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No.4 ラフに語ろう〜介護部屋    『情報伝達と対策〜介護編〜』



【ラフに語ろう〜介護部屋 とは?】


X(旧Twitter)スペース(ラジオみたいなやつ)にて
鷺谷公平(フリーランス介護職+カウンセラー+軽貨物ドライバー)

ニヤさん(小規模多機能型居宅介護施設 主任)
介護現場に役立つ知識や悩みを共有したりと
ラフに提供している番組(?)です!

フォローやいいねをいただけると大変励みになりますので
よろしくお願いいたします♪

●詳細
・頻度:月2〜3回 (不定期)
・時間:21:00〜22:00

●構成
・座学
・テーマについて事例を交えて語る
・質疑応答
・ニヤさんへ質問タイム

【No.4 テーマ『情報伝達の課題と対策〜介護編〜』】

No.4 ラフに語ろう介護部屋リンク

●座学

『情報共有の定義とは』
情報共有として定義には様々な情報があるため下記にてまとめる。

いつでも、誰でも、どこでも、同じ情報が共有できている。
また、それは最新のものである。

『情報共有の必要性』
・目的:インシデント、アクシデントの予防
・会社、職員、利用者を守るための仕組み

◻︎例「日勤から新人夜勤者への申し送り」

Aさん 
ADLは自立。最近不眠傾向。
昼夜逆転傾向で、夜間覚醒時フラつく様子が見られる。

日勤より「Aさん、不眠傾向であり、睡眠導入剤が追加になりました。夜間の睡眠状態を確認、記録してください」

その夜、Aさんは3度目のトイレ覚醒、移動中に転倒。
左大腿骨骨折となる。

夜勤者は「睡眠の状態」を記録していたが
普段は自立歩行であったため歩行状態は確認していないかった。

Aさんの家族からは
「睡眠薬を使ったばかりで、起きた時に危ないと思わなかったのか?」と状況を追求。

訴訟問題にはならなかったが
「しっかりと見てもらえない施設」と噂が広がった。

◻︎問題点(ここでは情報共有の内容のみに触れる)

【日勤申し送り者】
・睡眠状態のみのチェックしか指示していない。
・新人夜勤者に必要な注意事項が共有されていない。

【新人夜勤者】
・睡眠導入剤追加=移動時のふらつきが予測できなかった
・上記に伴いAさんは3度も覚醒しているが見守りの必要性を軽視していた。
・昼夜逆転である状況からリスクを予測できなかった。

上記内容は実際にあった事例です。
新人夜勤者のパーソナル能力を中心に責任を置いても
同じ事故は起きます。

中心となる論点は
「必要な情報が共有されていない」
ここでの必要な情報とは以下である。

①睡眠導入剤の追加
② ①に伴ったリスクの共有
③Aさんの昼夜逆転を加えた注意事項

共有の軸は
「リスクから職員や利用者を守るための情報」である。


『情報共有のカテゴライズ』

『情報伝達のミス』


コミュニケーションと情報共有にも密接な関係があるが
今回は情報共有・伝達の課題と対策についてフォーカスしていく。



●事例①『伝言ゲームの罠』

『状況』
・日勤から夜勤への申し送り
・方法:口頭共有、カーデックス
(カーデックスとは?看護現場(主に病棟)で使われる記録類のひとつ。 患者に関する情報や治療内容、実際に行われた処置、看護計画などを、患者ごとに1枚の紙にまとめ、病棟の患者全員分の用紙を専用ファイルにはさんだもの。 申し送りと並ぶ、看護師間の情報伝達手段とされる。)

『問題』
・数日すると申し送り内容が違う内容になっている。
例:〇〇さん、1日だけ訪問休み⇨〇〇さん、全ての訪問休み。
(これはやばいw)

『課題抽出』
・申し送り職員がメモを見返さない
・カーデックスを見ながら申し送りができたいない時がある
(カーデックスを見ながら申し送ることは施設ルール)

『対策』
・申し送りの際、リーダー、管理職がカーデックスの確認を喚起する。

『POINT』
・「しっかりやってね」ではなく「やっているか直接確認」

●事例②『見てほしい資料が消える』

『状況』
・職員全体に確認してほしい資料
・方法:申し送りノートに挟んでいる

『問題』
・確認してほしい資料が度々紛失し、情報伝達が途絶える時があった。

『課題抽出』
・申し送りノートに挟んでいるだけであった。
・大切な資料であることの認識が薄れていた。

『対策』
・フロア会議(全職員が集まる定期的な会議)で紛失状況を説明
・上記同様の場面で必要な書類であることを再周知
・どうすれば紛失しないかを全体で話し合う。
(結果、資料はクリップで挟んで対応する)

『POINT』
・困っていることを全体に周知し、必要であることを示す。
・トップダウンで対策せず、ボトムアップで対策を促し実行する。

●事例③『謎の言葉ハイブツ』

『状況』
・新人職員への日勤から夜勤へ申し送り
・方法:口頭共有、本人のメモ

『問題』
・新人職員の申し送り時、全体で理解できない用語が出てきて適切な共有ができない。
その用語は「ハイブツ」・・・なんだそれ?
正解⇨「背部痛」
・本人も意味を理解しないまま使っていた。

『課題抽出』
・情報伝達者が意味を理解していないで使っていた。
・理解不足であったが確認をしていなかった。
・確認ができる配慮がなかった。

『対策』
・不明な点は聞き返すよう個人的に声を掛ける
・申し送り時「わからないことはないか?」と配慮する。
・情報伝達ができているか管理職クラスが申し送り時に立ち会う。

『POINT』
・「わからない」を解消するのはシステムだけではなく「OJT」

●『考察』

『考察』
・情報伝達ミスの80%は思い込みであり、これを予防するには
聞き手の対策だけではなく
話し手の確認作業や簡潔明瞭な伝達も必要だと考える。

・情報伝達は属人的になりすぎると「誰でも同じ情報」として機能しないため、システマティックな対応も必要と考える。
(例えば、誌面ではなくタブレット管理や、業務として活用するアプリなど)


●『質疑応答 情報共有で工夫していること』



●ニヤさんへ質問タイム

『ニヤさんの可愛い声ってどう維持してるの?』
『いつもおしゃれな洋服をあげてますが、お仕事はどうしてるんですか?』
是非、生の声の質問回答を聞いてみてください♪

No.4 ラフに語ろう介護部屋 リンク 58分00秒から質問タイム


【総評】

情報伝達って
深めるコンテンツが多すぎて語りきれないw

伝達ミスって0にするのは難しい。
なぜなら、情報を受信発信してるのは
「いつも人だから」

個人的に
こりゃいかんよな!って思うのが
「ミスした後の叱責」

まじでよく見ます、こんな叱責。
「何回言ったらわかるの?!」
「利用者さんが困ってるじゃない!!」
「誰が責任取ると思ってるんだよ」

この叱責は感情を多く含みます。

本質的な再発予防に思考がシフトしにくいですよね。
こんな状況下で
「わからないことあったら言ってね?」
とか言えるはずがないw

是非、感情と事実を分けて
わからないも聞ける
心理的安全性が保たれた環境で
情報を伝達していきたいですね♪

では、最後までご拝読
ありがとうございました〜!

皆さん
ラフ介護も
是非聞きにきてくださいね〜♪

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