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資金管理とリスクリワード(RR)

相場はゼロサムゲーム

ゼロサムゲームとは、参加者全員の合計得点(総和)が常にゼロとなる方式のゲームを指します。合計得点がゼロのため、誰かの得点が増えれば・誰かの得点がマイナスとなります。相場に置き換えると、誰かの利益は誰かの損失となります。

例えばサイコロを振って奇数でロング、偶数でショートをして1万円利益か損失がでたら決済していったとしたら、確率は1/2ですから、理論上はプラスマイナスゼロになります。

実際には証券会社などにスプレッド(手数料)を支払っているのでゼロサムゲームではないので、上のサイコロでトレードしていったら負けます。スプレッド分。

なので、みんな少しでも勝率を上げるために、テクニカルやファンダメンタルを勉強しているかと思います。

だけど、みんな勝てているでしょうか?

相場の世界は9割の人間が負けていると言われています。

そう勝てていないんですね(笑)

テクニカルなんて、ネットで調べれば沢山手法が出てくるし、いままでテクニカルを学んで相場に活かしてきたアナタ!

安心してください。あなたが学んだテクニカル手法は間違ってません。

だけど、テクニカルだけじゃ勝てません。

相場で最も大切なのは資金管理になります!

なぜ負けるのか?

当たり前のことを言いますがそれは、

「損失が資金を上回るから」

です。

当たり前だろ!っと突っ込んだアナタ!!
正解です。だけど、9割の人が負けているという事はほとんどの人が損失が資金を上回っているってことですよね?

なので、今一度自身の資金管理について考えて欲しい。
そして、ここで負けない為の条件を書き出しておく。

①ロスカットにならない事
②資金に見合ったトレードをすること
③利益を、損失より大きくすること
です。これさえできればお金が確実に増えていくことでしょう。
順番に説明していきます。

①ロスカットにならない事

ロスカットとは、証拠金以上に損失が膨らんで負債になった際に、強制的な取引終了する措置になります。(厳密な説明は省いてます)

つまりは、その場でゲーム終了。その後相場が動いても利益にも損失にもならない。退場です。

ロスカットなった瞬間反転とかよく聞きますよね…

ポジションが持てなくなったら何もできなくなるのでそうならないために、余裕を持った資金でトレードして欲しいです。

極端な例を図で解説すると……

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直近では約2200pipsのレンジなので、この中で損切をしないトレードをすればほぼ負けません

なので、2200pips耐えきる資金とロットでトレードをすれば安全にお金を増やすことができると言えます。

今回は週足ですがこれを月足で見たレンジでも損切にならないトレードができたらもっと負けにくいトレードができますね!

②資金に見合ったトレードをすること

①は極端な例だし、お金がある程度持っていない人にとってはできない人もいるだろうし、どうしても超長期のトレードになってしまうため多くの人が我慢できないんじゃないでしょうか?

ただ、できるならこういったトレードをしてほしいし、目指す所はここであってほしい。

今回は週足で説明しましたが、逆に日足、4時間足レベルのレンジで考えたときにはもちろん週足より負けやすくなります。が、その代わりにトレードチャンスは増えます。

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焦らず、自分の資金と相談をしてどのくらいのリスクを許容できるか決めましょう。

一般的に1トレード当たりの許容損失は2~5%位が望ましいです。

1万円なら200円~500円、10万円なら2000円~5000円、20万円なら4000円~1万円。こんな感じ。

でも実際はロット数とpipsによって損益が決まるので、例えば、

10万円なら0.01ロットで約200~500pips、0.1ロットで約20~50pips、1ロットで約2~5pips耐えられるという計算になります。

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③利益を、損失より大きくすること

冒頭でゼロサムゲームの説明をして、さらに実際にはスプレッドがあるので、損益が同じで勝率50%のサイコロゲームをしていくと負けると説明しました。

ではどうすればいいのか?
それは、利益を損失より大きくすることです。この利益(リワード)と損失(リスク)の比率をリスクリワード(以下RR)と言います。

RRは想定利益÷想定損失で求めることができ、

単純にRRが1より小さければお金は減っていき、RRが1より大きければお金は増えていきます。(勝率50%想定)
つまり、RRが大きくなるほど、優位性のあるトレードと言えます。


