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夏バテ【短編小説】

夏が来て、もう1ヶ月と半月が経過した時
エアコンを浴び続ける日々
身体が重い。
何をしても身が入らない
これはきっと...そう。

夏の子供の仕業だろう。

パソコンで作業をしようとしても
本を読もうとしても
ゲームをしようとしても
『お兄ちゃん、一緒に遊ぼーよ。』
って肩に乗って邪魔をする

重量的にきっと1人じゃない。
何人も居るんだ。
外で遊びたい子供達が
この子達の機嫌を損ねると
身体が重くなって何も出来なくなってしまう。

あーもー、分かった。 なら外に出よう

足を引きずりながら玄関にたどり着き
扉を開ける

冷たい部屋からの温度差で熱風を感じて
空を見上げると1面の青にソフトクリームみたいな
雲が何個も浮かんで、セミの鳴き声もどこか心地良かった。

そういえば、外が暑くてあんま、出てなかったな

『ね、おそと良いでしょー?』
きっと今頃ほっぺたを赤くして太陽みたいに笑ってるんだろ?

身体のダルさから解放され、伸びをして
深呼吸をする。

うん。夏、良いな

夏もあともう少しで終わる。
今からでも堪能してみようかな

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