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滅びろ、エセメンタリスト

こんばんは、トキシックろいです。

今回はネタ回となります、『なにか自分のパフォーマンスに活かせる情報が欲しい』とか『新しい価値観を知りたい』とかの意識の高い方はブラウザバック推奨

ちなみにこのタイトルは誰かの何かをリスペクトしたものです。(わかる人だけわかってください)

本題に入る前にこの記事は完全に個人の主観と偏見に満ちた意見である事をご了承ください。

そもそもメンタリストとは?

この記事においては日本のマジシャン界隈で流行ってる(流行っていた?)某DaiG○(個人が特定できないよう伏せ字を使わせていただきます)のパフォーマンスの様な、心理学的ななにがしかによって現象が起こっていると思わせるスキルデモンストレーションをする人の事とします。

マジシャンを見ているとちょこちょこ『メンタリスト』並びにそれに類する名前(ブレインダイブ、マインドリーディングetc…)を冠してパフォーマンスをする人を目にします。

そしてそれらのパフォーマンスを見た時のぼくの感想の大半は(くたばれ偽物が)です。

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突然ですがみなさんは『メ◯タ◯ダ◯ス』という商品をご存知でしょうか?通称『お手軽D@iGo』と呼ばれる商品です。

それを使って「心理学心理学」いいながら適当に数字を当てると、小学生から老人までもれなく過大な評価を貰える、実力のないクソ雑魚なめくじにはマリオのスーパースター並みに強力で中毒性のあるマジック道具です。

そしてそんなような道具を使ってなんの工夫も思考もなく、植物ですら持ってるIQ2を下回るレベルの知能指数を示しそうな人たちの事を、ぼくはエセメンタリストと呼んでいます。

テレビで見た様なトーク、テレビで見た様な現象をして「あー、これダ◯ゴのやつやー!すごーい!」と言われ、嬉しそうな顔をしながら「ありがとうございます」なんて言ってるのを見ると、プライドはないのか?知能がないから気付いていないのか?どちらにせよ幸せな事だ、と思います。

自分が向けられている賞賛は日本において、その背景を作り出した◯イゴが凄いのであって、そこに至るまでの試行錯誤やパフォーマンスレベルを上げるための努力もなく、他人の作った財産におんぶに抱っこ、実力などそのパフォーマンスの1%にも満たない事を自覚しておらず、本来の出力の30%程度しか引き出せていないのにそれでも自分のマジックよりウケるからと安易に選んだ道である事を、『自分はメンタル専門なんで』と誤魔化す、海に浮かぶペットボトルより価値のない人の事が、ぼくは嫌いです。

さてこのままではただの暴言を吐いただけとなりますので、実際にぼくが見てきた実例をあげながら、『何が悪いのか』を説明していきたいと思います。(ちなみにぼくがみてきた日本のメンタリストは95%はごみかすです。)

エセメンタリストのダメなところ①

自分の能力の設定をちゃんと考えていない、です。

これはメンタリストというよりはスキルデモンストレーション系におけるルールなのですが、自分が設定した能力を逸脱してはならないというものがあります。

能力の設定ならびにこのルールをちゃんと考えていないと「ぼくは相手の表情や目線で反応を読み取っています!」と言って数字をあてた後に「手のひらをぼくと合わせて、さっき紙に書いた名前を強く頭の中でぼくに向かって叫んでください」などと意味のわからないことをして名前を当てたりします。(実際にあった演技です。)

数字を当てる時は何度も「1……2……3……4……3?あっ!今目線が動きましたね!」なんてやったくせに、名前はノーヒントで手のひら合わせて当てたりする。

さっきの数字の苦労は何だったの?
表情と目線を見なくてできるなら最初から手のひらくっつけとけよとなるわけです。

『表情や反応から相手の思考を読み取る能力』と『相手の心をテレパシーのように受信する能力』が一つのパフォーマンスの中に混在するからこの様な矛盾を抱えてしまうわけです。

同じような例として『iPhoneの計算機を使って作り出したランダムな数字を相手の反応を見て読み取る』演技をした後に、「最初に渡した封筒の中を見てください!その数字が予言されています!」なんてやっちゃったりを見たこともあります。

マジックとしてなら2段落ちとして許される範囲かもしれません。(ルービックキューブの手順などでたまに見ますね。)

しかし、スキルデモンストレーションとなるとひとつ前のパフォーマンスのリアリティを後のパフォーマンスが崩していくわけで、それは最も許されない事の一つであると覚えておいてください。

スキルデモンストレーションにおいてリアリティは何より重要です

なぜならお客様から受ける賞賛は、現象のみではなく『その現象を可能にするための演者の努力』まで含めて評価されてのものだからです。

『心理学的分析を使って表情から相手の思考が読み取れる』(本当に心理学でそんなことができるかはぼくは知りません、たぶんできません。)能力であるならば、その知識を手にするための勉強や実践でそれを実現するために積んできた経験までもが評価されています。

実際にはしていない努力の分まで評価されるからこそ誰でも簡単にウケると感じるわけです。

しかしこれは諸刃の剣で、お客様はマジックじゃないからこそ評価してくれていたのに、そのスキルを持ち合わせていないとバレれば、評価は0どころか反転してマイナスに変わります。(例えタネや手法が分からなかったとしても)
その演技の価値の大半を占めていた部分が無価値に変わり、かつそのお客さんから失った信頼はもう取り返す事ができないのです。

