地球上で一番重たいもの
今日は電話がかかってくる。
好きじゃない彼から電話がかかってくる。
みなさんも体験したことがあるだろうと思うが、好きじゃない人からの好意ほど、しんどいものはないと思う。
「苦い思い出」でも書いたが、私は好きじゃない人に好かれることも多い。
最近、暇を持て余して始めたチャットアプリで知り合った年下の男の子から、やたら電話がかかってくる。
今、大学4年生で、おそらく理学療法士の卵のようだ。
自称75点の男らしい。
身長も高く、細マッチョらしいので、女性にはモテると思う。
しかし、私にはハマらなかった。
会って、ものすごくイケメンであれば、もしかしたら少しは惹かれるのかもしれないが、今のところそんな予感はない。
私はどちらかというと甘え上手な子犬系男子が大好きだ。
どれだけでも甘えさせてあげたくなる。
それだけ素を出してくれたら、こちらからも甘えやすいので、気楽なのだ。
しかし、この彼に関してはちょっとモテてきた過去があるからか、妙に自分に自信がある感じがする。
「俺の筋肉の写真って送ったっけ?」
近年稀にみるパワーワードである。
送られてきていないし、送ってほしいとも思わない旨をハッキリ伝えた。
それなのに送ってくるのがこの手のタイプである。
「俺の顔も送っとこうか?」と言われるが、こちらは勝手にイケメンをイメージして電話しているからこそ楽しかったので、断固として拒否している。
おそらく、今までいいと思った女性はそこそこ手に入ってきたのだろう。
しかし私は違う。それで「おもしれー女」などと言われたいわけでもない。
単純に私の性癖にまったく刺さらないのである。
それでも暇だという理由で、かかってきた電話をとってしまう私なのであった。
彼の欠点はまだある。
いびきが非常にうるさい。
これは、次に電話がかかってきたら必ず言おうと思っている。
それなのに、寝落ち電話などしたものだから溜まったものではない。
私はある程度の相性は電話でわかると思っている。
電話で楽しかったら、きっと会っても楽しいし、生理的に無理な見た目でない限りは受け入れられる自信もある。
しかし、電話が楽しくない、しっくりこない、違和感がある等、引っかかる点があれば、会っても大体は楽しくない。
これは断言できる。
しかし、私は近々彼に会う予定をしている。
イケメンの可能性が無きにしも非ずだからだ。
こういう自分の貧乏くさいところがたまに嫌になるが、嫌いではない。
もしイケメンだったら…と思いながら生きていくより、一度会って「イケメンだったけど、やっぱり話が合わなかった。でも、目の保養になった」とかの方がまだ割り切れる。
楽しくなくても許せるほどのイケメンかもしれない。
しかしこれが、楽しくもないし、イケメンというほどの顔でもないとなると、本当に時間の無駄になる。
ある意味、賭けではあるが、そんなことを言ってられないくらい暇なので、会うだけ会ってこようと思う。
かなり年下なので、お会計のことを考えるのも憂鬱なので、飲みに行こうと言われているが、カフェで十分だ。
また会った日のことはここに書き記そうと思う。
ぜひ、楽しみに待っていてほしい。
それでは、また。