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まほステ オーケストラ音楽祭 「世界に一つだけのスカーフ」について

舞台「魔法使いの約束」第三章の劇中で歌われる「世界に一つだけのスカーフ」
元から素敵な歌であるが、先日開催された、
舞台「魔法使いの約束」オーケストラ音楽祭~main story~
にてオーケストラアレンジで披露されました。
そのアレンジが大変自分に刺さったため、言語化と布教したい文章となります。

セリフ・歌詞・演技もその空間自体素晴らしいが、今回は音楽にフォーカスを当てています。ネタバレは配慮したつもりですが、できていない可能性が高いため、興味を持たれた方は音楽でも先に耳にしていただきたいです。


「世界に一つだけのスカーフ」


そもそも「世界に一つだけのスカーフ」とは何ぞやという方ももしかしたらいるかもしれないため、簡単に概要を説明させていただきます。


前提として「魔法使いの約束」というアプリゲームの舞台化作品である舞台「魔法使いの約束」第三章で披露されたM6の楽曲であります。

シーンとしては魔法使いであるクロエが仲良くなった人間に裁縫を得意とする自身で作ったスカーフをプレゼントすると喜んで受け取ってくれた。しかし、朝になると魔法使いが作ったスカーフは呪いがかかていると言われ破られて捨てられてしまう。落ち込んでいるときに声をかけたのがクロエの師匠である魔法使いのラスティカ。ラスティカがクロエに言葉を紡ぐ。

舞台では言葉だけではなく、歌に乗せて思いを伝える場面となっています。




オリジナルの「世界に一つだけのスカーフ」


・音の始まりはハープ
・セリフ(歌)終わりからオーボエが入ってくる
・オーボエのメロディーを引き継ぐように途中からフルートが入ってくる
・歌に入っていく手前でファゴットが入っている
・歌が始まるとグロッケンとピアノを基本とした曲調に(ハープもいる)
・歌に印象を持たせるためか、ピアノとグロッケンは和音単音で伴奏に徹す感じ
・ピアノの和音からハープのなびきに戻るのエモい
・「世界に一つだけのスカーフ」と言い終わった瞬間から曲調が変わる
・チェンバロをメインとして、ドラムセットのリズム、コントラバスのベース、弦楽器の 裏メロの構成に
・この構成から基本変わることなく曲は終わっていく(強弱のメリハリが大変好み)

自分が聞き取れる楽曲の概要となります。ゆったりとしたテンポ、曲調からはじまり、リズム隊がはっきりすると前に進んでいくような雰囲気になります。
是非聞いてみてください(宣伝)


オーケストラアレンジの「世界に一つだけのスカーフ」


・音の始まりはハープ
・セリフ(歌)終わりからオーボエが入ってくる
・オーボエのメロディーを引き継ぐように途中からフルートが入ってくる

ここまでは基本オリジナルと同じです。

・歌に入っていく手前でファゴットが入っている
ここは自分が原作で聞き取れなかっただけかもしれないが、オーケストラははっきりと少し前から入ってくれているように感じました。(フルートと同じタイミング) 低音が聞こえると奥行きを感じられる気がします。

・歌が始まるとグロッケンとピアノを基本とした曲調に(ハープもいる)

これはそのままであるが、より落ち着いた雰囲気だと感じました。ハープの存在がはっきりっと聞こえ、原作でピアノの和音のように聞こえていたのはハープの音なのではないかと感じるほどに。


ここからがガラッと変わります。

・チェンバロの代わりに管楽器がメインの編成になる

それよりも初めはタンバリンの音に驚きを隠せません。
チェンバロの代わりにタンバリンを響かせようと考えた方の頭の中を知りたいです。
チェンバロの音で響かせられる音楽は温かみの溢れる音楽に感じている当社ですが、タンバリンの音が高く突き抜けていく音楽は華やかな明るい未来に向かっていく感じに感じた当社です。(個人の感想です)


管楽器にもフォーカスあてます

・管楽器といっても一番に頭に入ってきたのは金管楽器(トランペット)であった。
・そのあと、木管楽器の鳥が舞うのような美しく合いの手のように入ってくる
・そしてまたトランペットのメロディーがやってきたと思ったら、ホルン(もしかしたらしたらトロンボーンも)が力強く入ってくる
・またトランペットのメロディー そこにかぶさるようにホルンの少々グリッサンドを伴った合いの手
・歌が始まるまでの最後の一小節は弦楽器も管楽器もパーカッションも同じリズムを刻んでいて最高の厚みのまま歌へ

