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【イベントレポート】5社から学ぶ!リモート導入でエンジニア組織をドライブさせる方法とは!? #2

皆さん、こんにちは!
ぶっちゃけ系エージェントROSCA広報のSahoです。


今回のnoteでは、3月30日(木)に開催されました、ROSCA株式会社が運営するコミュニティ「ROSCAFE」主催のイベント「5社から学ぶ!リモート導入でエンジニア組織をドライブさせる方法とは!? #2」についてレポートさせていただきます。

それでは、さっそく見ていきましょう!


ROSCAFE とは?


ROSCAFE とは?
エンジニア専門エージェント「ROSCA」が送る、テック業界を中心にさまざまな方面で活躍されているプレイヤーの方々とエンジニアのこれからの未来について考えるコミュニティとなります。


今回の登壇企業


・エンジニアリング・クリエイティブの組織、株式会社ゆめみ
・学習する人が集まる総合プラットフォーム「Studyplus」を運営するスタディプラス株式会社
・日常生活の困りごとから生まれた、駐車場のシェアリングサービス「akippa」を運営するakippa株式会社
・温室効果ガス(GHG)排出量算定・可視化クラウドサービス「zeroboard」を運営する株式会社ゼロボード
・リモートワークを支え、新しいワークスタイルを提案するIoTシステム「ACALL」を運営するACALL株式会社

司会:株式会社キャスター 石倉 秀明 取締役CRO

登壇者のご紹介


モデレーター:キャスター株式会社 取締役CRO 石倉 秀明

1982年生まれ。群馬県出身。早稲田大学を中退後、フリーターを経て、3年限定の契約社員として、2005年 株式会社リクルート HR マーケティング入社。 2009年 株式会社リブセンス入社。3年で上場を経験。その後DeNAで営業、人事責任者、新規事業を担当し2015年に独立。2016年より現在の株式会社キャスター取締役。



株式会社ゆめみ 代表取締役 片岡 俊行

1976年生まれ。京都大学大学院情報学研究科在学中の2000年1月、株式会社ゆめみ設立・代表取締役就任。在学中に100万人規模のコミュニティサービスを立ち上げ、その後も1000万人規模のモバイルコミュニティ・モバイルECサービスを成功させる。また、大手企業向けのデジタルマーケティングの立ち上げ支援を行い、共創型で関わったインターネットサービスの規模は5000万人規模を誇り、スマートデバイスを活用したデジタル変革(DX)支援を行うリーディングカンパニーとしてゆめみグループを成長させた。



スタディプラス株式会社 開発部 部長 / VPoE 大石 弘一郎

SIerで15年ほどtoB向けのシステム開発を行いながら、個人でiOSアプリ開発も行う。その後、教育系スタートアップにiOSエンジニアとして転職し、2019年にスタディプラスへ参画。モバイルクライアントグループのリーダーを経て、現在はソフトウェア事業本部 開発部 部長/VPoEとして開発組織の統括を行いつつ、エンジニア採用責任者も兼務。



akippa株式会社 PdM / グループマネージャー 井上直登

akippaでプロダクト開発の責任者としてエンジニア・デザイナー・企画職が所属するチームのマネジメントを行ってます。また、PdMとしてakippaのプロダクト全般のサービス企画・マネジメントも行っています。趣味は釣りで関東・関西で釣り友達を積極的に募集中です。



株式会社ゼロボード CTO 木戸 祐亮

東京工科大学卒業。大手銀行グループの ATMシステムの開発、スマートフォン向けゲームアプリ開発会社を経て、2015年に株式会社3MinuteのCTOに就任。その後、株式会社WARCのCTOを経て、2020年8月より株式会社LayerXにてシニアアーキテクト 兼テックリードとして、 LayerXインボイス•LayerXワークフローのプロダクト開発に従事。2021年11月にゼロボードCTOに就任。 



ACALL株式会社 エンジニアリングマネージャー 長谷川 敏行

Engineering Group 開発チーム / エンジニアリングマネージャー 官公庁向けのシステム/人材紹介会社向けシステム/ソーシャルゲーム等の開発を経て、ミクシィにてPR系タイアップのサイト構築等を担当。その後、博報堂グループでのソーシャル向け広告システムの開発、多様なIT領域での開発・組織マネージメントを経験し、2022年8月よりACALLにジョイン。


LT1:株式会社ゆめみ 代表取締役 片岡 俊行



最初のLTは株式会社ゆめみ 片岡様に発表いただきました。
以下、LTの内容を抜粋しています。


自己紹介・会社紹介


ゆめみの片岡と申します。本日はよろしくお願いいたします。2000年にゆめみを創業しまして、当時は創業メンバーが全員学生だったこともあり、失敗の連続ではあったものの結果としてユニークな会社になったと思っています。

