ウクライナ軍死者数まとめ

 目下進行中のウクライナ戦争やけど、ウクライナ側の死者数ってどんなもんなんやろね?
ウクライナ当局は損害をひた隠しにしとる。死者数は国家機密や。メインストリーム・メディアはウクライナの損害についてはあんまり報じたがらん。ロシアの損害は必死に調べとるのになw

 てゆーわけで、ウクライナ軍の犠牲者を推定できそうな材料をまとめてみたわ。色々ニュース記事を引用するけど、きほん日本語と英語や。ワイができるのが日本語と英語だけやからなw日本語以外で引用する場合には、すぐ後ろに簡易な日本語訳をつけることにする。他の外国語のソースは機械翻訳(DeepLとGoogle翻訳)に頼らせてもらうで。記事の最後に引用した文献、参考にした文献をまとめとくから気になったら見てな。
ほな、見ていこう。


両軍の死者数と疑問

 2023年8月、ニューヨーク・タイムズによると、

ロシアの死傷者は30万人に達しようとしており、12万人が戦死し、17から18万人が負傷。ウクライナ軍の死者は約7万人、負傷者は10万─12万人と推計されるとしている。

Reuters, Troop deaths, injuries in Ukraine war nearing 500,000 - NYT citing US officials

とのことだ。

 2023年4月に流出したペンタゴンの機密文書では、死傷者が124,500人から131,000人と見積もられていて、死者は15,000から17,500人とのことや。ロシアのは其々189,500から223,000人、35,500から43,000人。

 メインストリーム・メディアってゆーか、西側から出てくる情報ではウクライナの損害が過小に見積もられる嫌いがあるな。ざっくりロシアの半分くらいと云う推定や。

 まず気になるのはこの点やな。ウクライナ側の死傷者が少なく見積もられ過ぎとるんやないかと思うわ。

WW1アナロジー

 というのも、戦場で最も人を殺す兵器は、ドローンや戦車ではなくて大砲なんや。それはウクライナの戦場でも同じことや。

Since at least 1914, artillery has inflicted more casualties in major wars than any other weapon. And today, some observers believe that as many as 80 to 90 percent of Ukrainian casualties have been caused by artillery fire.
少なくとも1914年以降、主要な戦争において、大砲は他のどの兵器よりも多くの死傷者を生んできた。そしてこんにち、ウクライナ軍の死傷者の80%から90%は砲撃によるものだと考える者もいる。

Foreign Affairs, Back in the Trenches Why New Technology Hasn’t Revolutionized Warfare in Ukraine

参考:(Military briefing: the mines stalling Ukraine’s advance), (What weapon killed the most in ww2?), (Artillery | National WWI Museum and Memorial)

それに、特にこの戦争は第一次世界大戦に似てると言われてる。大砲の役割の大きさ、塹壕戦などの点でな。

But it is in the war’s actual combat dynamics where the World War I analogy may apply best, even if of course they are not exact. At the tactical level, the heavy use of artillery constitutes an obvious parallel, as does the widespread use of trenches to protect against it. In this conflict, as in World War I, aircraft have been important but not too important; the same is true of tanks so far.
しかし、この戦争の実際の戦闘の力学は、そっくりそのままという訳ではなくとも、WW1のそれに最も近い。戦術面で言えば、大砲の多用は明らかな類似点であるし、砲撃から身を守るための塹壕の広範な使用も同様である。この戦争においては、WW1と同様に、航空機は重要ではあるものの、極めて重要という訳では無い。戦車についても同じである。

Brookings, Lessons from Ukraine Brookings scholars assess Vladimir Putin’s assault, Ukraine’s resistance, and the world’s response after one year of war

してみれば、大砲を一杯持ってる奴の方が有利なんや。

ロシアの砲兵火力はウクライナの10倍

 で、ロシアの砲弾発射数は少なくてウクライナのおよそ3倍、多くておよそ30倍や。因みにやけど、現在ロシアが攻めてるアウディーイウカではウクライナ軍が十数発しか撃ってないのに対してロシア軍は数千発位撃ってる。大砲に関しては、もう比較にならんくらいロシアの方が圧倒的だ。

露軍側は砲弾の保有数や砲兵の練度で勝り、砲撃は苛烈だという。戦車と大砲の砲火にさらされたときは「まったく反撃できなかった」と語る。

毎日新聞, 反攻の最前線、兵消耗 前進のたび過酷さ増し ウクライナ東部

NATOのある高官は同紙に、今夏、東部のドンバス地域でウクライナは1日6千~7千発、ロシアは4万~5万発の砲弾を発射したと述べた。

ハンギョレ新聞, アフガン戦1カ月分の砲弾、ウクライナ戦では1日分…ロシアと西側の兵器は底をついた

The artillery platoon, with the 59th Motorized Brigade in eastern Ukraine, used to fire more than 20 or 30 shells per day with their Soviet-era howitzer. Now, they typically shoot one or two, or none at all.
Ukraine is firing about 7,700 shells per day, or roughly one every six seconds. Russia, which may also be running low, is firing more — by some estimates triple that amount.
ウクライナ東部の第59自動車化旅団所属の砲兵小隊は、かつてはソ連時代の榴弾砲で1日に20発か30発以上の砲弾を撃っていた。今では通常1、2発を撃つのみだ。あるいはまったく撃たないこともある。
ウクライナは1日に約7700発の砲弾を発射している。およそ6秒に1発という計算だ。ロシアも砲弾不足に陥っている可能性があるが、ある推定に拠れば、ウクライナの3倍も多くの砲弾を発射している。

Financial Times, Facing critical ammunition shortage, Ukrainian troops ration shells

Russia is steps ahead of Ukraine in ammunition capacities. According to Ukrainian military and government sources, Russia can fire up to 10 times as much ammunition as Ukraine does during high-intensity fighting. On average, Russia fires 60,000 rounds of ammunition at Ukraine a day, whereas Ukraine fires 20,000, according to Ukrainian officials' public comments and off-the-record conversations with them.
ロシア軍は弾薬の量でウクライナ軍を上回っている。ウクライナ軍及び政府筋によれば、ロシアはウクライナの10倍の砲弾を発射できるという。ウクライナ当局者の公のコメントとオフレコの会話によれば、ロシア軍は1日に平均6万発の砲弾を発射するのに対してウクライナは2万発だ。

The Kyiv Independent, Investigation: EU inability to ramp up production behind acute ammunition shortages in Ukraine

According to data from the European Commission to which EL PAÍS has had access, Russia fires between 40,000 and 50,000 artillery shells per day, compared to 5,000-6,000 Ukrainian forces expend. The Estonian government, which has been one of largest contributors to Kyiv’s war effort, puts the average use of artillery at between 20,000 and 60,000 Russian shells per day, and 2,000 to 7,000 Ukrainian rounds, according to a document sent to EU Member States by Tallinn, to which this newspaper has had access. These numbers equate to between 600,000 and 1.8 million Russian shells fired per month, compared to between 60,000 and 210,000 by Ukrainian artillery.
EL PAÍSが欧州委員会より入手したデータに拠ると、ロシア軍は1日あたり4万から5万発の砲弾を発射している。一方でウクライナ軍は1日に5000から6000を消費している。エストニア政府は、ロシア軍は平均して1日あたり2万から5万発撃っているとする一方ウクライナ軍は2000から7000発であると発表した。ウクライナが一ヶ月に6万発から21万発を撃つのに対し、ロシアは60万発から180万発を撃っているということだ。

El Pais, Ukraine outgunned 10 to 1 in massive artillery battle with Russia

因みに、ロシア軍は22年2/24から23年7月までの約1年半の間で1000万発の砲弾を撃ってる。たほう、ウクライナは一年間で165万発や。タイムスパンが違うことに注意。

