DoCLASSEの[商品力×ターゲットに合わせたLINE活用]

こんにちは。
今週、何書こうかな~~~と金曜になるまで思っていたのですが、私がEC担当者としてサイトと商品ページのクオリティの高さは常々チェックしていて、かつ、ガイアの夜明けで特集をされているのを見て、単純にここまでお客様第一にできるのってすごいな~いいな~と思っているブランドについて書くことにしました。
調べるほど学ぶところが沢山ある・・・

DoCLASSEとは?

2007年林恵子氏により創業。
「日本の40代、50代を元気に輝かせる」をコンセプトに大人世代に向けたファッションブランドを展開。
カタログ通販事業を皮切りに事業をスタート。EC分野の売り上げを飛躍的に伸ばしており、注目を浴びる。
現在は実店舗の出店にも注力。
“Customer first ”の精神を基軸に運営。

【売上高は?】
2014年7月 119億円
2015年7月 136億円
2016年7月 154億円
2017年7月 211億円
2018年7月 275億円
※グループ全体での売上

創業10年(2007年~2017年)で200億越え。
近年ではカタログ/ECのみならず実店舗にも注力をしているそう。

***

私自身経験のないミドル世代のブランド。
正直、この世代のSNS利用とか、ECの利用ってどうなんだ・・?といった感じでしたがちょっと詳しく調べてみました。

4P分析で読み解いてみた

画像1

【Product】
やはり、この世代へ向けた商品に欠かせないのは、[体型カバー]と[品質]。
まあ、10代みたいにトレンドばっかりの服を着ているのはちょっと・・・という感じですしね。目も肥えているだろうし。
最近では結婚後、家庭を築いても働く女性も多いので対外的にもある程度きちんとした風に見えるものを。
ラインナップはシンプルなデザインでオフィスでも使える様なジャケットやきれいめのブラウス、ワンピースも多いですね。
ちなみに、手洗い可のものが割とあるのも響くのでは。というか、「これは流石に無理か・・・?」っていう様なデザイン性の高いアイテムも手洗い可だったりするからかなり嬉しいかも。

【Price】
すごくリアル。
ブラウスや薄手のニットで~6,000円くらい、ジャケットで~10,000円。ジャケットで10,000は割と安いのでは・・?
トップスは1シーズンで数枚買い足す感じですかね。

【Place】
EC化率が非常に高く、売上の40%がECからの売上とのこと。
経産省で発表されたアパレルでの平均EC化率が13%程度だったので、それと比較するとかなり高い水準です。
ターゲット層の関係もあってか、まだまだカタログも現役。
前述の通り今後は実店舗売上にも注力をしていくそう。

【Promotion】
他社と違う点は「新聞広告」にも注力していること。
サイト上にも割と大き目に「新聞広告掲載商品」のカテゴリが。
40~50代での新聞購読率は平均3割程度、30代以下の世代よりもやや高いためある程度効果はあるのかもしれない。。
SNSの活用ではLINEが圧倒的に高い。LINEの配信頻度も高めです。

SNSの取り入れ方は?

前項でも述べた通り、SNSではLINEに圧倒的に注力
概要はこちら↓

【DoCLASSE LINEアカウント概要】
・アカウント設立:2018年9月~
・友達数:7,302,974人(2020/3/7時点)
・主な利用機能:メッセージ配信(週1回程度)/リッチメニュー/タイムライン/カート落ちリマインド機能

設立から2年程度でこの友達数はすごい。
アパレルブランドの中でも(国内メインのブランドで)ここまでの総友達数のアカウントはそうそう無いのでは。
理由としては、アカウントを設立したタイミングでTV CMを放送、認知度を一気に広めた上で友達を獲得したということ。

さらに、アカウント設立時に、ターゲット層からの支持されている、nanao3氏とコラボしたスタンプを配布
これで360万人の友達を獲得。

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主な利用はリッチメッセージとタイムライン、リッチメニューです。
リッチメッセージは週に1回、[9時・12時・18時]のいずれかで配信する場合が多い(もしかしたら何らかのセグメントをしているのかも?)
上記の時間は外で仕事をしている人であれば、
9時:通勤
12時:ランチ
18時:退勤
の場合が多いので、開封率が高いのかなと。
ブロック率がこの位の頻度が1番低いのか・・・?

内容は主にSALEやキャンペーン等。
[WEB先行販売]や[WEB ONLY SALE]などは上手くECサイトにお客さんを囲い込めますね。
クリエイティブも期間限定系の文言や割引系はしっかり元の価格を画像に記載してお得感を演出しているデザインが多いです。細かいけど参考になる。

ここがすごい!

このブランドの、どこが凄いんだと言うと、ターゲット層をブラさず、徹底的に意識しているというところ。
注力するSNSに於いても、今だったらまあ、Instagramが取りざたされているという世の中的な流れもあって、そちらに先に注力をしがち。
ただ、40~50代をターゲットとするDoCLASSEにとっては正直、LINEに注力した方が普段から利用している母数も多いので、確実に武器になる。

LINE年代別利用状況
国内:2019年時点:5,001,000 人
女性3,306,500人
30代703,642 人
40代893,277人

ちなみにDoCLASSEのInstagramはフォロワー7,468人。・・・こちらももっと伸びしろはありそうですが。。

的確なツールを選んで使っている感じです。

特筆したい点をもう一つ。
InstagramではコメントやDMを使うことで、フォロワーとコミュニケーションをとりやすいSNSなのですが、LINEは適当に運用していると、ただの情報配信ツールになりがち。
そこを、DoCLASSEではタイムライン機能を使ってコミュニケーションを図っているという所は注目したい点です。

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まあ、こんな感じで、「いいね」の方法だったり、キャンペーンだったりで、参加型のコンテンツを作ることでできるだけブランド側⇔LINEお友達とコミュニケーションをとっている様に思います。

ちなみに、デジタルに不慣れな方も恐らく一定数いるであろうターゲット層の為に、LINEお友達追加までのケアも手厚い。。
ECサイト上に、追加方法や公式アカウントの見方まで載っているのは、デジタルが苦手なユーザーからすれば有難いのでは。

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最後に&もし私がここのEC担当だったら。

という訳で、やっぱり細かなペルソナ設定や想起って大切なんだなと改めて。客層のリアルな生活にあったアプローチが出来るか出来ないかがECの売上が大きくかわる境目な気がします。
あとはもし、私がここのEC担当だったら、LINEのチャットツールやセグメント配信で細かなお問い合わせへの対応とか、よりユーザーを絞り込んだキャンペーンをして客単を上げたいかもしれない。。
商品力はすでに支持されていると思うので、どうセット買いしてもらうかとか考えるのは楽しそう。

今週は以上です。


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