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DigiKomiにArtistで参加した記録

2020年の目標に「海外のオタ系イベントに積極的に参加する」というのを密かに立ててそれなりに申し込みや予定などを立てていたのですが、まさかのコロナ禍で参加予定イベントが軒並みキャンセルまたは延期になってしまいました。

残念である一方で短期間にも関わらず様々なイベントがオンライン化の試みを進めており、棚ぼた式に地理的物理的障壁が取り払われた結果ヨーロッパの北の端っこにある自室から様々な「オンラインイベント」に参加することが可能に…

もういいわ!時代は引きこもりよ!ステイホームで輝く私の最先端生活スタイル(従来通り)!

そもそもコロナのせいで一番メインの収入源であったプロジェクトが飛んでしまって半分…いや3/4くらい無職になったので航空券と宿代が節約できるだけで本が1冊2冊余分に刷れてしまうというものですよ。結果として刷れてないけど。金と暇があっても何故か原稿ができるとは限らないこの世の不思議。

というわけで先日5月23~24日、本来であればドイツのDusseldorfで開催されるはずだったDokomiのオンライン版#DigiKomiにArtistとして参加してきました。(※Dokomi自体は9月に延期になっています)

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@DoKomi

今回DigiKomiの参加ArtistはDokomi参加予定のArtistの中から20名程度という枠で募られました。
とりあえず応募だけはしとくかというノリで即返信応募したら(幸い)アクセプトされました。同人メンタル。
蓋を開けてみれば割とガチ目Artistばっかでめちゃくちゃ動揺しました。同人豆腐メンタル…。
https://digi.dokomi.de/en/c/artists

私も今持っている仕事ほとんどイラスト関係なのでArtist自称しても大きく間違いではないのですが何か違う気がしてしまう。Artistって何だよ。(この場合は「絵師」が多分一番近いかなと思うけど…ますますワタシチガウ感)

それはさておき。

事前準備

参加者(Artist)のやり取りはDigiKomi用のDiscordサーバー上で行われました。
基本的なお知らせは英語とドイツ語でポストされていたのですが参加者同士や質問とその回答がほぼドイツ語で流れていたので若干ついていけないところも。ディスコのチャットにTwitterみたいな簡易翻訳ボタンがあればお互いかなり助かったと思う。とはいえ基本的に皆親切に対応サポートしてくれるしコメントもくれるので怖くはなかったです。

事前準備としては簡単な自己紹介とCreamy Islandで展示するイラストの送付、当日スケジュールの確認等。
その他にもプロモ用の細かい作業がちょくちょくあったのですがだいたいその後のやり取りがドイツ語で完結してたので若干非協力的になってしまいました。

基本は自分のサイトやSNSへの誘導になるので通販等の準備。特に規約等はなく展示だけでもOKでした。A4サイズで画像は作っているんですが結構潰れるので1度全面的に差し替えました。(それでも見にくい)

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当日

当日はVR Chat(Creamy Island)、Twitch(DoKomiTV)、Discord(DoKomi鯖)の3つのプラットフォームを主に駆使する形で展開されました。

Creamy Islandでは時間を決めてArtistが自分のブースにいる時間もあったのですが、いかんせん30人の人数制限がありインスタンスの案内も公式からあったりなかったりだったので一般人と交流するというのはかなり難しかったと思います。私も日本の人たちいっぱいいるから来て!と急遽呼ばれたとき以外は会場ウロウロしたり自分のブースにお人形持っていって飾ってみたり広場のベンチに座っていました。ワールド自体はよく作り込まれていて歩きまわる分には楽しかったですが、VRC不慣れ+メインがドイツ語というのもあって交流という目的に関してはちょっと微妙だったかも。(ドイツ語ができたらもう少し違った印象かもしれません。後友人と回りたいとか配信とかを考えるとこうしたワールドがあったのはとても良かったと思います!)

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DokomiTVの方は運営も喜んでいる程度には好調だったようです。私は最初の方しか見ていませんでしたが日本の同人誌即売会と違ってこっちのイベントの醍醐味はステージという印象があるのでよきエンターテインメント放送になったのだと思います。こういう放送系のコンテンツ、今後日本のイベントでも増えるといいな。

Discordは私があんまり慣れていなかったのとチャンネルが多すぎてどこで何が起きているのか全体像があんまりよくわからなかったのですが、唯一参加ArtistによるQ&Aコーナー(英語)にスピーカーとしてお邪魔させてもらいました。
Artistの質問コーナーとか盛り上がるのか…?と思ったら意外に質問もたくさん来ていて話も色々と盛り上がり、普通に時間一杯使い切りました。もう少し場内アナウンスのような形で今何がどこで始まったのか等お知らせを飛ばしてもらえれば助かったかもしれません。ぜひ簡易翻訳機能を…後アプリちょっと重いです…

感想

たのしかった~!