Since 2022 the Russians have lost around 50% of the combat effectiveness of their army, expending 10 million shells and losing over 2,000 tanks, Radakin said.
2022年以来、ロシア軍は戦闘力の50%を失い、1000万発の砲弾を消費し、2000台以上の戦車を失ったとラダキンは述べた。

Wall Street Journal, Ukraine Counterattack Is Heavy Going, West Says, as Russia Resists

Ukraine fired a total of around 1.65 million rounds of artillery in the first year
ウクライナは最初の1年間で合計約165万発の砲弾を発射した。

Foreign Affairs, Back in the Trenches Why New Technology Hasn’t Revolutionized Warfare in Ukraine

 こんな状況下でロシアの損失がウクライナの二倍近く多いという主張は無理があると分かるよな。

医療の進歩と死者-負傷者比率

 第二に、死者と負傷者の比率やな。
上のNYT報道だと、死者負傷者比率は1:1.5~1.7くらいや。これは低すぎだと思う。医療技術の発展のおかげで死者と負傷者の比率は年々上がって来ている。

Research by Tanisha Fazal of the University of Minnesota shows that the wounded-to-killed ratio has soared in the post-war period because soldiers go into war much healthier, have better protective equipment once they get there, are evacuated faster if they are injured and enjoy better medical care overall.
ミネソタ大学の研究は、戦後、負傷者-死者比率が急上昇したことを示している。なぜならば、兵士はより健康な状態で戦争に参加するようになり、防護装備がより良くなったからだ。また、負傷した場合の救出がより早くなったことなど、全体としてより良い医療を享受できるようになったためでもある。

The Economist, How heavy are Russian casualties in Ukraine?

んで、このThe Economistの記事は続けてこう書いてる。

Mr Burns and Mr Marran said that Russia had suffered three times as many wounded as killed. That is roughly in line with documents captured by Ukraine, and analysed by Rob Lee of KCL and Michael Kofman of CNA, a think-tank. They suggested a 3.4:1 ratio, rising to 4:1 if missing soldiers were counted as dead.The latter is very close to the ratio reported by the Donetsk people's republic militia, who, unlike the Russian army, have faithfully documented their casualties.
バーンズ氏とマラン氏によると、ロシア軍は死者に対して3倍の負傷者を抱えているという。この数値は、ウクライナが入手し、ロブ・リーとマイケル・コフマンが分析した資料とも一致している。行方不明者を死者に数え入れると、3.4:1の比率は4:1に上昇する。この数値はドネツク人民共和国の兵士が報告した比率に非常に近い。

The Economist, How heavy are Russian casualties in Ukraine?

死者と負傷者の比率は、1:3ないしは1:4くらいで考えるのが妥当な様だ。
さっきも言ったけど、この戦争は第一次世界大戦に似てる。WW1の死者負傷者比率は1:2か1:3くらいや。当時と比べれば医療レベルは格段に上がっとるし、負傷者を救助する技術も進歩してるから、この比率は1:4か1:5くらいになってるかもしれん、とワイは思う。

 つまり、ここまでまとめると、ワイはウクライナ軍の死者数がロシアのそれに比してかなり多いと思ってる。理由は、上に挙げた通り、戦場で最も兵士を殺傷する兵器は大砲であり、ロシア軍はウクライナ軍の10倍以上の砲兵火力を持ってるからやな。
↓の記事がワイと全く同じ不満を語ってたw

On the other hand those who think the popular estimates have been suspect point out the math, that 60-65 percent of casualties in the two world wars were due to artillery, and Russia has been firing (reportedly) 10 times as much artillery on the battlefield daily. To their thinking, it would be impossible for Russians to be dying at a 7 to 1 ratio (seven Russians to every Ukrainian), as some have suggested.
たほうで、主流の推定に疑問を呈する人々は、WW2で生じた死傷者の60-65%が大砲によるものであり、ロシア軍が日々ウクライナ軍の10倍大砲を撃っているという事実を指摘する。彼らの考えによると、一部の人々が示唆するような、ロシア兵がウクライナ兵の7倍多く戦死しているという話は、有り得ないのである。

Responsible Statecraft, Riddle this: How many casualties are there, truly, on both sides of Ukraine war?

ロシア側のウクライナ軍死者数レポート

 ウクライナ軍の死者数に関する報告を見ていきながら、大体の検討をつけてみよう。ロシア側の推定を中心にいくで。


Rybar

 まずはロシア側軍事ブロガーのボス、Rybarの報告を見とこう。ライバーじゃなくてルィバリや。因みにRybarはロシア国防省から金を貰ってる。

 2023/12/1のRybarの報告によれば、ウクライナ軍は140万人以上の損失を被っている。
死者はおよそ214,883人。62,148人の行方不明者も死者に含めると、277,031人のウクライナ兵が死亡していることになる。ウクライナは戦死者を行方不明者扱いしているという噂もあるか

За весь период СВО безвозвратные потери вооруженных формирований Украины составили 536 854 человека. Из них — 214 883 человека убитыми. К безвозвратной категории относятся также 62 тысячи пропавших без вести, пленные и инвалиды. В категорию временно выбывшие из строя попали 864 374 человека. Таким образом, суммарные потери украинских формирований превышают 1,4 млн человек.
特別軍事作戦の期間を通じて、ウクライナ軍の回復不能な損失は536,854人に達した。このうち214,883人が死亡した。回復不能のカテゴリーには、62,000人の行方不明者、捕虜、身体障害者も含まれる。合計864,374人が一時的に行動不能となった。したがって、ウクライナ人軍の総損失は140万人を超えた。

Telegram, Rybar, 2023/12/1

死者数に、障害を負ったりして軍務に服せなくなった兵士、行方不明者、捕虜を加えて53万6000人が回復不能な損失として扱われている。軽い負傷者や、重傷を負ったが任務に復帰できる負傷者、脱走兵などがおよそ86万4000人。
数字がえらく具体的なのが気になる。どんな方法で調査推計しているのだろうか?
さて、原文にこれ以上の詳細は付されておらず、方法論は不明なので、なんとも言えないが、死者21万人は割りとあり得る範囲ではあると思う。
ちな、10月には約50万人が死亡したと言ってたけど、見解を修正したみたいや。(https://t.me/rybar/s/5)

追記 2024/03/05
Rybarがウクライナ軍の損失を更新したわ。
回復不能な損失(死者、負傷者、行方不明者)は603000人に増えた。
死者は259000人、その他、負傷者及び行方不明者は344000人どの事。
3ヶ月で約45000人が戦死したことになる。
相変わらずどうやってカウントしたのかは不明。

WarTears

 次にWarTearsの推計を見てみるか。WarTearsは数理モデルを用いてウクライナ軍の損失を推定しとる。推定によると、23年12までに32万人が戦死してるようだ。(https://wartears.org/en/posts/2023-02-02-math-model-v3/)
まあ、ワイにはよく分からんけどw


肢切断患者数から推定

 興味深いのは、Panzerwaffleニキの推定やな。ニキはウクライナ兵のamputees、つまり怪我で手足を切断した人の数から死者数を推定してみせている。これは面白いから、Slavyangradが英訳を長めに引用してみよう。結論から言うと、ミニマムで死者16万人、多くて40万人や。

Despite all of Kiev's attempts to conceal the true number of military losses, some data still leaks through the filters of censorship. On August 1, 2023, The Wall Street Journal published a story that offered a minimum and a maximum estimate of the number of AFU servicemen who lost one or more limbs.Importantly, this estimate is based on data obtained from medical institutions, non-governmental organizations and the German company Ottobock, which manufactures prosthetic limbs.
According to WSJ's estimates, the minimum number of amputees among the Ukrainian fighters since the start of the conflict is 20,000 and the maximum is 50,000. The figures are truly horrifying, and the article's author rightly points out that they exceed the scale of the First World War. However, the author emphasizes that these are estimated figures and that the real figures may be even higher.
損失を隠そうとするウクライナ政府の如何なる努力にも関わらず、検閲の網を潜って幾らかのデータが漏れ出して来ている。2023年8月1日、Wall Street Journalは、手か足を失ったウクライナ兵の最小及び最大値を推定した記事を掲載した。この推定は、医療機関、NGO、Ottobockというドイツの義手メーカーから得られたデータに基づいている。WSJの推定に拠れば、戦争開始以来、手か足を切断したウクライナ兵は、最低2万人最大で5万人である。この数値は誠に恐るべきものだ。記事の筆者は、この切断患者の数はWW1のそれを上回る規模であると指摘している。また、筆者は、実際の値はこの推定値よりも更に大きい可能性を指摘している。

