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goldrush00
宇宙を抱いて
誰かといると さびしいね
あの子の中に ぽっかりと浮かぶ宇宙が さびしいね
私の中に ぽっかりと浮かぶ宇宙も さびしいよ
あの子と私が 手と手を伸ばして
ふと 指先がふれあう時
お互いの中に浮かぶ 青暗い宇宙が響き合って
よけいにさびしくなるんだ
冗談を言って 笑い転げたあとに
短い沈黙がおとずれる
すると 笑う前より もっとさびしくなるんだ
あの子も 私も 知らない
どうして生まれてきたのか
どうして死ななくちゃならないのか
死んだらどこへ行くのか
それとも すべてが無になるのか
人間たちは 毎日毎日がんばってるけど
いつか 地球は 赤色巨星になった太陽に のみこまれるって 理科の時間に習ったよ
それなのに どうしてがんばっているのかな
あの子の中に ぽっかりと浮かぶ宇宙も
私の中に ぽっかりと浮かぶ宇宙も
果てしがなくて 膨張し続けてるんだって 理科の時間に習ったよ
宇宙という孤独を抱いて
あの子も 私も 永遠にさびしいよ
【※筆者注釈】
宇宙の果てについての考え方や宇宙膨張説、太陽の運命と地球の行く末等については、幾つかの仮説が提唱されているものの、いまだ解明されていないことが多いようです。この詩は、その仮説の中でひと昔前によく耳にしたことを材料としていますが、無論何ら科学的知見に基づくものでもなく、根拠のあるものでもありません。ただ、少なからぬ人々が、宇宙・太陽・地球の運命について、漠然とこのようなイメージを持っているのではないかと思います。
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