『すごい能力を努力して手にした人』から『嘘つきペテン野郎』に成り下がります。

演者の評価を下げないためにもその点に気をつけなければならないのはもちろんですが、何より期待して信頼してくれたお客さんを裏切らないために、上手に騙し切らなければならないのです。
損をするのは演者だけじゃない、お客さんもなのだ、と自覚してください。

嘘のリアリティこそがメンタリズムパフォーマンスの価値であり絶対に失ってはいけない核なのです。

それがわかっていればひとつのパフォーマンスで、矛盾する複数の能力を抱える、なんて事は起こらないように細心の注意を払うでしょう。

おおかた誰かのウケてるパフォーマンスを何も考えずに取り入れてツギハギしたから、そんな問題を抱えた手順をして恥ずかしげもなく「メンタル専門です」や「メンタリストです」なんて名乗る事になるのです。恥を知れ恥を。

エセメンタリストのダメなところ②

設定された能力に対してセリフや演技が荒い

②-1
こんなセリフ結構耳にしませんか?

「あ〜これはちょっと難しいですね…」

このセリフ自体が悪いわけではありません。
むしろリアリティを出すためにはこういったものこそが必要なのですが、難しいと言った割にその後10秒以内にスパッと当ててしまう。なんてのをよく見ます。

何が難しかったの?すごい簡単そうに当てたけど?

そこの難しさに演者が苦悩する演技こそが、お客様からすればハラハラドキドキする楽しい部分であり、リアリティを高めるための重要な部分なのにここを適当にされると「ラーメン一丁!、麺抜きで!」みたいなものを出された気持ちになります。

これもパフォーマンスにおける重要な部分が何か、を理解してないからこそ起きる不具合と言っていいでしょう。

何も考えてないから、とりあえず誰かが言ってたセリフを形だけ真似た結果、中身の伴わない出力30%の劣化コピーができあがるわけです。

②-2

他にも「今微妙な反応なんですけど目線が大きくこっちに動いたんですよね…」

微妙なの?大きく動いたの?1セリフの中で矛盾すんなタコ。プランクトンとどっちが脳みそ大きいか勝負してこい。

②-3

「目線がこっち側に動いたんで嘘だと思います。」

なんで、目線が、こっちに、動いたら、嘘なんだ、説明しろ、なんならそこのリアリティ出す為の事前演技を入れろかs

というか『目線の動き』一本刀で勝負にくるやつ多すぎだろ。反応見られてると思った客はまず目線と表情から動かさないようにしたり、わざと動かしたりなんて日常茶飯事なのに、何故そこにそんな自信もってんだ、ほんとに客前で演じてんのか?
ぁぁああああ!

あげ出したらキリがない上に口が悪くなってしまうのでこの辺りにしておきます。

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メンタルは技法や手法的なスライト負担が軽い分その他のセリフ、言い方、声のトーン、表情、そういった部分で差別化しなければならないのですが、そこをおざなりにしているエセメンタリストの多い事多い事。

お前の演技、メンタル専門じゃないぼくがやった方がマシだが?

専門じゃないやつに負ける専門ってなんの価値があるの?

なんにしてもメンタルをやるのであれば、そのセリフ、演出はその能力を行使するのに本当に最適なものかどうか、もう一度見直してみて欲しい。

自分がぼくの認めるメンタル演者上位5%に入っている自信があるのならば話は別だが。

他にもダメなところを挙げだすと

[設定した能力が過剰]
『頭の中に思い浮かべた言葉を当てれる』パフォーマンスをするなら「今考えてる事当ててみてよ」と言われた時に当てれなければならない。

[現象の難易度設定が間違ってる]
『頭の中で想像したカードを当てる』、が『一枚引いたカードを当てる』よりも先に演じられている。どう考えても難易度簡単なもの→難しいものの順に演じるべき。

[演者のキャラクターと喋り方が噛み合ってない]
暗く重い雰囲気ならゆっくり低い声で落ち着いて話すべきだし。明るく知的な雰囲気ならば早口で論理的に話すべき。
などが噛み合ってない。

考えずに人の演技をパクるから自分のキャラに合っていない見せ方をする事になるんだぞ〇〇。

など出てくるのですが細かく書くと文字数がえぐい事になるのでここで終わりとしておきます。

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昨今の電子デバイスはメンタルにおける手法面のクリーンさフェアさをほぼ完成の域まで持ってきました。

これによって、演出面、演技面の荒さがあってもそのフェアさクリーンさから簡単にウケてしまうという現状でもあります。

加えて日本においては某メンタリストが作った土壌もあり尚の事ウケやすいです。

実際ここにあげた例の演技をしているマジシャンたちも、パブリックの前では評価され、演技の粗をつかれている事は少ないです。(『無い』ではなくあくまで『少ない』です。)

ローコストでハイリターンな評価を得たい、メンタルの専門を名乗っているのは一般を騙すため、自分のパフォーマンスのクオリティは別にいい、その日その場で15分騙せりゃオッケー、バレたとしても次行けばいい、と自覚してやっているのならばぼくも文句を言う気はありません。

それはそれで一つの正解だと思います。

しかし『他の誰かでいい誰にでもできる演技』をする人にぼくはなんの価値も感じないし面白みも感じない。

自分にしかできないパフォーマンスはなんだ、それを突き詰め、活かすための選択肢として『メンタリスト』を選ぶ、そんな人が増える事をぼくは望んでいます。

メンタリストなんてそもそも偽物なんだから、偽物の偽物になるな、本物の偽物になれ。

※重ねて注記しますが、この記事は完全に個人の偏見と主観による意見です。

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