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『稲盛和夫一日一言』2/24(金)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 2/24(金)は、「志に拠(よ)って立つ」です。

ポイント:固い志に拠って立つ人は、目標へと続く道筋が眼前から消え去ることは決してない。たとえ途中でつまずいても、くじけても、また立ち上がって前へ前へと進むことができる。

 2004年発刊の『生き方』(稲盛和夫著 サンマーク出版)で、あきらめずにやり通すことの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 新しいことを成し遂げられる人は、自分の可能性をまっすぐに信じることのできる人です。可能性とはつまり、「未来の能力」のこと。現在の能力で、できる、できないを判断してしまっては、新しいことや困難なことはいつまでたってもやり遂げられません。

 自分の可能性を信じて、現在の能力水準よりも高いハードルを自分に課し、その目標を未来の一点で達成すべく全力を傾ける。そのときに必要なのは、つねに「思い」の火を絶やさずに燃やし続けるということです。それが成功や成就につながり、またそうすることで、私たちの能力というのは伸びていくものなのです。

 京セラを創業して7年目、IBMから信じられないほど厳しい要求水準の部品を大量受注したときのことです。名もない中小企業に過ぎなかった京セラにとって、その仕様は自社の技術ではとても不可能だろうと思えるほどハードルの高いものでした。案の定、試作に取りかかってはみたものの、なかなかうまくいきません。
 私は、「全身全霊を傾けてやるべきことはすべてやろう。人事を尽くして天命を待つほかないというところまで力を尽くそう」と、弱気になる社員を叱咤し続けました。

 まさに万策尽きたというところからさらに努力を重ね、ついに「手の切れる」ような製品の開発に成功、そしてお客様の要求納期通りに無事完納することができたのです。そのとき、私は「人間の能力は無限だ・・・」とつくづく感じました。

 一見無理だと思える高い目標に対しても決してひるまず、情熱を傾けてひたむきな努力研鑚を惜しまない。そのことが私たちの能力を、自分たちもびっくりするほど伸長させた、あるいは眠っていた大きな潜在能力を開花させたのです。

 その後も、困難に直面するたびに、私は社員を次のような言葉で叱咤激励していきました。「もうダメだ、無理だというのは通過点に過ぎない。すべての力を尽くして限界まで粘れば、絶対に成功するのだ」(要約)

 今日の一言には、「固い志に拠って立つ人は、目標へと続く道筋が眼前から消え去ることは決してない。逆に、志なき人の前には、いかなる道もひらかれることはない」とあります。

 私たちの中には、誰にでも「固く強く思ったことは必ずかなえることができる」能力が潜在しています。それと同時に、それを現実のものとするには、達成に向けた地道な努力の積み重ねが欠かせません。

 高い山の頂上を見据えつつ、自分の足元にある地面を一歩一歩踏みしめる。ときには目標と現実のギャップの大きさに打ちのめされることもあるでしょうが、それでも日々の歩みだけは決して止めない。

 いたずらに明日を思い煩ったり、将来の見通しを立てることに汲々とすることなく、まずは今日一日を充実させることに力を注ぐ。それが、夢や目標を現実のものとするための最善の方法なのではないでしょうか。 


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