていうか「需要やニーズを読み解いてデザインに落とし込むこと」が難しいんでしょうね。じゃなきゃパクったりしませんもんね。
 

トヨタさんの黒歴史「グランビア」


こら何が黒歴史や!
ワイの愛車やぞ!

古き良きニッポンのミニバン

そうなんすよ、自分グランビア乗ってるんすよ。

安かったですからね。べらぼうに安かった。
まあ押しも押されもせぬ不人気車種ゆえに。

ほんと自分みたいなオッサン世代でさえ「グランビア」て聞いて分かる人の方が少ないぐらい、まー全然売れなかったクルマです。

いやめちゃ気に入ってますけどね。私は。
載ってるエンジンなんか78プラドあたりと同一エンジンですよ。相場で言や78プラドの5分の一とかです。お得でしかない!
 

なぜ売れなかったかグランビア

これこそトヨタさんがニーズを読み切れなかったせいでしょうね。

そもそもグランビアは、トヨタが威信をかけて作った「高級ミニバン」でした。いや、そうなる予定でした。

なんでトヨタが高級ミニバンを作ろうと思ったかと言うと、

  • 100系ハイエースワゴンが案外評判良かったんでイケると思った

  • 初代エスティマがデカすぎると言われサイズダウンしてエミーナルシーダ作ったけど悔しかったのでリベンジしたい

っていうね、まあこのあたりが発端にあるような気がします。

Mytho88 - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=30187239による

今やもうミニバンとSUVしかクルマって売れてないんじゃね?みたいな時代が実際来たわけですし、こりゃーミニバンくるぞ!!よっしゃ今度こそ3ナンバーの最高級ミニバン作って覇権とったる!!!と鼻息を荒くしたこと自体は正解だったはずなんです。

じゃあどのへんのニーズを読み間違えたのか?っつーと、くそ雑に言えば

民はもっと「オラつけるミニバン」を望んでいた

ということなんでしょうね。グランビアみたいな「上品」な顔したやつじゃなく。そして実際オラオラ顔のエルグランドにコテンパンにやられます。

まあそもそもハイエースワゴンからしてドンピシャそういう層にウケて売れたわけで。

Tennen-Gas - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4086434による

そこへきてヌーンとしたのっぺり顔のグランビアを出されても「コレジャナイ」「違う、そうじゃない」というリアクションしか返ってこなかったわけですね。

事実、グランビア登場後もハイエースワゴンが継続して販売されたことを見ても、その考察は案外間違ってはないんじゃないでしょうか。

・空気読んだのもマズかった

これもあると思うんすよね。

当時グランビアがライバルとして想定していたのが、マツダのボンゴフレンディと、三菱デリカスペースギアでした。

これ無根拠な話ってわけでもなく、愛読している「グランビアのすべて」で開発チームの対談で比較されてるのがこの2車種です。

Mytho88 - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2667030による
TTTNIS - 投稿者自身による著作物, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=11155722による

で、これら2車種のデザイン見てもらえればもう分かると思うんですが、確実にグランビアのデザインもライバルを意識したものになってますよね。細目のシュッとした感じ。悪い意味で空気読んじゃった。
 

トヨタさんがアルファードで覇権を掴むまで

で、グランビアの不振を受けエルグランドにボコられてからの動きは速かったと。

まず中身一緒のモデルチェンジでグランビアを「グランドハイエース」へと刷新させます。

Tennen-Gas - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=3811850による

今度は間違えないぞと。
打倒エルグランドだぞと。

このモデルチェンジが功を奏して、やっとオラオラしたい人たちに温かく迎えられます。

そしてその流れのままアルファードへと進化し、今やミニバン界の王として君臨しているというわけですね。

User:Two hundred percent - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2756145による

・余談

でこれはくそ余談な上に私の妄想ベースなんですが、今はもうトヨタさんは

デザインを“捨てる”合理性

に行きついちゃったんじゃないかと思ってるんですよね。
要するに「別にダサいデザインでも売れるんなら、わざわざお金かけてデザインするの無駄じゃね?」っていうか。

  • お金かけてデザインしてもニーズと合致してるかどうかなんかぶっちゃけわかんねーし

  • ていうかユーザ層を想定してデザインすること自体無理ゲー

  • コンセプトだけ決めて圧倒的販売網に乗せちゃえば普通に売れるんじゃ説

  • デザインはちょい奇抜なものにしとけばパクられねーしコストもかかんねーし

重要なのは4番目。
自分はプリウスやシエンタがそうだと思ってて。

プリウスは豊田社長もダサいって認めてますが、たぶん「クルマのデザインって実はそこまで売上の良し悪しを左右しない」ってことを発見したんじゃないですかね。

で、ちょっと奇抜なデザインで独自性だけ担保しとけば、あと理想に向かってブラッシュアップすること自体が不要になるので大幅なコスト削減になると。

繰り返しますけどこれ私の妄想ね。

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