Over the past century and a half, humanity has accumulated and tabulated a huge amount of data on losses in the two World Wars and in dozens of smaller conflicts. The number of soldiers with amputated limbs is an indicator which allows one to estimate the losses of the AFU as a whole.
For France in World War I, for example, this figure was about 2-2.5 percent of the total number of wounded. There is also more recent data. For example, the U.S. lost 7,076 servicemen killed (KIA) and 53,337 wounded (WIA) during the 20 years of the "war on terrorism" in Iraq and Afghanistan. Between 2001 and 2011, 2,037 US troops lost one or more limbs in combat. The total results in a killed-to-wounded ratio of 1 to 7.5 and an amputation rate of 4 percent.
If we assume that the WSJ's lower estimate of 20,000 amputees represents 4% of all wounded, then 100% of the wounded will be 500,000 people. Applying the traditional one-to-three casualty ratio to the resulting data—since that is what would be typical for an artillery war in the style of WWI and WWII—we get 150-160 thousand killed AFU servicemen.
過去1世紀半以上にわたって、人類は2つの世界大戦と多くの小規模な紛争によって死傷者に関する膨大なデータを蓄積してきた。手足を切断した兵士の数は一箇の重要な指標であり、これはウクライナ軍の全体的な損失についての洞察を与えてくれる。例えば、WW1では、負傷したフランス兵の約2~2.5%が手足を切断している。もっと現代的な数字もある。イラクとアフガニスタンにおける20年間の「テロとの戦い」の間、米国は7,076人の死者(KIA)と53,337人の負傷者(WIA)を出した。2001年から2011年まで、2,037人の米軍兵士が手足を失った。このデータは、死者と負傷者の比率が1:7.5、切断率が4%であることを示している。
WSJ紙の控えめな推定値である20,000人の切断者を負傷者全体の4%とすると、負傷者の総数は約50万人となる。第一次世界大戦や第二次世界大戦のような砲撃戦に典型的な、1対3という典型的な死傷者比率を当てはめれば、ウクライナ軍兵士の死者数は15から16万人と推定される。

Is this estimate realistic?
このような推定は現実的であろうか?

Quite. It is supported by the number of Ukrainian cemeteries that have grown over the past 17 months (and by their rampant growth), the desperate permanent mobilization in Ukraine, and the noticeably decreased quality of the military personnel. Mobilized men aged 45-50—without a military specialty but with a long list of chronic diseases—have become the norm over the past two months.
極めて現実的である。この17カ月間、ウクライナの埋葬地は目に見えて拡大しており、その増える仕方の著しいこと、永続化する絶望的な動員体制、軍人の資質が明らかに低下していることが、この評価を裏付けている。45歳から50歳の男性で、軍事的な専門知識を持たず、慢性的な病気を患っている者を徴兵することが、最近の2ヶ月間で常態化した。

The last two criteria—age and quality—are clear indicators of the depletion of mobilization reserves, as well as one of the signs of the growth of another problem—the depletion of the reserve of specialists, without whom modern industrial warfare cannot be conducted.
兵士の年齢と質という2つの基準は、動員予備役が枯渇していることの明確に示していると同時に、もう一つの問題、つまり、近代の産業時代の戦争遂行に不可欠な職業軍人からなる予備役の枯渇をも示している。

https://t.me/panzwaffle/2208, https://t.me/Slavyangrad/58473

つまりこういうことや。
負傷者全体の4%が切断者だと仮定する。
切断者の数を2万と仮定すると、20000/0.04で負傷者全体の数は50万となる。
一般に死者と負傷者の比率は1:3であるとされているので、死者数は16万人程度と推定される。
んで、切断者数が5万だとすると、負傷者全体は125万、死者数41万となる。

WSJのソースはこれ。

Danilkina is one of between 20,000 and 50,000 Ukrainians who have lost one or more limbs since the start of the war, according to previously undisclosed estimates by prosthetics firms, doctors and charities. The actual figure could be higher because it takes time to register patients after they undergo the procedure.
Germany's Ottobock, the world's largest prosthetics manufacturer, which is working with Kyiv to help amputees, estimates the number of amputees at about 50,000 based on data from the government and medical partners.
At the lower end, the Houp Foundation, a Kyiv-based charity, puts the number of serious injuries caused by the war at 200,000. About 10% of serious injuries typically require amputations, according to the foundation.

Wall Street Journal, In Ukraine, Amputations Already Evoke Scale of World War I

こっちのBBCの報道もWSJのレポートを裏付ける材料になる。

ウクライナ保健省によると、2023年前半だけで1万5000人が腕や脚を失った。そのうち何人が兵士なのか、同省は明らかにしない。ウクライナ政府は戦場での死傷者数を極力、公表しないようにしているからだが、1万5000人のほとんどは軍関係者と思われる。6カ月の間に積み上がったその数は、第2次世界大戦の6年間でイギリスが経験した人数よりも多い。第2次世界大戦のイギリス軍では、兵1万2000人が体の一部を失った。
手足を失った負傷への人数を、政府は少なめに発表していると、負傷兵の一人は話した。この人は、匿名を希望した。「政府が言う3倍はいるはずだ」と、彼は強調した。「政府は、自分たちを隠したい、見えなくしたいんだ。重傷者が本当はどれだけいるのか、知られたくないんだ。志願者が減るのが怖いんだ」

BBC, 戦場で両目と両手を失い……ウクライナの兵士が命と人生を修復する場所

6ヶ月で最低15,000人が手足を失う大怪我をしてるというのは衝撃である。2023年6月に反転攻勢が始まったんやけど、その前でさえこれや。無論、2023年前半にはバフムト戦というでかい戦いが有ったのではあるが。

参考 :
(Reuters, アングル:求む義肢装具士、ウクライナ戦傷者増加で不足深刻),
(AP News, Upward of 20,000 Ukrainian amputees face trauma on a scale unseen since WWI),
(The Guardian, ‘I had my chance to die – but I made my choice’: meet the young Ukrainian soldier fighting for amputee visibility)


マクレガーの主張

 ウクライナ兵の死者数が40万を超えると云う主張は別のところでもちらほらあるけどな。例えば、親露派がよく引用する元米軍のダグラス・マクレガーとかな。

"Ukrainians now we think have lost 400,000 men killed in battle. We were talking about 300-350,000 a few months ago. Within the last month of this supposed counteroffensive which was to sweep the battlefield, they lost at least 40,000 killed," he said.
Macgregor went on to claim that 40,000 to 50,000 Ukrainian soldiers are amputees and the "hospitals are full" in Ukraine.
「我々は、数ヶ月前にはウクライナの死者数30万〜35万人と述べたが、現在では40万人の戦死者がいると考えている。戦場を掃討するはずだったこの反攻作戦の最後の1ヶ月の間に、彼らは少なくとも4万人の戦死者を出した」と彼は言った。
マクレガーはさらに、4万人から5万人のウクライナ兵が手足を切断しており、ウクライナの「病院は満杯だ」と主張した。

Newsweek, Ex-Trump Adviser Calls Out 'Lies' About Russia Losing Ukraine War

4,5万人のamputeesがいることはWSJやBBCのソースでも述べられているので、確実やろう。ウクライナ兵死者数40万人という数字も上に見たPanzerwaffleと大体似たような計算で導き出されたんだと思うわ。


