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良い未来、を考える

津波が来る、自動車はここまでだ、と投げ出し無人になった車が、二度目の大きな揺れで振動を感知してドライブレコーダーの録画が自動で開始する。

持ち主が無事で、しばらくして車に戻ってきたら、地震の強さを物語る映像が勝手に撮れている。

その提供映像を、月末あたりにいくつか目にした。

いとも簡単に窓枠が外れて落ちてきて、ガラスの破片が飛び散る様子、そうこうしている間に建物自体が崩れる様子。

自転車に乗っていた男性が、ひどい揺れで運転できなくなり、自転車を横倒しにして、周囲を見渡し転びながら安全そうな場所まで走って逃げる。

自転車に関してはもう、未来の僕の映像かもしれないと思ったくらいだ。

たまたま建物が密集している場所にいて、倒壊に巻き込まれる危険がありそうなら自転車を使って素早く移動するという僕のプランは間違いだった。

大きく揺れている間は自転車の操作もままならない、それが現実であると、この目で確かめた。

地震の性質によっては、揺れ始めから倒壊を引き起こすまでが一瞬の場合もあり、屋外に退避する猶予すらない可能性まであるそうだ。

心配や不安は尽きない。

だったらせめて周囲の人との人間関係は良好な状態にしておこう。

せめてみんながそういう気持ちに向かってくれたら、震災とは別に未来は良い光り方をするはずだ。

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