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『稲盛和夫一日一言』 8月20日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 8月20日(日)は、「万難を排してやり抜く」です。

ポイント:万難を排し、何としてもやり抜くという勇気がなければ、どんな知識も役立つことはない。自分を大事にしようとする気持ちを放り出してしまえば、どんなに困難なことも実行できる。

 1996年発刊の『成功への情熱 ーPASSIONー 』(稲盛和夫著 PHP研究所)の中で、「情熱が時代を開く」として、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 たくさんの理由を挙げて、「だからできない」と言う人がいます。これがない、あれもない、という具合に必ず理由を見つけてくるのです。もし、皆がこんな調子だったら、新しい事業を達成することなど決してできないでしょう。

 まず、何もないという前提のもと、新しいプロジェクトに着手すべきです。どんなことがあろうとも、このプロジェクトをやり遂げるという強い願望を持つのです。そして、目標を達成するためには、必要な人材や資金、設備や技術をどのように調達するのか、といった事柄まで明示した計画を作らなくてはなりません。

 新しいビジネス・プロジェクトに乗り出していくとき、予期しなかった多くの難関、難題が出てくることでしょう。それを成功させるためには、自分自身を信じ、強烈な願望を抱いて目標を追い続けなければならないのです。そうすれば、夢は実現させることができると、私は信じています。

 勝算を問われたとき、答えに窮するかもしれませんが、それはどうでも良いことです。創造の世界を司るのは、統計数字ではなく、それを創り出す人間の情熱と意志なのです。日本の明治維新でも、またどんな革命でもそうですが、情熱だけが新しい時代を開くことができるのです。(要約)

 今日の一言には、「多くの人が、こうしたほうがいいと知っていても、それを実行することをためらうのは、勇気がないからだ。ではなぜ勇気を奮い起すことができないのか。それは自分を大事にしようとするからだ。人から謗(そし)られ、嫌われはしないだろうか、などと考え、自分を守ろうとすることで実行できない」とあります。 

 ものごとを成就させるうえで大切なものとして、名誉会長は次のように説かれています。

 何か事を起こすときは、まず思い込まなければならないということです。
 「これが理想だとわかっているけれど、現実にはそんなことは不可能だ」と自分に言い続けていれら、何も起こせはしないでしょう。

 信じていないもののために努力することはできないのです。
 強烈な願望を抱き、心からその実現を信じることが、困難な状況を打開し、ものごとを成就させるのです。

 もし成功を願うならば、それ相当の自己犠牲を払わなくてはなりません。大きな成功を願うならば、大きな自己犠牲を、この上なく大きな成功を願うならば、この上なく大きな自己犠牲を払わなければならないのです

(「原因」と「結果」の法則  ジェームズ・アレン著 サンマーク出版)

 今日の一言のタイトル「万難を排してやり抜く」の「万難を排して」には、どんな困難なことがあっても、あるいは何としても、といった意味があります。
 万難を排してやり抜くには、蛮勇ではない「真の勇気」を持つこと、良い意味での「思い込み」である「強烈な願望」を抱くこと、そして自分を大事にしようとする気持ちを放り出すことによって生まれる「自己犠牲」、「無私の心」を持つこと。そうしたものが不可欠なのではないでしょうか。

 改めて、自分の姿勢を見直す機会にしていただければと思っています。


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