50万人説

 50万という話もある。例えばこれとかな。

According to the advisor to the acting head of the Donetsk People's Republic (DRP), Yan Gagin, the numbers were projected through intelligence, open data, and sources.
“We can understand these losses from the intelligence information we receive from our sources in Ukraine, and there are also public sources. For example, just a week ago, maybe a little more, in Ukraine, one of the mobile operators (MTS-Ukraine) posted an online video stating that around 400,000 recipients will never answer the phone again,” Gagin said.
The 400,000 figure is data from just one of several mobile operators in Ukraine. According to Gagin, the video was immediately hushed up and removed from everywhere, so the numbers are accurate.
He also recounted how Secretary General of NATO, Jens Stoltenberg, at a meeting of the European Parliament, when asked about 500,000 deaths in Ukraine, said defectively that they did not promise it would be easy. Effectively, he confirmed the number with his silence.
ガギン氏は、2022年2月以降のウクライナ側の死者数を50万人と見積もっている。ドネツク人民共和国代表代行のヤン・ガギン顧問によれば、この数字は、インテリジェンス、オープンデータおよびオープンソースによって予測されたものだという。
「ウクライナでは、ある携帯電話事業者(MTS-ウクライナ)が、約40万人の契約者が二度と電話に出ないとするビデオを投稿しました」とガギン氏は言う。
この40万人という数字は、ウクライナの複数の携帯電話会社のうちの1社のデータである。このビデオはすぐに削除されたため、この数字は正確なものだという。
彼はまた、NATOのイェンス・ストルテンベルグ事務総長が欧州議会の会議で、ウクライナでの死者50万人について質問されたとき「簡単だとは約束していない」とお茶を濁したことを語った。事実上、彼は沈黙でもってその数を肯定したのだ。

BRICS information portal, Ukraine has already lost half a million soldiers in its war with Russia


墓地から

 主婦のパトリシアはツイッターでこう云うてる。引用してみよう。

Recently, the Government of Ukraine has approved a project for the construction of the National War Cemetery in the village of Gatnoe, Fastovsky district, in the Kiev region. What makes it particularly interesting is its size. The Ukrainians have decided to set a real-world record among memorial cemeteries. For example, the famous Federal War Memorial in Mytishchi, Russia, covers an area of 55 hectares, while the renowned Arlington National Cemetery in the USA, where almost 400 thousand people are buried, spans 259 hectares. In Kiev, they have planned for an allocation of over 266 hectares for the National War Memorial, which will have the capacity to bury around 410,000 bodies. Yes, it's scary.
In Lviv, authorities are exhuming the remains of victims from past wars to make room for additional bodies.
Another interesting number is that recently, the Wall Street Journal reported 20,000-50,000 amputations.This number suggest a high number of casualties, potentially reaching into the hundreds of thousands.
The number of Ukrainian casualties is likely to be shockingly high, surpassing what any of us could have imagined.

最近、ウクライナ政府は国立戦争墓地の建設を承認した。興味深いのは、その大きさである。ウクライナは戦争記念墓地の世界記録を更新することに決めた。例えば、有名なロシアのムィティシにある連邦戦争記念墓地は敷地面積55ヘクタールである。40万人が眠るアメリカのアーリントン国立墓地の敷地面積は259ヘクタールである。キエフでは、266ヘクタールを超える土地が国立戦争記念墓地のための用地に割り当てられた。これは41万人を埋葬できる広さである。リビウでは現在、当局は過去の戦争の犠牲者を掘り起こし、新たな遺体を埋葬するためのスペースを確保している。
もうひとつ興味深いのは、最近WSJ紙が報じた2万から5万人の切断者という数字だ。この数字は、犠牲者が数十万人に達する可能性を示唆している。
ウクライナ軍の死傷者数は、私達の想像を超えた衝撃的な数になるになるだろうと思われる。

https://x.com/pati_marins64/status/1694501098927665585?s=20

ウクライナが建設してる墓地の広さ及び、さっきから何度も登場してるWSJの数値から、数十万の死者がいるだろうと指摘している。

 軍事アナリストのMike Mihajlovicはウクライナ兵はロシアの8から10倍死んでると言ってる。(https://x.com/MihajlovicMike/status/1730614968033140937?s=20)

 おまけでアレストヴィチ。暗に20万から30万人が死んだと仄めかしてる。
(https://x.com/OlgaBazova/status/1730107532184604865?s=20)


まとめ 死者数40万人

 これまで見てきた推定値をまとめると、ウクライナ側の戦死者数は16万から40万くらいになるな。


考察

 さてと、本当のところはどうなんやろか?断っておくが、ワイには分からん。が、すこし考えてみることはできる。

 まず、上で論証した通り、ウクライナ兵の死者がロシアのそれより多いことは確かや。ところで、ロシア兵の死者数は割りとはっきりしててMdiazonaっつー独立系メディア()とBBCの調査が参考になる。それに拠ると、確認されてる限り4万人が戦死している。(Mediazona, Russian casualties in Ukraine. Mediazona count, updated)

砲弾100発につき8人が死傷

 考える上で、こちらは参考になるだろう。さっきも出てきたフォーリン・アフェアーズの論文からまたも引用させてもらうで。

If one assumes, however, that 85 percent of Russian casualties are caused by Ukrainian artillery, that Russia suffered as many as 146,820 casualties in the first year of the invasion (the Ukrainian Defense Ministry’s figure), and that Ukraine fired a total of around 1.65 million rounds of artillery in the first year (as the Brookings Institution has estimated), then drones and the mix of guided and unguided artillery in the Ukrainian army inflicted, on average, about eight Russian casualties per hundred rounds fired in the first year of the invasion.
こう仮定してみよう。ロシア軍の死傷者の85%がウクライナ軍の砲撃によるものであり、ロシア軍は初年度で146,820人の死傷者を被った。そして、ウクライナ軍が初年度で165万発の砲弾を発射した。してみると、平均して100発の砲弾につき8人のロシア兵士が死傷したことになる。

Foreign Affairs, Back in the Trenches Why New Technology Hasn’t Revolutionized Warfare in Ukraine

 100発の砲弾につき8人のロシア兵が死傷したという推定だが、この数字がウクライナ側には当てはまらんという道理は無い。そんで、砲弾発射数はロシアの方が多い上、砲兵のスキルもロシアが上回っている。
 というわけで、そのへんを考慮してロシアの砲弾100発あたり10人のウクライナ兵が死傷してると考えてみよう。砲弾発射数だが、ロシア軍は2022年2月から2023年7月までに1000万発撃ってる。今は12月やから、控えめに1日23,000発撃ってると仮定すると、さらに500万発追加や。してみると、ウクライナ軍の死傷者は150万人、死者数は37万5000人。大体40万人という数字が出てきた。

切断者は5万人以上

 そして、材料としては、手足切断者数に関するWSJやBBCの推定が役に立つ。
改めて言っとくと、WSJの推定では、2023年8月までに、amputeesは最低2万、最大5万や。が、実際の数値は高くなると筆者は書いている。BBCだと、2023年1月から同年6月までに15,000〜45,000。2023年6月から始まった反転攻勢の分を含めると、amputeesは10万とかになっててもおかしくはない。反転攻勢でウクライナが被った損害は莫大や。受勲者数からもなんとなく分かるっぽい。

 更にWSJは続けてこう記述してる。

By comparison, some 67,000 Germans and 41,000 Britons had amputations during World War I, when the procedure often was the only one available to prevent death. Fewer than 2,000 U.S. veterans of the Afghanistan and Iraq invasions got amputations.
それに比べると、第一次世界大戦中に切断手術を受けたドイツ人は6万7000人、イギリス人は4万1000人である。アフガニスタンやイラク侵攻の際に切断手術を受けたアメリカ軍兵士は2000人に満たない。

Out of 100 soldiers wounded within about 3 miles of the front line, 36% suffered very severe injuries, while between 5% and 10% of all deployed troops were killed, according to Ukrainian military estimates shared with a group of U.S. military surgeons. In comparison, only 1.3% to 2% of U.S. troops deployed in recent conflicts died in action.
米軍外科医グループと共有されたウクライナ軍の推計によれば、前線から3マイル以内で負傷した兵士100人の内、36%が深刻な負傷を被っており、展開中の全部隊の5%から10%が死亡したという。これに比べ、最近の紛争に派遣された米軍の戦死率は1.3%から2%だ。

Wall Street Journal, In Ukraine, Amputations Already Evoke Scale of World War I

イギリスはWW1で167万5,000人の負傷者を出しており、切断率は2.5%だ。この数字を機械的に当てはめるわけにはいかないが、参考にはなる。米軍の戦死率は1.3%から2%ってのはイラク、アフガニスタンの話だろう。全部隊の10%が死亡しているということは、少なくとも10万人が戦死した可能性を示唆している。

死者負傷者比率1:3は妥当か?

