『稲盛和夫一日一言』1/29(日)
こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 1/29(日)は、「心に描く」です。
ポイント:心が呼ばないものが自分に近づいてくることはなく、現在の自分に起こっているすべての現象は、自分の心の反映でしかない。
常に夢を持ち、明るく、きれいなものを心に描くことで、実際の人生も素晴らしいものになっていく。
2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)の「心に描いた通りになる」という項で、稲盛名誉会長は次のように述べられています。
物事の結果は、心に何を描くかによって決まります。「どうしても成功したい」と心に思い描けば成功しますし、「できないかもしれない、失敗するかもしれない」という思いが心を占めると失敗してしまいます。
心が呼ばないものが自分に近づいてくることはないのであり、現在の自分の周囲に起こっているすべての現象は、自分の心の反映でしかありません。
ですから、私たちは、怒り、恨み、嫉妬心(しっとしん)、猜疑心(さいぎしん)など否定的で暗いものを心に描くのではなく、常に夢をもち、明るく、きれいなものを心に描かなければなりません。そうすることによって、実際の人生も素晴らしいものになるのです。
この「心に描くもの」とは、人生方程式でいう「考え方」に相当します。つまり、心に描いたもの、心に抱いたもの、自分が持っている考え方、思想、哲学、そうしたものがそのまま自分の人生に現れてくる。そのことを私は「人生というものは心に描いた通りになる」と言っているのです。
これは理屈で理解しようとしてもできるものではありません。ですから、それが宇宙の道理であり法則なのだと理解していただきたいのです。
仏教の教えに「思念(しねん)は業(ごう)をつくる」という言葉があります。業とは因果応報の「因」です。思念は因、原因をつくり、その原因は必ず結果を生む。すなわち、思うこと、考えること、その内容が大事であって、その想念のなかに悪いものを抱いてはならない、とお釈迦様は説いておられるわけです。私もその通りだと思っています。(要約)
「自分の心が呼ばないものが自分に近づいてくることはない。自分の周囲で起こっている現象は、すべて我が心の反映でしかない」
京セラの社内フィロソフィ研修でこの言葉に触れたとき、私は思わず背筋がゾクッとしたのを覚えています。
それまでの私は、「とにかく真面目に一生懸命頑張ってさえいれば、そのうちきっと報われるだろう。だから、多少しんどくても前傾姿勢を崩さず、強い向かい風に煽られて後ろ向きにひっくり返るようなみじめなことだけにはならないよう仕事をしていくしかないか!」と考えていた単なるオプティミストでした。
「できないかもしれない、失敗するかもしれない」という思いが自分の心を占めるだけで失敗するとなると、仕事がうまくいかなかったときなど、悲観的になりそうな気持ちを、無理やりにでも前向きに向けなければなりません。果たして、自分はそんなしんどいことを毎日毎日続けていけるのだろうか、と恐れおののいてしまったわけです。
それからというもの、自分の心の中に浮かんでくる「できないかもしれない。失敗するかもしれない」といったマイナーな気持ちが湧き上がってくる前に急いでそれらを打ち消し、「きっとうまくいくはずだ」と心の中で念じ続けるようになりました。
心のなかから否定的で暗いものを追い出し、常に肯定的で明るくきれいなもので満たされたフレッシュな状態をキープし続ける。そうすることで、人生は素晴らしいものになっていく、と信じてみませんか!
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