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収集・保管・研究・展示・製作を考える 前編

「収集・保管・研究・展示・製作 を循環させる」

この言葉はアーカイブを専門とする学芸員さんと、古びた喫茶店で珈琲をすすっている時、不意に「君は個人で収集・保管・研究・展示をして、そしてそれを『製作』にまで落とし込んで、循環させているのが面白いよね~」と言われたことが始まりでした。
それからは「収集・保管・研究・展示・製作 を循環させる」ってなんぞや。と数日頭の中を巡っていました。

調べてみるとこの言葉は博物館の4大機能と呼ばれる「収集・保管・研究・展示」「製作」を足したものです。
確かに「収集・保管・研究・展示・製作 を循環させてます!」なんて言えたらカッコイイ気がするし、そんな風になりたいとも思います。
と同時に、私の収集とは 研究とは 製作とは 何ぞや?と掘り下げていくキッカケにもなりました。

私の収集・私の保管・私の研究・私の展示・私の製作 を循環させる とは一体どうゆうことか?

まず製作側にいくにつれアウトプットになっていくことに気が付きます。
インプットの導入として「収集」があり「研究」に発展し「展示」「製作」とアウトプットしていきます。

つまり「良質なインプット」ができるかが、後に大きく影響を及ぼしそうです。
この場合、良質なインプットとは「収集~研究」までと捉えられます。

では、私にとっての「良質な収集」とは何でしょうか?

それは明確で 「感動」 を集めることです。
美しい着心地や歴史を証明するマスターピース、分解したいという欲求を抑えられない1着。これら全てが揃ったものに私は感動を覚えます。

そうするともう、頭の中や身体が勝手に「良質な研究」を始めています。
着て動き、身体で感じる。構造や仕様を頭の中に描いてみる。隅々までよく見る。
そこまでいくともう所有欲に抗えません。
家に連れて帰り、同じことを時間を掛けて繰り返す。
その内に鋏を入れ、衣服を切断。より深い感動体験に突き進みます。

ここまでが私の思う「良質なインプット」です。(書いていて狂気的だなと思いました・・・)

そして「個人で収集・所有」しているということが私のインプットには必要不可欠です。

言わば私は「感動」を「収集」しているので、他人から与えられても本質的な私の収集とは成りづらいのです。
私が以前勤めていた会社は収集に力を入れており、多くの衣服を保管していましたが、そこに私の感動はありませんでした。
自らの足でしか感動には辿り着けないのです。

そして何より顕著に個人所有の強みが表れるのが「研究」です。
大抵の場合、私の研究は「保管」を無視します。
博物館や美術館が収集するコレクションは歴史を伝承する為、厳重に保管されています。
「分解」なんて行為はもっての外です。

何故私は「保管」を無視してまで分解をするのか。
その理由は 私が伝えたい感動は、裏にこそあるからです。
手段が違うだけで 歴史を伝承したい という目的は博物館と同じです。

表面から感じ取れる違和感や魅力の正体は、どれだけ表面をなぞっても見えてはきませんでした。表面を引き裂いて裏返して初めてその正体に気づくことが出来るのです。
知る為には「分解」という行為が必要不可欠となり、個人所有でなければ壊すことは叶いませんでした。

上記をまとめると「感動収集・個人保管・分解研究」 が私の最良のインプットなんだなあ。と再認識しました。

今回はここまで。

私の展示と製作 については、また書きたいと思います。
この場合の展示とは「展示・教育・普及」を指し、製作とは「プロダクトやデザイン」を指します。

アウトプットで対価を得ることが出来て初めて「好きなことだけで食べていく」が始まるのかもしれません。

※後編 公開しました

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ありがとうございます!半・分解展で会いましょう!
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ガラスのない美術館「半・分解展」を主宰 フランス革命から第一次世界大戦の衣服を分解し、100年前の「感動」を100年後に伝えるために生きてます

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コメント (1)
「感動」 を集めること ...
素晴らしい!!!
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