さて、「ゆめみ」と聞いて何を思い浮かべますでしょうか?実は、SlackのMaturity Scoreという数値が日本一のSlack活用企業です。

ゆめみは受託ではなく、お客様の内製化支援のリーディングカンパニーです。そして、社会の実験台としてさまざまな組織変革を先んじて行っています。その中のひとつとして、今日はSlackの活用をお話したいと思います。


心理的安全性の重要さ


情報をアウトプットする上で「心理的安全性」というものが大切だと捉えています。無知・弱みを見せられる。異論・反論があっても構わないよとか。喧々諤々している状態でしょうか。では、ゆめみのSlackではどのようにアウトプットされているかというところをお話したいと思います。

まず「パーソナルチャンネル」というものがあり、ここでは「否定的感情の自己開示」を行っています。Slackには雑談用のrandomチャンネルがありますが、ここでは否定的な感情の自己開示はなかなか行われないと思います。ゆめみの場合はこれがフロー情報としてオープンになっています。実際に、このようなマイナスな発言もできる場所を作るというのはなかなか難しいのです。

感情の自己開示は弱さや配慮をできない人ではなく、優れたビジネスパーソンという文脈設計が大切です。補助として、Slackbotを利用した取り組みもしています。

会社批判についてもオープンな組織


また、経営のモットーに疑問を呈したり、ユーザーに価値提供が出来ているかなどの会社批判的な発言は、ピックアップして全体チャンネルに拡散されるようになっています。とはいえ、このような挑戦的な行動にエンジニアは批判的な指摘や異論を出しがちになるので、PNIレビューガイドラインというものを設けるようにしています。

ただ、放っておくのではなくこのようなルールを設けることで、それぞれの「挑戦的な行動」も進んでいくのではないでしょうか。
皆様がSlackグループを作る上での参考にしていただけたらと思います。

【株式会社ゆめみの採用情報はこちら】


LT2:スタディプラス株式会社 開発部 部長 / VPoE 大石 弘一郎

続いてはスタディプラス株式会社 大石様に発表いただきました。
以下、LTの内容を抜粋しています。


会社紹介



スタディプラスでは「Studyplus」「Studyplus for school」の2つのサービスを運営しています。年末にはApp StoreのCMにも登場することができました。ユーザー層は学生さんがメインではありますが、資格の取得などで社会人の方にもご利用いただいています。

スタディプラスのミッションとして「学ぶ喜びを全ての人へ」というものを掲げています。学びというものは本来学生さんだけではなく、いろいろな人が楽しく取り組めるものであると考え、それに寄り添えるようなプラットフォームにしたいと考えています。


開発組織の体制


今現在開発組織は遠方を含め、ほぼフルリモートで勤務をしています。コロナの流行により全社的にフルリモートの体制となりましたが、現在は出社しているメンバーも出てきています。開発組織に関してはほぼフルリモートを継続しています。


採用面での変化


コロナ渦で変化したエンジニア採用についてですが、遠方に住む完全フルリモートの社員の採用を始めました。そして、もともと都心に住んでいて、リモートの導入により都心から遠方に引っ越して働くというメンバーも出てきました。

フルリモートでの取り組み


リモート勤務に切り替わってからの取り組みは、下記のような感じです。


・雑談タイム
・Slackのリマインダーで時報
・お互いの成果を讃える、他の人に感謝を伝える
・バーチャルオフィスGatherを使ってみた


雑談タイムではSlackbotのリマインドにより時間になったらハドルをつないでコミュニケーションを取るようにしています。また、専用チャンネルを設け、毎日他の人にありがとうを伝えることを実施しています。メンバー同士のリスペクトにつながり、心理的安全性が生まれて働きやすくなったと感じています。

そして、バーチャルオフィスのGatherを導入してみましたが、こちらは課題点が多くあまり続かない結果となりました。

これからの採用


23卒エンジニアが2社入社予定ですが、フルリモートを不安に感じる声も多くありました。今後は気軽に相談できる環境づくり、またオフラインで顔をあわせる時間を設けることが大切なのではないかと思っています。

【スタディプラス株式会社の採用情報はこちら】


LT3:akippa株式会社 PdM / グループマネージャー 井上直登



続いてはakippa株式会社 井上様に発表いただきました。
以下、LTの内容を抜粋しています。

会社紹介


akippaは使っていないスペースを駐車場として貸し出し、使いたいドライバーとのマッチングをサポートするマーケットプレイスです。車に乗らない人は聞き慣れないかもしれませんが、意外と都市部、住宅街までakippaの利用は増えてきています。全国で3.5万拠点、ユーザー様も300万人ほどとなっています。

