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元気のきっかけを!(お声掛け)

今日はA様の老人ホームへの入居をお手伝いさせて頂きました。

ご病気があって総合病院に入院されていた方なのですが、本日めでたくご退院となりました。

しかし、ご自宅にお帰りになるのではなく、退院してそのまま有料老人ホームへご入居となります。

A様はもともとご自宅でご主人と2人暮らしをされていましたが、今後は医療的なケアも必要なことから在宅生活は困難が予想されるため、その対応が可能な介護系の施設で生活されることをお選びになりました。

実はA様ご一家とは長いお付き合いがあります。
以前に私が高齢者様向けのデイサービスで働いているとき、A様が利用して下さっていたのです。

デイサービスで提供する体操等の各種アクティビティにも楽しそうに取り組んで下さったA様。体操は私が動作をお示しすることが多かったのですが、いつも「体操、良かったわよ」とお褒め下さる方でした。

デイサービスでは車で送迎をさせて頂いておりました。いつも私が送迎していたことから毎回ご主人ともお会いしていました。
今回ご連絡を取ったのは数年ぶりでしたが、先日ご主人にお会いしたときはしっかり覚えていて下さり、とても嬉しかったです。

A様に関するここ数年の経緯や、ご退院後のことをご主人と色々とお打ち合わせしながら進めてきました。そして今日がご退院日でした。

入院先の医療機関は面会制限があるため、ご主人もA様にお会いすることが出来ていませんでした。
A様もご主人も待ち遠しかったことと思います。

今日はご主人と病院でお待ち合わせし、私は病院のエントランスで待機することにして、ご主人は退院手続きのため病棟へ向かいました。
久々のご対面です。

しばらく待っているとご主人から連絡があり、『今から下に降りるね。ダメだね、話しかけても全然しゃべらなくなってるよ…』とのことでした。

お体の状態が低下してしまっていたことを目の当たりにされ、お気持ちが沈んでいらっしゃるように感じました。

A様とご主人が降りていらっしゃいました。
数年前にデイサービスに通われていた頃はお元気に歩かれていたのですが、今日は車椅子を使用されていました。
ご自分では操作が出来ず、介助にて移動されていました。

私もお久しぶりにお会い出来て嬉しくなり、お声掛けしました。

ご退院おめでとうございます!
長いお時間お疲れ様でした。
また◯◯のお話を聞かせて下さいね!

最愛のご主人と会えなかった長い時間は辛かったでしょうし、以前に生き生きとお話になっていた◯◯のことを思い出して頂くことで活気を取り戻してほしいと思い、このように言いました。

すると、私のことを見つめながら『あ〜、あ〜』と発語して下さいました。少し笑顔も見せて下さいました。

ご主人が『そうか、今日は退院の日だから本来は嬉しいはずの日なんだね』と仰いました。

私の推測になりますが、ご自宅に帰るわけではないので『退院おめでとう』ということをご本人に対して言ってあげられなかったのだと思います。

私のお声掛け内容が正しかったのかどうかは私個人では判定できませんが、発語と笑顔のきっかけになれたことは嬉しく思いました。

今日から新たな生活を通じて適度に刺激を受けて頂き、楽しく元気にお過ごしになって頂ければ幸いです。

ご主人も今日まで献身的に介護協力をされ、大変お疲れのことと思います。
介護保険の制度は、ご家族の負担を軽減することも目的の一つですので、ご安心してゆっくりと休んで頂ければと思います。

今日も最後までお読み頂きありがとうございました。
また次回もよろしくお願いいたします。

☆見出しのイラストは、TOMOさんよりお借りいたしました。

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