何と言っても楽。現地に行くという楽しみはないけれどその分圧倒的に楽。PCさえつけていればOK。パンツでも参加できる。途中でお昼寝もできるしご飯も食べられる。
ネット回線とか時差とか技術的トラブルとかはもちろんありますが大体道中現地でそれ以上のトラブルに見舞われる可能性を考えれば海外イベントにこの手軽さで参加できるのは神。オンラインイベントの波、このまま是非盛り上がって欲しい。

成果

前述の通りお客さんとの交流自体は難しいものがあったので本日の愉快なお客さんシリーズは更新できませんでしたが、フォロワーやアクセスが増えたりArtist同士で交流の場が持てたのは個人的に良かったです。(大きなイベントでは初見参加者同士の交流は難しいので)

頒布物としては郵送にやや不安があったので今回はDL販売とデジタルスケブ、例外としてハガキサイズの手書きコミッションのみの受付にしました。
実際のイベントに比べれば売上は微々たるものでしたが実際コストがほとんど掛かっていないので参加して損はないす。ドイツだけでなく他の国々からも注文があったのでちょっと嬉しかったです。

オンラインイベントはサイトやSNSへの誘導がオフより容易な一方、購入までのステップが増えるので売る側にまた別の動線や工夫が必要だなと思いました。本当はイベント側で注文をまとめられるとか、日本でいうとらやメロブみたいな外部の大手サービスがあれば最高だなぁとは思いますが…。

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考察的な

その他個人的に感じたり考えたことをつらつらと。

・完全代替は不可だけど併用はできる
全オタクがきっと同意してくれると思うけどこればかりは不可。人間は物理的に鞭打たれないと動かないし、確かに行っておうちに帰ってくるまでがイベント。(最初からオンラインで開催することを計画されているイベント等は除く)

しかしキャパや集客、現場の効率化なども含めて考えると今後は実際の(オフライン)イベントとオンラインイベントの併用になっていくんじゃないかなと思います。オフで開かれるイベントの先行・同時開催、またはイベントの記録、プロモーションや実際に足を運ぶほどではない(超)ライトユーザー層を集客する装置、参照やインデックス用途として等々。

元々今年のDoKomiはArtist Alleyへの応募数がかなり超過し抽選となった結果、多くのArtistが参加できなかったということで運営が緊急会見を行いブースシェアを呼びかけたほどでした。折角それだけ国内外注目が集まっているのに会場のキャパや運営スタッフなど物理的リソースの限界があるのはもったいない。個人・商業問わず参加費・広告費という意味でも、実際の出店以外にもイベントサイトに作品とリンクを置くだけのスペースとかVRC上のスペースとか、今後更に色々な形態で参加者を集めることができるのではないかなと思います。

・VR空間と動画コンテンツ
個人的には今VR空間めっちゃいいな!と思っていて、まぁ思っているだけでVRC全然使いこなせてないけどVRヘッドセット買ってしまった程度には注目しているんですが、今回Artist AlleyがVRC上だけにしかなかったのは明らかに初心者を弾いた側面があったし、元々平面ジャンルなので出店者はともかく参加者まで3Dアバターで空間に存在する必要はぶっちゃけあまりなかったと思う。(企業ブースは手に取れる商品があったのでこの限りではないけれどじっくり鑑賞するに耐える精度ではまだなかった印象)

ワールドのキャパの問題もあるし全員が3D化するのではなくてそれぞれ(最適かつ好みの)手段を用いてもっと気軽に集まれれるといいなと思いました。そういう意味では日本のSNS活用型のエア◯◯系のハードルが低いのは良いと思うし、一方でDigiKomiやVケット関係のように専用の会場が目に見える形で「在る」というのも本当に良かったと思います。実際DigiKomi終わった後もワールドでちょこちょこ人が集まったり(※)してるみたいだし、参加者フィードバックでも今後DigiKomiをDokomiとは別に続けて欲しいという意見が多かったし、Creamy Islandは引き続き何かしらで活用されるはず。

※DoKomiのツイート見るとカラオケ大会とかダンスとかしていたみたいなので、次回放送系コンテンツとうまく連携すればもっと面白いだろうな~と思った次第(そんな感じのことをフィードバックにも書いた)Vの人とかは実際に来れるわけだしそういうコンテンツがあればもっとVRワールド作った意味があったと思う。逆に日本の同人イベントでももっと動画とか配信コンテンツが増えればいいなと。

・オンラインイベントの未来

ただオンライン化すればいいというわけじゃなくて「現地へ赴く」という特別感や強制力がない状態でいかに集客・集金するのかというところまで含めて新しくなっていくのだろうなと思います。果たして私はついていけるだろうか(その世界のスピードに)

レディプレ(原作、映画もまぁ見たけど…うん)大好きですが、皆がヘッドセットでログイン!というのはもう少し先になると思うのでまずはオンラインのあらゆるリソースを駆使して人々を巻き込んでいく形でどんどん進めていって欲しい。クロスプラットフォームなイベントを運用するのは手間もかかるだろうし何より長期的な参加者の熟練も必要になってくるだろうけど、将来イベントといえば現地、VR空間、ライブ配信、各種SNSでより時間にも地理にも物理キャパにも感染リスクにも縛られず参加・鑑賞できるようなものであって欲しい、いやそうなっていくんだろうなと感じた次第です。オンラインで可能であればどこかで運営側にも関わってみたいなぁ。

おわり。

今回のDigiKomi以外にも日本のエアブーやコミックVケット、スペインのJapan Weekend Onlineに参加したり覗いたりしているのでまた感想等残せたら…と思います。

何よりまずはVRCのランクをあげたい。お友達募集中です。
VRC:roua12tnt

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