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『稲盛和夫一日一言』 8/5(金)

こんにちは!
『稲盛和夫一日一言』 8/5(金)は、「完璧主義を貫く」です。

ポイント:仕事においては、消しゴムで消してやり直せないことがある。一つのミスも許さないという「完璧主義」を貫く姿勢こそが、仕事の上達や人間的な成長を促す。

京セラ役員OBの方に本社に出向いていただき、ご自身のフィロソフィ体験を語っていただく社内報特集記事を担当したことがありました。以下、その中のおひとり、Yさん(旧専務)から聞かせていただいたエピソードです。

月1回の製造会議の日。先月の生産実績と今月の生産予定を中心に、各部門から提出された業績まとめ資料を用いて、稲盛社長(当時)が直接指導される幹部会議のことです。単なる報告会ではなく、なぜそのような実績に終わったのか、今月以降、どうのような戦略でそれを挽回し、さらに業績を伸ばしていくのかを討議する真剣勝負の場ということで、出席者は毎回ヒリヒリするような緊張感を感じる会議だったそうです。

毎月、出席者には経営管理部門から会議用資料が配付されるのですが、あるとき会議の冒頭で、集計数字に間違いが見つかりました。個別の数字は間違っていなかったものの、縦横集計のミスでした。再確認された稲盛社長は、「集計数字が合っていないような資料を使って、まともな経営はできない。今日の会議はこれで終わり!」と席を立たれた。

一般的なセラミックスの製造工程には、セラミックスの生成型体を高温で焼く「焼成」という工程があります。焼成工程が終わった後になって、前工程の原材料の調合比率が間違っていたことがわかったとしても、もう取り返しはつきません。焼成上がりの製品は商品価値ゼロということで廃棄するしかありません。そうした稲盛名誉会長の実体験から生まれた「完璧主義を貫く」というフィロソフィですが、特に数字を扱うことの多い経理部門など、間接部門で働く人たちにとっても耳に痛い言葉です。

京セラには「後工程はお客様」という言葉があります。JALフィロソフィの中にも、「最高のバトンタッチ」という言葉があります。自分の後工程の人に迷惑をかけないためには、自分の担当した仕事はパーフェクトに行う。

ベター、ベストではなくパーフェクト。大事にしたい心掛けのひとつです。

R&P企画  江村  URL : https://rpkikaku.web.fc2.com


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