抽象化と具体化の思考

「具体と抽象」は問題解決には欠かせない思考力の1つです。
具体と抽象とはどのような思考なのか?をまずは理解する必要があります。

具体化とは?
物事をはっきりと明確に捉えて考えていく思考です。
例を出すと、
「僕は野菜が好きです」という文章を具体化すると
「僕はトマトが好きです」というように野菜の部分をより明確に細かく捉える事が具体化です。


抽象化とは?
簡単に言うと物事を曖昧にする事です。
先ほどの例を使うと
「僕はトマトが好きです」⇒「僕は野菜が好きです」
このようになります。


ここまでは具体と抽象について説明をしました。
ビジネスで必要なのは思考を具体と抽象を行き来させる事です。
目の前の問題に対してただ具体的に考えるのではなく
具体⇒抽象⇒具体、のように具体と抽象を行き来して考える事が大切です。


ではなぜ行き来する必要があるのか。
もし具体だけの思考だと、具体的な物ごとを直接扱おうとするために『表面的な解決』に留まるからです。

例えば奥さんに「今日忙しいから掃除機かけてほしい」とお願いされたとしましょう。具体だけの思考だと、

する=掃除機をかける
しない=洗い物、洗濯

のような行動を取ってしまいます。奥さんの要望は「忙しいから家事を手伝ってほしい」だったはずです。掃除機をかけるようにお願いされましたが、根本的なお願いは「時間がないから家事を手伝って」ほしいです。
このように具体的なものごとを具体的なまま解決しようとすると「思考停止」してしまい、根本的な解決はできなくなります。


そして逆に抽象だけで考えてしまうと、『机上の空論』になってしまいます。
なぜなら抽象には改善策が思考の域から出ないので、実効性がないからです。

上記の奥さんからのお願いで考えると

奥さん「できたら助けてほしい」
旦那「わかった。努力するね」

このように抽象的なままの思考だと曖昧なままで解決にたどり着きません。


実際に具体と抽象の行き来を考えてみます。

僕はタイ料理が好きではありません。まずは、タイ料理とはどんなものがあるのかを具体的に考えます ガパオライス、パッタイ、トムヤムクン、グリーンカレーなど、、、、

では、これらに共通する要素は何なのかを抽象的に考えます。ハーブの香り、辛い味、日本人にとって珍しい食材、、、

では、これらの抽象化した要素すべて苦手なのか? 

たとえば、辛い味。たしかに辛味は得意ではありませんが、麻婆豆腐は好きです。ということは、辛い味が理由でタイ料理が苦手なわけではありません。同じように、食べ慣れない食材だからといって、苦手な料理になるわけでもありません。一方で、パクチーやセロリなど、ハーブ系の香りを持つ食材はあまり得意ではありません。

となると、どうやら僕はタイ料理が苦手なのではなく、独特の香りがする食材を単に苦手としているようです。

このように具体と抽象の両方で考える事で本質的な問題にたどり着きます。
ビジネスで直面する問題に対しても具体と抽象で考える事で本質的な解決に繋げることが出来ます。

このような思考は日常生活から意識できるので是非、具体と抽象の思考を実践してみてください!



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