・チェンバロをメインとして、ドラムセットのリズム、コントラバスのベース、弦楽器の 裏メロの構成に
・この構成から基本変わることなく曲は終わっていく(強弱のメリハリが大変好み)

ここは前提としてチェンバロとドラムがないので必然的に変わっています。

・アレンジ前よりジャズ風味が強い印象

それはここでもタンバリンが効いているからと弦楽器が主体となっているからだと感じました。


・コントラバスはピッチカートでアレンジ前と同じ
・弦楽器は裏メロディーのような伸びやかな旋律を奏でている(多分アレンジ前と同じだが耳に届く大きさが異なるため印象が変わる)
・管楽器(トランペット)は曲の歌い終わり付近でリズムを強調させるのに登場
・その効果でより曲終わりに向かってデクレッシェンドに向かっていく

弦楽器、タンバリン、コントラバスのピッチカートで曲の最後に向かっていくが、アレンジ前と異なりセリフや楽器が少ないことと、曲の一番最後にツリーチャイムが加わっているので幸福感のある絵に見えました。


ディズニー映画のデュエットソングと勝手に照らし合わせ

・「生まれてはじめて」

選曲理由は「生まれてはじめて」のサビの盛り上がり方が「世界に一つだけのスカーフ」の管楽器が入ってきた部分と重なると推測したため。

サビより、アナが「生まれてはじめて、心が~」と歌うまでの盛り上がりや、その後の伴奏のニュアンスが近かったです。
サビの盛り上がりの壮大さは通ずるものがあると感じるが、「生まれてははじめて」のほうがゆっくりのため、あまり似ていると感じられませんでした。


・「とびら開けて」

選曲理由は「生まれてはじめて」に引っ張られたのと、明るい雰囲気と夜の雰囲気が合うのではないかと感じたため。

初めのセリフ部分からタンバリンが入っており、リズムを刻むだけだが「世界に一つだけのスカーフ」の明るい雰囲気・幸福感を感じた部分はここにつながっているのではないか?
音楽の話とは離れるが、最後にアナと王子が手を取り合うシーンは「世界に一つだけのスカーフ」のように美しいなと見惚れました。


・「輝く未来」

選曲理由はゆったりとしたディズニーデュエットソングと言えば「輝く未来」が初めに出てきていたため。

「世界に一つだけのスカーフ」のセリフ間の曲調というよりはサビの伴奏のような美しさです。
構成楽器もハープがアコースティックギターに代わっているだけのように感じるぐらい似ている構成。
でも、「世界に一つだけのスカーフ」のほうがタンバリンのアクセントやテンポが速いので」似ているというよりは同じ属性レベルに感じました。


・「ホールニューワールド」

選曲理由はオリジナルを見た瞬間にアラジンの世界だと感じたため。個人的大本命。

「ジャスミンがアラジンの手を取って魔法の絨毯に乗り、進むと同時に音楽が本格的に始まる」この瞬間から魔法にかかった気持ちになるのは「世界に一つだけのスカーフ」に個人的に感じたものに通ずるのではないか?
場面によってフルートなどが装飾をするような連符があり、「世界に一つだけのスカーフ」と同じく空を飛んでいる鳥のように感じました。


お気持ち


多くの人が知っている作品と共通項を挙げれば、曲に対して興味を持ちやすいのではと考えていましたが、自分の知識不足で蛇足の話になってしましました。
管楽器の登場はディズニー作品を彷彿させるような多幸にあふれたものに感じたのは確かです。
音楽の話に絞っていたため触れませんでしたが、オリジナルとは演出の仕方も異なり、歌っていた二人が階段を駆け上がる姿はこれからの未来に明るいものが待っていると思わされるほど、音楽と相まって世界が広がる明るさを秘めていました。

原作「魔法使いの約束」のメインストーリー第1部 第17章 4話
の素晴らしいお話と、
舞台「魔法使いの約束」第三章 M6 「世界に一つだけのスカーフ」
の素晴らしい歌を、
ありがとうございました。
そして、オーケストラとして演奏する演目に取り入れてくださってありがとうございました。

初めてお話を読んだ日、歌を聞いた日、オケアレンジを聞いた日、すべてが宝物です。
ひとりでも多くの人の耳に入り、心温まるきっかけになれますように。


原作「魔法使いの約束」


舞台「魔法使いの約束」


舞台「魔法使いの約束」オーケストラ音楽祭~main story~(配信)

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