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僕が鬱の時、何をしていたのかvol.1 「僕とナイロンギター」


自分はうつじゃないだろうか?と僕が自覚し始めたのは25才ごろだった。
今思えば大学在学中からすでに始まっていたようにも思われる。
僕は大学では臨床心理学を専攻していたのだが、講義の内容がまったく頭に入らず、脳みそをすべって、なんでそんなに複雑に考えるのだろう…と意味がわからず、学士を取るだけで一年留年と一年休学の末、6年を費やしてしまった。
何と言うか、思考のエネルギーがどうしても湧いてこない状態だったのだ。

本当は芸大とかアート系に行きたい気持ちもあったが、それはすぐに母と先生から反対された。絵なんてそれまで全くと言って良いほど描いていなかったし、中高はバレーボールくらいしかしていなかったのだから、周りからしたら「何を突然言い始めるんだ?」と呆れた感じだったのだろう。

バレーは好きだったけど
県で1、2を争うような学校で練習がきびしく殴られ蹴られが当たり前の毎日。
バレーボールを純粋に楽しみたいという僕の思いと、全国大会出場を目指そうとする監督や親たちの期待との間にはかなりの温度差があった。

何度もやめようと思ったのだけれど
「一度はじめたことは最後までやる」という母からの「呪いの言葉」に応えるため、必死で耐え続けた。

青春のあれこれを犠牲にして過ごした、そんな中・高、6年間の後、行った大学も母親が認めてくれるからという理由で心理学を学ぶことにした。

そのためか、僕の大学時代は青春のやり残しを必死で取り返そうとした時間でもあったように思う。その一つにギターがあった。

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