 それと、ウクライナの医療があまりよろしく無いという状況を考慮に入れる必要があるだろう。

I am told by those working here that many of those lost in the war die while they are being moved back to safety rather than on the front line. The long journeys to hospital, sometimes up to ten hours, can be lethal, and the availability of adequate first aid is the difference between life and death.
Ukrainians believed that the very best care would be available for their soldiers. But the stark truth is emerging: soldiers are dying in their hundreds or even thousands due to poor medical provision.
戦死者の多くは、前線ではなく安全な場所へ搬送される途中で亡くなっているのだという。場合によっては10時間にも及ぶ病院までの長い旅路は命取りになりうる。そして適切かつ十分な応急措置を受けられるかどうかが生と死を分かつ。
ウクライナ人は兵士たちが最高の医療を受けられると信じている。だが、真実は残酷なもので、数百、数千もの兵士たちが、貧弱な医療設備のために亡くなっているのである。

More questions arise when it comes to the contents of the first aid kits that do make it to the front line. Tourniquets are perhaps the most-needed first aid tool, particularly when the evacuation process is prolonged. But if tourniquets are badly made, they can be lethal. There have been complaints from the front line about Chinese-made tourniquets that either gradually lose pressure or come apart, leading to renewed bleeding with fatal consequences. A Chinese tourniquet costs just £2, while a Ukrainian ‘Sich’ tourniquet is £15. An authentic American CAT tourniquet comes in at around £35.
前線に届けられる救急キットの中身については、さらに疑問が生じる。止血帯は、特に救助が長引く場合に最も必要とされる応急処置の道具だろう。しかし、止血帯の作りが悪ければ、致命的なことになりかねない。中国製の止血帯が徐々に圧力を失ったり、バラバラになったりして、致命的な結果をもたらす出血を繰り返すという苦情が前線から寄せられている。中国製の止血帯はわずか2ポンドだが、ウクライナの「Sich」止血帯は15ポンドである。アメリカ製の本格的なCAT止血帯は約35ポンドである。

The Spectator, Ukraine’s real killing fields: An investigation into the war’s first aid crisis

 こうしてみると、ウクライナ兵は負傷してもあまり助かってない可能性も出てくる。死者負傷者比率も1:3より低くなるかも知れない。更にPanzerwaffleが推定に用いた負傷者に切断者が占める割合4%って数値も、もっと低くなるかもな。これは医療が充実してる米軍のケースだから。こうなるとウクライナ軍の犠牲者を益々多く見積もらんといかん。

 様々な材料から考え合わせるに、ウクライナ軍の総戦死者数40万人という数字は現実味がないこともない。西側の報道から出てきた数字やで。

疑問 動員数の問題

 だが、疑問もある。果たしてそれだけの死者数を出して、戦争を継続できるんかね?

 そもそも、ウクライナは200万人が動員されてるらしい。

Considering that Ukraine has a population of about 20 million citizens, and given that the most recent data on the number of people mobilized into the ranks of the Ukrainian Armed Forces was last announced more than a year ago (at the time, it was reported that more than 1 million people had been mobilized), some estimates can be made based on how many new brigades have been created, the approximate number of those wounded and the calculations of the Ukrainian Ministry of Veterans Affairs regarding the potential number of combatants (up to 4 million) (Forbes.ua, July 8, 2022; Mva.gov.ua, May 23). Keeping in mind that Ukraine’s mobilization is permanent and that many have been wounded, the estimated number of mobilized Ukrainians totals about 2 million.
ウクライナの人口がおよそ2000万人であること、軍に動員された人数に関するデータが最後に発表されたのが1年以上前であることを考慮すると、新たに創設された旅団の数、負傷者のおおよその数、潜在的な戦闘員の数(最大400万人)に関するウクライナ退役軍人省の計算に基づいて、ある程度の推定が可能である。ウクライナの動員は永続的なものであり、負傷者も多いであろうことを念頭に置くと、動員されたウクライナ人の数は合計約200万人と推定される。

The Jamestown Foundation, Ukraine’s Manpower Requirements Reaching a Critical Threshold

 死者が40万なら負傷者は120万人いるということになり、動員された人の半数以上が死ぬか負傷している計算になるわけや。そんなんで戦争続けられるんかね?もちろん負傷者には軽症者も含み、多くは戦線復帰してるんやろけど。
 例えば、こんなことを云ってる人がいる。

18~60歳のウクライナ人男性は、前述したように推定1240万人。この人数には現役兵である約21万人のうち、女性約3万人を除外したおよそ18万人が含まれますから、「ウクライナ人で徴兵できる男性人口」は概ね1225万人ほどいえるでしょう。
 この1225万人を根こそぎ動員(44.2%)すると、約541.5万人の計算となります。これに女性を含む現役兵約21万人と、海外からの義勇兵約2万人を加えた564.5万人が「ウクライナで戦える頭数の大ざっぱな目安」になります。
 もちろん、この約564万人は日本の事例を基にした筆者(安藤昌季:乗りものライター)の推測であり、実数は相当に異なるでしょうが、数百万人が動員できることは間違いないでしょう。

乗りものニュース, ウクライナの「根こそぎ動員」兵士の数はMAXどこまで増やせるか 大戦中の日本は?

この記事は、戦時中の日本の経験からウクライナはMaxで560万人動員できると云ってる。確かに、ウクが500万人も動員していれば疑問は少ないけどなあ。が、これはウクライナの人口が4300万人いる前提で導き出された数字や。国外へ避難した人やロシア併合地域に住んでる人を除いたら4000万は絶対にない。Jamestownは2000万って言ってる。2800万という推計もある。500万動員なんてほぼ不可能だろう。

参考:(NHK, “みんな疲れ切っている” ウクライナからの避難民807万人超に), (Visual Capitalist, Mapped: Ukrainian Refugee Destinations by the Numbers), (Reuters, アングル:ウクライナ悩ます人口減少問題、戦争終結後も経済に打撃か )

死者40万人を裏付けるもの

 だが、死者数40万人という、この数字を裏付ける材料はある。

まず、ウクライナ軍は人手が足りなくて前線の部隊のローテーションが出来ていないって話や。(航空万能論, 兵士の逃亡に悩むウクライナ軍、原因は約束した交代が守られていないため),(航空万能論, アウディーイウカの戦い、ウクライナ軍は2ヶ月ぶりに兵力補充を受ける)

また、ウクライナは市民を拉致してまで動員しているという事実。(航空万能論, ウクライナ軍が動員対象者を力ずくで連行、追加動員が始まっている可能性), (航空万能論, ウクライナ軍の暴力的な動員が再び発覚、職員が路上で男性を拉致)

そして最近発表された50万人追加動員の要求などは、ウクライナ軍の人的資源が相当程度損耗していることを示唆している。
更にこの頃は、国外に避難しとる難民や、障害者まで動員したいと言い出した。(The Times, Ukrainian refugees will be drafted to boost troops in war against Russia), (enovosty, Мобілізація по-новому. Хто першим потрапить до армії: чиновники, поліцейські чи люди з інвалідністю)

