偕成社少女世界文学全集33~42
33.愛の妖精 / 魔の沼 ジョルジュ・サンド / 三井ふたばこ
『愛の妖精』は不条理に初めて足を踏み入れた純朴な少年と少女の美しく清らかな物語だ
舞台はフランスの片田舎で美しく清らかなる田園風景なので、そこで生まれ育てばどう転んでも美しく清らかなる人間が形成されると予想できるが、そういう人間が不条理と葛藤しながら生きるサマに、夢見る少女の大好きな変身譚や運命の双子の少年という特異なキャラクターが配され、なんとも魅惑的に描かれてるのだ、これが!!
『魔の沼』は全集と電子書籍版(グーテンベルク21)で読めるが、杉捷夫訳の岩波文庫がもう1度復刊して欲しい
34.光ほのか / 孤児マリー オードー / 畔柳二美
Wikipediaではマルグリット・オードゥー、堀口大學訳の『光ほのか』はマルグリット・オード
2016年にkindle化されてて『孤児マリー』でなく『少女マリー・クレール』のタイトルであった!今の時代、「孤児」は使用禁止なのかな?昭和の時代には原題に無くても付けたがったのにね
35.愛の天使ロモラ G. エリオット / 谷村まち子
穢れ無き主人公の女子を「孤児」とか「天使」とか形容するのが、昭和の時代は定番だった
集英社の世界文学全集【40】が1981年に出たのが最後で、これがずっと絶版になってたが、2014年に新訳が出てたのも早くも絶版・・・新訳を読んでみたかったが値段が一般庶民には無理
ルネサンス時代のイタリアのフィレンツェを舞台にしたジョージ・エリオット(メアリー・アン・エヴァンズ)唯一の歴史小説で、マキャヴェリファンとしては手元に欲しい1冊
そして集英社の世界文学全集版を古書店で購入
1981年の初版本で、函入りなだけあって本自体は綺麗だった
36.最後の一葉 O・ヘンリー / 尾竹二三男
『最後の一葉』は旺文社文庫の大久保博訳で読んだが、もちろん旺文社文庫自体が前世紀に消滅してて、これをグーテンベルク21が電子書籍化してくれてる
『O・ヘンリー短篇集【2】』には『最後の一葉』以外に以下が収録されてて、巻末の解説では著者についてや各作品の詳細な解説がある(だから大久保博訳が好きなんだ!)
馭者台から
ポリ公と讃美歌
マモンと弓の使い手
お好み料理の春
運命の衝撃
ラッパのひびき
賢者たちの贈りもの
れんが粉の長屋
インディアン酋長誘拐事件
37.復活 トルストイ / 大庭さち子
38.カルメン プロスペル・メリメ / 榛葉英治
39.赤と黒 スタンダール / 宮内寒弥
40.母の肖像 パール・バック / 城夏子
41.女の一生 ギイ・ド・モーパッサン / 伊藤佐喜雄
42.静かなドン ミハイル・ショーロホフ / 野田開作
古書店で2冊セットを購入できた!
昭和42年版って自分(昭和43年生まれ)より古い本でも、函入りだから中身は新品同様だった
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