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今回は単純な水平線トレードで説明していますが、これをいかに自分の手法に取り込んでトレードできるかが重要になります。

バルサラの破産確率

勝率50%でRRが1以上ならお金は増えていきますが、これは資金のマイナスは考慮していない話であって、実際には勝率50%だったとしても10回連続で負ける可能性もあるし、20回連続で負けることもある。

そんな時に、資金は有限である以上、お金が無くなってしまったらそれ以上増やすことができなくなりますよね。

そんな時にはバルサラの破産確率を使って優位性のあるトレードができているか確認していきましょう。

これは、資金に対する損切の割合(資金率)、勝率、RR(レシオ)を仮定してエントリーの優位性を仮定することができます。

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引用:FX SQUARE 様

このように損切が資金の5%、勝率50%、リスクリワードが3.1の場所でエントリーすればお金がゼロになることはない≒お金が増えていくという事になります。逆に以下のような場合だとお金は減っていきます。


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RR=1。このパターンだと絶対にお金が無くなります(笑)

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この場合は、いずれお金が無くなります。という事はお金は少しずつ減ってしまうエントリーですね。この確率にピンとこないかもしれないですが、

例えばパチンコの大当たりの確率が1/319なので、0.313%で当たります。比較すると、約2.25倍しか違わないです。

そう考えると、遠くない将来に破産することがイメージできますね!

※注意点!
この中で、自分でコントロールできるのは損切の資金率とRRです。
勝率はこれからの自分のトレードを記録し、手法ごとの勝率を測定していく必要があります。
ただ、それだと初心者はデータもなく破産するかしないか分からない状態でエントリーすることになるので、まずは勝率を30~40%と仮定して、破産確率が0になるトレードをしてみてはどうでしょうか?負けた分は勉強代で!

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勝率35%だとRRは4.8も必要になる。しかし、データも揃ってきて、勝率が上がればより固いトレードになるし、ロットを上げたりしてリスクを上げてもトレードの優位性が保てるようになる。

①②③と説明しましたが、要はバルサラの破産確率を0にと仮定したトレードに徹しなさいということですね!!

9割が負ける世界という事は、9割が資金管理、つまりバルサラの破産確率を意識したトレードができていないってことですね!

簡単そうだけど、ルールを決めて、それを守れるか?これに尽きると思います。

テクニカルは合っててもエントリー出来ない?

資金管理と少しそれますが、優位性のある位置でトレードするための注意点。(※これが絶対出ないではありません)

Q:このまま相場が動いていって、三尊が形成されました。ショートする?
なお、プライスアクションは考えません。水平線のレンジトレードをします。

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...


答えはショートしません。

なぜなら、長期の青い水平線のレンジでトレードが前提条件で、三尊の位置はその底付近で形成しています。
確かにショートのメジャーな形ですが、レンジ内を今後も推移することも仮定すると、底値を割れる可能性も十分にありますが、今後近いうちに上がる可能性が高く、RRを考えてもロング方向の優位性が高いと言えますよね?

これは水平線だけじゃなく、チャネルやインジケーター各種でも言えることで、チャートのパターンだけじゃなく、現在の位置や、その他インジケータや手法、ファンダメンタルなど複合的に考えて、より優位性のある位置はどこか?を常に考えていきたいですね!

初心者はファンダメンタルが分からないかもしれないですけど、できるだけ日々触れるようにしましょう。

後は、チャネルやMAなので最低限トレンドの方向性などが見れるようになるといいかもしれません。

今回は、とっても単純で当たり前のことを書きましたが、これこそが相場を生き抜くために唯一無二の方法ではないでしょうか?

それではみなさん。ナイストレード♪

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