それに戦況の変化や。反転攻勢が失敗に終わってから、ロシア軍が攻勢に出始めた。ウクライナ軍はアウディーイウカで猛烈に押し込まれとる。マリンカは陥落したよな。バフムト方面でも同じや。戦線はガタガタや。
さっき言ったけど、アウディーイウカのウクライナ軍は圧倒的に火力で負けてる。その上、兵士の質も低い。

こんなびっくりするコメントまで出てきた。

“I don't even give the new guys call signs any more. Most of them don't last long,” said a Ukrainian soldier
「新兵にコールサインを与えるのはもうやめたんだ。どうせ長くは保たないから。」ウクライナの兵士は言った。

The Times, How will the Ukraine war end? Victory against Russia looks ‘unlikely’


第47独立機械化旅団

 ところで、試みに、第47旅団を取り上げてみたい。47旅団はNATOに訓練されたウクライナの精鋭部隊や。

When Ukraine's long-awaited counteroffensive finally begins, the fight will be led by brigades armed not only with Western weapons but also Western know-how, gleaned from months of training aimed at transforming Ukraine's military into a modern force skilled in NATO's most advanced warfare tactics. As other Ukrainian units were fighting to expel the Russian occupiers from the country's east and south, the brand-new 47th Separate Mechanized Brigade was preparing for the next phase of war from a classroom at a NATO base in Germany.
ウクライナ軍は数カ月間の訓練を経て、NATOの最も先進的な戦術に習熟し、近代化された。長く待ち望まれたウクライナの反転攻勢がついに始まるとなれば、戦いは西側の兵器とそうして得られた西側のノウハウによって武装した旅団によって主導されることになるだろう。他のウクライナ軍部隊がロシア軍と戦っているとき、新生第47機械化旅団は、ドイツにあるNATO基地の教室で、戦争の次の局面に備えていた。

Washington Post, NATO-trained units will serve as tip of spear in Ukraine’s counteroffensive

Units like the newly created 47th Separate Mechanized Brigade are not only armed with Western weapons but trained in Western military tactics, too. They have been trained in offensive maneuvers — remarkably, unusual in Ukraine’s military until the invasion — as well as combined-arms warfare, which calls on different types of weapons and units to work together to maximize their impact.
新たに創設された第47機械化旅団のような部隊は、西側の兵器で武装しているだけでなく、西側の軍事戦術にも熟達しているのである。彼らは攻勢的機動の訓練を受け、諸兵科連合の訓練も受けている。

Washington Post, Ukraine’s counteroffensive won’t be an easy retread of last year’s wins

この部隊はどうなったか。
第47旅団は反転攻勢で先陣を切って突撃し、ボコボコにされ、死んだ。南無三。

Ivan y sus hombres participaron antes en la fallida contraofensiva ucrania de verano, en el frente de Zaporiyia. La 47a Brigada fue la que más sufrió en los primeros tres meses de la contraofensiva, cuando Kiev apostó por una estrategia de asaltos con grandes columnas de blindados. Los campos de minas y las defensas fortificadas rusas frenaban el avance, y la artillería y los drones bomba enemigos destruían con facilidad vehículos y tropas.
Fuentes militares en el frente de Zaporiyia aseguraron el pasado septiembre a este diario que la 47a perdió a más del 30% de sus soldados, cerca de 2.000 de sus 5.000 componentes.
イワンとその部下たちは、夏のザポリージャ反攻作戦に参加したが、失敗に終わった。第47旅団が最も苦戦したのは、キエフが大規模な装甲部隊による攻撃戦略を選択した反攻の最初の3カ月だった。ロシアの地雷原と要塞化された防衛線が進軍を遅らせ、敵の大砲と無人爆撃機が車両と部隊を簡単に破壊した。ザポリージャ戦線の軍事情報筋が昨年9月に本紙に語ったところによると、第47軍は兵士の30%以上、5,000人規模の部隊のうち約2,000人を失ったという。

EL PAIS, En el asedio al frente ucranio de Avdiivka: “Los rusos están más preparados para la guerra y para morir”

こちらも参照→The Times, Ukraine counteroffensive: ‘I’m ready to die . . . 90% of the guys here will die too’

そんで今はアウディーイウカで戦っとるが、状況は悲惨や。
南部反転攻勢よりも多くの犠牲が出とる。(https://twitter.com/Geopolitic_2024/status/1716111360109760954?t=l-ZARLckId42bulPxO3AVw&s=19)

“Pero anímicamente es peor en Avdiivka”, añade, “porque defender es moralmente más duro que atacar, tienes que rezar, cobijado en la trinchera durante cuatro días, el tiempo que duran los relevos, para que su artillería no te mate, y luego resistir asalto y otro asalto de la infantería”.
「しかし、精神的にはアウディーイウカの方がもっときつい」と彼は付け加える。「防御は攻撃よりも難しい。交代の部隊が来るまで、4日間も塹壕で砲兵に殺されないように、祈り続けなければならないし、歩兵の襲撃にも抵抗しなければならない」

EL PAIS, En el asedio al frente ucranio de Avdiivka: “Los rusos están más preparados para la guerra y para morir”

兵員は酷く損耗している。今では、その辺で拉致って来たオッサンで不足を補ってる始末や。

During a break from fighting the Russians , an avuncular rifleman recalled how he was going for a haircut one day when he was press-ganged into joining the Ukrainian army.
Three recruitment officials accosted the stocky, gray-haired 47-year-old outside the barber shop in his small hometown, ordered him to get in a car and detained him for two days in a dark room at the local draft center until he had signed up. "I got my haircut at the training camp," he said.
Now known by his military call sign Dubok, the former electrical engineer offered to serve as a technician in the rear. "But to get that job, you have to pay bribes," he said. Instead, he was sent to join an infantry unit depleted by months of hard fighting. His battalion of the 47th Mechanized Brigade is defending the city of Avdiivka against waves of Russian assaults, the biggest current battle in Russia's relentless war on Ukraine. "Physically, I can't handle this," Dubok said of front-line combat. "I'm deeply disappointed that I'm no longer 20."
ロシア軍との戦闘の合間、気さくなライフル銃手は、こう回想した。
軍への入隊を迫られたのは、散髪に行っていたときのことだった。
がっちりとした体型で白髪の47歳の彼は、小さな郷里の理髪店の前で3人の徴兵担当者に声をかけられ、車に乗るように命じられた。彼は、地元の徴兵センターの暗い部屋で、入隊に同意するまで2日間拘束された。
「散髪は、訓練所でしたよ」と彼は言った。
今ではコールサインのデュボクで知られるこの元電気技師は、後方で技術者として働きたいと申し出た。「しかし、その仕事を得るには賄賂を払わなければならない。」と彼は言った。その代わりに、彼は数ヶ月の激しい戦闘で消耗した歩兵部隊に送られた。
第47機械化旅団の彼の大隊は、ロシアの波状攻撃からアウディーイウカ市を防衛している。「身体的に、任務をこなすことができない」とデュボクは前線での戦闘について語った。「私は、自分が20歳ではないことに深く失望している」。

Ukraine needs to rebuild its battered army. The infantry, which bears the brunt of deaths and injuries, is chronically short of men after nearly two years of resisting Russia's full-blown invasion.
ウクライナはボロボロになった軍隊を再建する必要がある。死傷者の大半を占める歩兵部隊は、慢性的な兵力不足に陥っている。

Wall Street Journal, Ukraine’s Front-Line Troops Are Getting Older: ‘Physically, I Can’t Handle This’

