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宮崎駿の師匠、森康二トークショーレポート

横浜で開催されたアニメの神様、森康二さんを語るトークショーに行ってきた森康二さんはトークや写真を見る限りかなりお茶目なおじさんだったみたいだね、森さんは宮崎、高畑コンビの師匠にあたる方で今のジブリ絵の元祖になった方。フランダースの犬やくまの子ジャッキー、リスのバナーのデザインや漫画少年の表紙が有名。「耳をすませば」に出てくる地球屋のおじいさんのモデルディズニーとは違うキャラクターや情緒的な動きで現在のジブリ作品のルーツとなっている。ちなみにアニメの神様の由来は漫画の神様手塚治虫が「森さんはアニメの神様みたいな人だから・・・」と言ったのが所以らしいです。

Yasuji Mori (森康二) Animation


トークショーは当時の東映動画のアニメーター小田部羊一さんのほか森康二氏のご子息やカールおじさんやサントリーペンギンで有名な元アニメーターの、ひこねのりお氏もゲストに東京映画祭とは違い濃いトークが2時間くらい聞けたw最期に小田部さんの奥様の故・奥山玲子さんが朝ドラのモデルになるとの話になり盛り上がった広瀬すずの大ファンなんだとw
小田部羊一さんはハイジ、母をたずねて三千里やじゃりン子チエのデザイン。ジブリ作品だとナウシカの黄金の草原を歩くシーンと火垂るの墓の水泳のシーンを担当。ナウシカは宮崎さんからどのシーンか最初知らされていなかったらしく映画を見てラストの一番重要なシーンだと知り驚いたとか。
任天堂に入ってからはキャラの監修を手掛けてるクッパやヨッシーは小田部さんのデザイン。

Yoichi Kotabe (小田部羊一) Animation

カールおじさんやサントリーペンギンでお馴染みのひこねのりおアニメ




長靴をはいた猫は50年前の作品だがほぼ後半がカリオストロ。小田部羊一さんの話だとなんでも監督が実写畑の人でアニメーターに好きにやらせてくれたとのこと、そうしたら新人の宮さん(宮崎駿)がどんどんアイデアを出して美術設定まで変えてしまい美術の先輩が切れたとかw宮崎さんは当時から新人に関わらずズケズケ発言してたらしい・・・。
当初脚本だと主人公が情けない少年で宮崎さんが「こんなんじゃダメだ!」と怒って後半成長してお姫様を救うという風に変えてしまったらしいwこれってそのまんまラピュタだよね。五十年前の作品でご都合主義も多いけどそういう視点で見ると面白い。ペロは東映アニメーションのシンボルマークになってます。



小田部羊一さんがアニメ業界からゲーム業界の任天堂に入ったら知り合いのアニメーターからアニメに帰って来いよ~と言われたとか。特にニンテンドー64になってマリオやゼルダが3Dになるときに立体デザインを担当したらしい3Dだといろんな角度から見て矛盾がないといけないのでアニメーターとしてのスキルが役立ったとのこと。


ただ「なつぞら」かなり脚色が入るらしく小田部さんの元にも脚本が送られてて見たらご本人がモデルの役はないらしいwアニメーターなんて貧乏な職業で地位も低いのに朝ドラ100作目のテーマになるとは・・多少設定は変わっても当時の熱気を感じてくれれば・・・と喜ばれてました。

小田部羊一さんが病気で死にかけて奇跡的に治り退院したら、NHKから話があったそうな、「あなたの奥様を朝の連続ドラマのモデルにしたい」と。
それでいろいろ知り合いの業界関係者をNHKに紹介したとか。今はデジタル撮影になってて昔の撮影台とかも一から作らないといけないので大変そう。

※なつぞら放映前のレポートでした。朝ドラ本編には高畑勲さん、大塚康生さん、宮崎駿さんのモデルが出てきて大爆笑でしたねw小田部さんの役はなかったですが脚本家が小田部夫人・奥山玲子さんと高畑勲さんと小田部羊一さんのキャラを合体させて二人のキャラに分解したのかな?と思いました演出家とアニメーターの方がバトルがある展開になりやすいので面白くそうしたのでしょう。山寺宏一さん、高木渉さん、田中真弓さんなどの声優さんもドラマに出てきてなかなか楽しめましたw


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