西洋哲学の文脈で読み直す〜『京都学派』
◆菅原潤著『京都学派』
出版社:講談社
発売時期:2018年2月
京都学派とは『善の研究』で知られる西田幾多郎、西田哲学を継承した田辺元、さらにそれを展開した京大四天王(西谷啓治、高坂正顕、高山岩男、鈴木成高)たちの学派を指します。戦前は「大東亜共栄圏」のスローガンと結びつき、戦争に協力した哲学だと批判されてきたことは周知の事実でしょう。とくに京大四天王たちは雑誌における好戦的な発言の責任を問われ、戦後、京大から追放されました。のちに復帰できたのは西谷一人だけです。
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