それから大砲も、1日10発〜15発しか発射できていない。

La principal diferencia, avisa, es que su Paladin no tienen suficiente munición: si en abril en Bajmut, y en verano en Orijiv —en el frente de Zaporiyia—, disparaban entre 100 y 150 proyectiles al día, en Avdiivka pueden disparar 15 proyectiles, 10 veces menos. No solo esto: según este veterano militar, de tanto utilizarse, los obuses pierden precisión. Su Paladin tenía en verano un margen de error de siete metros sobre el objetivo y ahora es de 70 metros.
4月のバフムト、夏のオレホボでは1日に100発から150発の砲弾を撃っていたのに、アヴディーイウカでは10分の1の15発しか撃てない。それだけでない。このベテランの兵士によると、榴弾砲は使いすぎると精度が落ちるのだという。彼のパラディンは、夏には目標に対して誤差7メートルだったのが、今では70メートルになっている。

EL PAIS, En el asedio al frente ucranio de Avdiivka: “Los rusos están más preparados para la guerra y para morir”

精鋭部隊でさえこの様子じゃあ、他の部隊については推して知るべしやな・・・。しっかし、このワシントン・ポストの記述、今見るととんでもなく恥ずかしい。

「初期に動員された人々はほぼ軍に残っていない」

 例えば、ウクライナ当局者はこう言っている。

これまで自軍の損害を認めてこなかったウクライナ軍関係者が「初期に動員された人々は『客観的な理由』からほぼ軍に残っていない」と言及したのは非常に興味深い。
さらにブダノフ中将は「動員をかけなければ戦闘係数は0に近くなり、最近起こっていることも公に認識される必要がある。従って動員なしでやっていけると考えるのは不可能だ。これが現実であり、戦争に損失はつきものなので数字を維持する必要がある」と述べて「大規模な追加動員の必要性」を訴えている。

航空万能論, ウ軍には大規模な追加動員が必要、侵攻直後に動員された人々は殆ど残ってない

ウクライナ軍には初期の兵力がほとんど残っておらず、少なくとも現在110万人未満の兵力しか無いということを認めているわけや。

で、また、こうなってくると、また、Rybarの推定、即ち死者21万その他重症者など含め53万の回復不能な損失という推定は現実味を帯びてくる。もともと100万人近い兵力がいて、そのうち半数が戦線復帰出来ない常態なら、それは「殆ど残っていない」と言ってもええやろう。

 結論としては具体的な数字は分からん。死者数20から40万は現実的なようでもあり、非現実的な様でもある。ワイはなんとなくやけど、死者16万〜20万人負傷者30万〜40万人くらいだと思ってるわ。動員可能な人口を考えるとやっぱりな。

まとめ

 何れにせよ、見てきた通り、ウクライナの人的資源が損耗してるのは事実や。ウクライナ側からも人員不足を嘆く声がちらほら上がってきてるしな。ウクライナは何度も動員をかけてて、ここにきて更に50万人を動員するとかしないとか云うてるな。そんで、11月中旬あたりから女性兵士が前線に出てくるようになった。男が不足してるのを暗示してるな。まあ1月ごろからちらほら見えてはいたんだけどな。

 まあ、ウクライナは相当人員を失ってるってことや。

(BBC, ウクライナ軍、50万人の追加動員求める 「深刻な人数」とゼレンスキー氏),
(産経新聞, ウクライナ反攻から5カ月 戦局膠着、水面下で停戦案も?),
(ウクライナ、軍の動員対象拡大 人員不足、女性医師も),
(ウメロウ宇国防相、国外滞在のウクライナ男性の動員に言及), (Rzeczpospolita, Polska zaczęła wydawać Ukrainie jej obywateli, którzy trudnią się przemytem ludzi)

2023年を振り返る

 この戦争、帰趨は決したと思う。全てが終わりに向かって動き出してる観がある。この1年はそんな年やった。

バフムトの戦い

 昨年末から本格化したバフムト戦でウクライナは戦力をすり減らした。ロシアは、側面を正規軍で固め、予備的な砲撃で徹底的に地ならしをしてから囚人を突撃させてた。ウクライナ軍は兵隊を逐次投入して抗戦したな。仕舞にはろくに訓練を受けてない兵隊まで突っ込んだ。戦いの終盤では囚人兵は引っ込みワグネルのエリート兵が活躍した。ロシア正規軍の損耗は極めて少ない一方でウクライナはここでベテラン兵士が多くやられた。
 アメリカはバフムトから退くように進言していたが、ゼレンスキーは拒否。貴重な兵力をワグネルの囚人と潰し合わせて損耗した挙げ句、5月、街を失ったというわけや。

反攻作戦

 ウクライナは、かくして損耗した状態で無謀にも反転攻勢に突っ込んだ。南ではオレホボからトクマクに抜け、メリトポリを奪還し、クリミア目前まで迫る。ヴェリカノボシルカからベルジャンスク、あわよくばマリウポリまで進撃し、ロシア軍を分断、クリミアをロシアから切り離すという大規模な作戦や。ロシアの戦争目的の一つはロシアとクリミアを陸路でつなぐことやからな。
東ではバフムトで押し返す。一発でかい戦果を挙げて有利な条件で講話に持ち込もうという狙いやったんやろ。
 ウクライナと西側は、ドイツかどっかでウォーゲームをやって、行けると踏んでゴーサインを出した。素人ばっかで質の低いロシア軍は、精強なウクライナ兵を見ればすぐに逃げ出す、レオパルトがあれば大丈夫だ、9月にはアゾフ海が拝めると、極めて楽観的な見通しで作戦が立てられ、実行された。

 でも、反転攻勢はロシアに完全に読まれていた。練り上げられた陣地に誘導されるように突っ込んだウクライナ軍は、異常な密度の地雷原に阻まれ、NATO式訓練もレオパルト2もBradleyも虚しく一週間も経たずに無惨なまでに粉砕された。この時点で所期の目標を達成する見込みは潰えたわけや。ま、一応東ではクリシチウカを奪還するという戦果をだしてるけど。
 反転攻勢が一応続いてた2023年10月頃に、ロシアはマリウポリとかあの辺に高速道路を建設し始めた。ウクライナは完全に舐められ虚仮にされた形だった。反攻に対するロシアの勝利宣言と言ってもええやろ。
 
 総司令は作戦の失敗を認め、西側諸国はウクライナに失望。さらにパレスチナで戦争が始まったことで関心は更に遠のいたな。
 ほんで、反攻が潰えたと同時に、待ってましたとばかりにロシア軍が各戦線で進んどる。

消耗戦 

 ロシアは消耗戦を志向しとる。
ウクライナに対してだけじゃないで、西側に対してもや。消耗戦になれば、人的資源も天然資源も豊富で、グローバルサウスを味方につけたロシアに、西側は勝てない。だから西側はSWIFT排除を含む最強の経済制裁で以てロシアを速やかに潰さねばならなかった。が、制裁は功を奏さず、それどころかロシアは戦時体制が回りだして兵器をばんばん増産中や。
 ロシアが月間数万発の砲弾を製造する中、EUは供給目標を達成できなかった。ウクライナは慢性的な砲弾不足、人員不足に悩むようになった。ロシアは動員に成功し、志願兵も30万集めたな。
 ウクライナは止まったらそこで死や。止まったらジリ貧で死ぬ。せやから、迅速にロシアに打撃を与え、講和するしか道はない。でも乾坤一擲の反攻作戦は、あまりにも呆気なく終わってしもた。おまけに兵力をごっそり減らしてな。
 世論も消耗戦の対象の一つや。軍需産業が回りだすとか以前に、西側世論が消耗戦に負けてるんや。つまり、皆ウクライナに飽きて興味を失ったってことや。主要新聞のウクライナ応援プロパガンダも止まったよな。しかもウクライナの世論もガタツキはじめとる。領土割譲も已む無しと云う意見も増えてきた。そんでこの頃はゼレンスキー大統領と総司令官の不和が噂されてる。一方ロシア世論は盤石や。プーチンは相変わらず人気やし、プリゴジンが一瞬人気をかっさらいそうになったけど、始末された。

