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リアル【子供おじさん】がボランティア軍団と交流!?  『無料公開 投げ銭方式』

●ようこそ身体障害の世界観へ●


『3歳児』の知能しかない50代男性とボランティア軍団が『交流』したときのことをお話したいと思います。


以前は多数のボランティア団体の方が定期的に来てくださり、
音楽の演奏・演芸を披露して入所者を楽しませてくれていました。

彼らも身体障害者施設に慰問に来ていることは十分承知しているはずなのですが、いつもは高齢者を相手にしている(特別養護老人ホームなど)ので、普段と雰囲気・空間が違うなぁ~と感じるようです。

身体障害者施設は18歳から60歳過ぎた人もいますので、年齢層が幅広いんです。でもそれだけじゃ~なく、何か、何かが違うらしいんです・・・。

さて、ボランティア団体による【演奏会】の終了後、
利用者の生活するエリアを見学するためにやってきました。
(※当時は見学ができました。)

運良く?ボランティア軍団が話しかけた相手は
な、なんとFさん!!!

正直、「いや~大丈夫かなぁ~」って思いましたよ。
この”大丈夫かなぁ~”は ちょっと心配”という意味でございます。

嫌な予感がしたんですよね~。

ここで今回の主人公Fさんについて簡単に説明させていただきます。

50代の男性です。知能障害があるため簡単な言葉しか話せません。
つまり【幼児ことば】でしか話せないんですよね。

アニメ【サザ●さん】のイク●ちゃんとタ●ちゃんを足して2で割った感じの人です。

 ただ容姿は普通のどこにでもいる 小太り・丸坊主頭の【おっさん】です。

だ・か・ら 厄介なんです。

本人は いたって普通にしているんですよ。

でもね、言葉が幼児だから『ふざけている』と思われちゃうんです。

知的障害なのに・・・。

さあ、この後 どのような展開が待っているのでしょうか?


続きをご覧ください。


【Fさんについて補足】

例えば「食べる」とか「うん」・「いるぅー」・「イヤー」など
簡単な意思疎通は可能です。

Fさんは生まれつき脳に疾患があり、てんかん発作(体がブルブル震
える)が起こります。

知能が『幼児』ですので、お気に入りのぬいぐるみを持っていました。

クマのぬいぐるみで、そんなに大きくなく、持ち運べるものでした。

彼は そのぬいぐるみを「赤ちゃん」と呼んでいました。

赤ん坊に見立てているのでしょうか? 

よく声掛けしていました。「ネンネンネェ~」って・・・。

本人なりに世話をしているようです。

世話と言っても持って一緒に移動しているだけですけど・・・。

まあ、大切にしていたことは間違いありません。

いじわるな人がいて、その「赤ちゃん」を取り上げて、Fさんが怒る姿を見て楽しむ利用者がいたんです。

身体障害者のでもこのような人がいるんですよ!

暇だから からかっている程度なんでしょうけれど、
Fさんにしたら一大事!!!

興奮して「イヤー イヤー ブゥ!(唾を吐くマネ) ブゥ!」と怒ってしまいます。

興奮すると困ったことに「てんかん発作」が出てしまうんですよね。

白目をむいて ガク・ガク・ブル・ブルと震え出します。
アワ・アワ・アワって声にならない声を出します。
まあ数分で治まるのですが・・・。

本当、対応に困りましたね~。当時は・・・。

【移動について】

歩くことはできませんが、いざる動作(座ったまま尻を下につけ、前進する)はできました。だから施設の部屋もベッドではなく、畳の部屋にしていました。

彼は「いざって」施設内を自由に移動してしまっていました。
動くスピードは歩くのと比較すると亀レベルで遅いのですが、とにかく好きなところにいました。

移動に疲れると廊下だろうが、食堂だろうが、デーンと仰向けに寝てしまいます。そして天井を見つめてブツブツ独り言を言っています。

何を言っているのかというと・・・。

「ケッケッケッ~」「タッタッタァ~」 「マンマァ~」などなど・・・。

意味不明なことを言っていました。

昔からこんな感じで生活していたのでしょう。

新しい「ことば」を覚えることができず、幼児から使っていることばで50数年生きてきたのです!彼は!!!

しかも自分の世界観にどっぷり浸かっている人って感じなのです。

本人の中ではストーリーができているのでしょうが、
他人には全くわかりません。

まあ「妄想の世界で生きている」人なんですよ。

お待たせしました。
ボランティア軍団が妄想ワールド炸裂の世界を体験した様子をご覧ください。

 まず、ボランティアの人は利用者のFさんが普通に会話できると
思っています。

理由は高齢者施設では普通に会話できる人がいるから。
その感覚でみなさん来ています。

再度言います。彼の見た目は普通のおっさんですし・・・。

【会話風景】

(ボラA) こんにちは!演奏どうでした?

(Fさん) うーん・・・。うーん・・・。

(ボラB) どの曲が良かったですか?
    懐かしい曲を選んでみたんですよ~。

(Fさん) ネンネンネェ~~~。ウィーーン。ウィーーン。
     タッタッタァーー。ケッケッケッ~~。

(ボラ軍団) ???。(なに?何を言っているの?って感じ)

彼の謎の行動にボランティアの人々は頭を悩ませていました。
自分の世界に入っているので、誰にも止められません。

しばらくして・・・。

(Fさん) おしっこ。。
     おしっっこぉぉぉ~~!!!

(ボラ軍団) 驚!!! ・・・。(沈黙あり) 
     職員さ~~ん! こちらの方トイレですって!!!
     汗!!!

会話が成立せず、挙句に「おしっこーー!」って叫ばれて・・・。
そりゃーびっくりしますよ。

大半の人は表情が引きつっていましたね。

仕方ない。仕方ないですよー。。。 

小さな声で「いや~コワい」っていうのも聞こえました。

そりゃー怖いですよ。

正直な感想です・・・。

だって想像つかないもん! 
見た目はごく普通の初老の男性なんですもの。

だけど、本人の話し方・行動は3歳児なのですから・・・。

しかも冗談で言っている訳ではく、『本気!』で言っているのですから!

びっくりして当然だと思います。

でもね、ボランティア軍団はそんなFさんの姿を見ていると

次のような気持に変化するのですねぇ~

「気の毒に」「かわいそう」「ふびんだ」「痛々しい」など
と口々に話す人が出てきました。

定年過ぎの年配者が多いので、思ったことをストレートに
口に出してしまうんですよね~。

悪気がなく、相手を思いやる気持ちでそのようなことを言うので、
差別とは全く思いません。

素直な気持ちだと思います。

相手を馬鹿にしたり、ふざけているのではないんですから。

ある意味ボランティア軍団は『よい社会勉強』をしたと思います。世の中に彼のような人間もいて生きているんだということを肌で感じたのですから・・・。

今日のまとめ

 ボランティア軍団は高齢者施設のように感想をまともに答えられる人がいると思って話しかけた。相手は知能障害があるFさん。まともに答えられるわけがない・・・。

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