今後の見通し

 来年はどうなるか?それは誰にも分からんよな。来年、ロシアが決定的な攻勢に出てウクライナを打ち負かすのか、膠着が続くのか。停戦するのか。

 ウクライナは領土を譲る気はない。ロシアとしては今更停戦なんてしたくない。西側は止めるに止められない。ロシアに譲歩したら国際秩序がガタつくからや。西側にはもはや世界を思いのままにする軍事力はない。だったらなおさら秩序を維持せなあかん。

 西側は、ゼレンスキーを独裁者と断罪して切り、強引に手を引くかもしれん。ゼレは戦争が始まる前から野党系テレビ局を弾圧しとった。戦争が始まるとは野党を非合法化しウクライナ正教会を弾圧してる。あと、奪還した地域で市民をロシアへの協力者とか言ってつるし上げたりしてるよな。つまり、ゼレの梯子を外す口実はいくらでも有るわけや。

 特別軍事作戦の目的は、ウクライナの非軍事化や。それはNATOを追い出すとか、ウクライナを中立化するとかいう生っちょろいもんじゃないと思う。ウクライナの徴用可能人口を徹底的に磨り潰し、国として二度と立ち直れない様にすることなんじゃないかと思う。となれば、プーチンとしては戦争が長引いた方が嬉しいやろな。
 圧倒的な砲火で一方的にウクライナ兵を虐殺し続け、人口を減らす。戦争が長引けば長引くほど、難民は帰還しづらくなり、避難先に定着する。戦争が終わっても国民が戻らず、人口の再生産ができなくなる。
 さらにロシアはもはやウクライナも西側も信用しない。去年、「ミンスク合意は時間稼ぎだった」ってメルケルが言ったよな。ミンスクはノルマンディーフォーマットとか言って、アメリカを排除した仏独ウク露で行った合意や。プーチンは同じ西側でもフランスとドイツは多少信用してたと思う。それが裏切られたわけやから、もう西側全体を信用しなくなった。
 ウクライナ応援団は、「停戦はロシアに体制を立て直す時間を与えるだけだ!」って云うて反対してるけど、それはロシアも同じなんや。てか寧ろそれはロシアの台詞や。ガタガタなのはロシア軍じゃなくてウクライナ軍やからね。せやから停戦はせず、二度と立ち上がれん様にきっちり仕留める。んじゃないかと思う。
 つまり、ロシアはウクが無条件降伏するまで続けるだろう。そんで、これからも攻勢にでるやろう。もっと領土を分捕るのは間違いないと思う。ハリコフは取りに行くと思う。ハリコフは近いし、工業地帯や。工業は全部奪わんと非武装化したとは言えない。デモンタージュはロシアの伝統な。オデッサはわからん。オデッサに行くには、ヘルソンを取らないとあかん。オデッサを狙えるだけの戦力はない。が、プーチンがオデッサに執着を持ってるのは確かや。この間もオデッサはロシア語圏だとか言ってたよな。あと、プーチンはオデッサ労組会館放火事件にブチギレてて、「犯人を捕まえて裁判にかける」と言っている。これはプーチンの隠れた戦争目的の一つや。
 
 まぁ、どうなるかとかいつまで続くのか、そう言った事は全く誰にも分からない。戦況がウクライナにとって厳しくなることは唯一確実に言えることなんじゃないかと思う。あとウクは戦争が終わってからがキツイやろな。借金返していかんと。

まとめ 

 この1年でウクライナはロシアに勝つ力を失ったと思うわ。
バフムトで退いていれば、せめて反攻作戦をやらないで力を蓄えていれば、今後チャンスは有ったと思う。この1年での莫大な損害を出した以上、これを埋め合わせるのには相当時間がかかる。その間ロシアが待っててくれるとは思えんよな。更に西側の支援も減ってくるとなるとな・・。残念やけどウクライナ劣勢は覆らないかもな。

引用・参考文献


The New York Times, Troop Deaths and Injuries in Ukraine War Near 500,000, U.S. Officials Say

Reuters, Troop deaths, injuries in Ukraine war nearing 500,000 - NYT citing US officials

Washington Post, NATO-trained units will serve as tip of spear in Ukraine’s counteroffensive

Washington Post, Ukraine’s counteroffensive won’t be an easy retread of last year’s wins

Foreign Affairs, Back in the Trenches Why New Technology Hasn’t Revolutionized Warfare in Ukraine

What weapon killed the most in ww2?

Artillery | National WWI Museum and Memorial

Brookings, Lessons from Ukraine Brookings scholars assess Vladimir Putin’s assault, Ukraine’s resistance, and the world’s response after one year of war

Financial Times, Military briefing: the mines stalling Ukraine’s advance

Financial Times, Facing critical ammunition shortage, Ukrainian troops ration shells

The Kyiv Independent, Investigation: EU inability to ramp up production behind acute ammunition shortages in Ukraine

El Pais, Ukraine outgunned 10 to 1 in massive artillery battle with Russia

El Pais, En el asedio al frente ucranio de Avdiivka: “Los rusos están más preparados para la guerra y para morir”

Wall Street Journal, Ukraine Counterattack Is Heavy Going, West Says, as Russia Resists

Wall Street Journal, In Ukraine, Amputations Already Evoke Scale of World War I

Wall Street Journal, Ukraine’s Front-Line Troops Are Getting Older: ‘Physically, I Can’t Handle This’

The Economist, How heavy are Russian casualties in Ukraine?

Responsible Statecraft, Riddle this: How many casualties are there, truly, on both sides of Ukraine war?

https://wartears.org/en/posts/2023-02-02-math-model-v3/

AP News, Upward of 20,000 Ukrainian amputees face trauma on a scale unseen since WWI

The Guardian, ‘I had my chance to die – but I made my choice’: meet the young Ukrainian soldier fighting for amputee visibility

BRICS information portal, Ukraine has already lost half a million soldiers in its war with Russia

Newsweek, Ex-Trump Adviser Calls Out 'Lies' About Russia Losing Ukraine War

Mediazona, Russian casualties in Ukraine. Mediazona count, updated

The Spectator, Ukraine’s real killing fields: An investigation into the war’s first aid crisis

The Jamestown Foundation, Ukraine’s Manpower Requirements Reaching a Critical Threshold

Visual Capitalist, Mapped: Ukrainian Refugee Destinations by the Numbers

Rzeczpospolita, Polska zaczęła wydawać Ukrainie jej obywateli, którzy trudnią się przemytem ludzi

毎日新聞, 反攻の最前線、兵消耗 前進のたび過酷さ増し ウクライナ東部

ハンギョレ新聞, アフガン戦1カ月分の砲弾、ウクライナ戦では1日分…ロシアと西側の兵器は底をついた

乗りものニュース, ウクライナの「根こそぎ動員」兵士の数はMAXどこまで増やせるか 大戦中の日本は?

航空万能論, 兵士の逃亡に悩むウクライナ軍、原因は約束した交代が守られていないため

航空万能論, アウディーイウカの戦い、ウクライナ軍は2ヶ月ぶりに兵力補充を受ける

NHK, “みんな疲れ切っている” ウクライナからの避難民807万人超に

Reuters, アングル:求む義肢装具士、ウクライナ戦傷者増加で不足深刻

Reuters, アングル:ウクライナ悩ます人口減少問題、戦争終結後も経済に打撃か

BBC, ウクライナ軍、50万人の追加動員求める 「深刻な人数」とゼレンスキー氏

BBC, 戦場で両目と両手を失い……ウクライナの兵士が命と人生を修復する場所

産経新聞, ウクライナ反攻から5カ月 戦局膠着、水面下で停戦案も?

共同, ウクライナ、軍の動員対象拡大 人員不足、女性医師も

ウクルインフォルム, ウメロウ宇国防相、国外滞在のウクライナ男性の動員に言及

Telegram, Rybar, 2023/12/1
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