駐車場シェアのその先を非常に大切にしていて「あいたいをつなぐ」ということをビションに掲げています。

リモートワーク制度と改善の歩み


リモートワークがいかない理由というのは、リモートワーク以前の課題が多いよねということが弊社の学びとしてありました。現在は全社でリモート体制をとっています。業務委託の方は100%フルリモート、出社についても任意となっており、月に1回出社するかしない程度です。

先ほどもお話がありましたが、弊社でも雑談タイムというものを非常に大切にしていまして、持ち回りでテーマを考えてわいわい話すことをしています。


以前は組織として危機的な状態にあった


かなりハードな話になってしまいますが、コロナの影響もあり内部崩壊の危機といっていいほどにチームのコミュニケーションがうまく成立しなかったり信頼関係が成立していないような状態がakippaのリモートワークの入り口でした。

課題解決のための取り組み


コミュニケーション不足や問題についてのアンテナが足りていなかったことなどからお互いの理解ができていなかったり、せっかく設定したValueをチームマネジメントで活かせなかったりなど多くの問題が起き、朝会がシーンとしていたり退職希望者が出てきたりなど、深刻な状況となりました。

その対策として、まずはコミュニケーション機会をとにかく増やし心理的安全性の確保につとめました。チームのリデザインを行い、チームとして開発が回るようになったところでロードマップの策定、チームのフォーメーションを変えるなどの取り組みを行いました。


ある日訪れた転機


ある日、定例ミーティングで「大喜利に挑戦してみたい」と提案してくれた人がいました。若干緊張しながらの提案ではありましたが、その時に「リモートワークでも大喜利やりましょう!と言えるような環境になったんだ」と非常に嬉しくなりました。

なぜ嬉しかったかというと、大喜利やりたい!と発言するのは非常に勇気がいりますし、他メンバーも恥ずかしがりながらも一生懸命テーマについて考えてくれていたんですね。そして、以前はこんなことを言い出せるような環境でもなかったので、良いチームづくりが出来ているんだなと感じたのが大きかったです。

そもそもチームとしてうまくいっているのか?というところに目を向けると良いのかと思います。課題がある場合は会社全体として解決に当たるというプロセスも大切です。

熱量やワクワク感というのは実際に会うことで高まりますが、ただ会えばいい、というわけでもありませんので、今期は「臨場」をキーワードに「会ってどんなことをするのか」「チームをどのように高めていくのか」をメンバーで話し合っていきたいと考えています。

【akippa株式会社の採用情報はこちら】


LT4:株式会社ゼロボード CTO 木戸 祐亮



続いては株式会社ゼロボード 木戸様に発表いただきました。
以下、LTの内容を抜粋しています。

会社紹介

ゼロボードは2021年に創業した会社で、GHG(温室効果ガス)排出量算定・可視化クラウドサービス「zeroboard」の開発・提供、脱炭素経営に関するコンサルティング事業を行っています。企業理念として、気候変動というネガティブなものを社会の可能性に変える、というものを掲げています。

産業革命以降、地球の温度というものはCO2の排出により上昇しており、原因は石油などによる人間の活動です。これを国で減らしていこうということは難しく、これからは企業に義務を課すことがトレンドになってきています。そのためのツールとして我々はCO2排出量を算定・開示するためのクラウドサービス「zeroboard」を展開しており、現在は上場企業を中心に2,000社に導入いただいています。

コロナど真ん中の会社設立時


私がジョインしたのが2021年6月ごろで、この時は面接も入社当日もオンラインで、このあとに入ってくるメンバーの全てフルリモートという体制でした。

設立時と比べ開発本部のメンバーも10倍ほどに増えました。今回はリモートワークでの「開発チームの構築とマネジメント」「プロジェクトマネジメント」を中心にお話したいと思います。

リモートワークでのマネジメント

①1on1

メンバーのコンディション把握が主な目的です。業務・プライベートの両面で困っていること、心配なことなどはないかなどを話し、一緒に解決へ持っていくようにしています。メンバーにはアジェンダを書いてもらうこと、面談のクオリティを一定に保つため、私の場合は1on1の日、と決めて取り組んでいます。

②すべてのチームタスクの把握

Airtableというツールを使い、新規タスクの棚卸し会を実施しています。

③情報発信

ロードマップを利用して、どの開発に誰をアサインするのか、心構えを持ってもらうようにしています。

④オンライン飲み会

リリースのスケジュールに合わせ、2週間ごとに開催しています。

⑤オフラインイベント

半年に1回全社で開催しています。半期の目標と報告、グループワークでコミュニケーションを図っています。

⑥Zoom、Meetで顔は絶対に出す

メンバーからの情報発信を受ける際、表情から感情を探るようにしているため、カメラをオンにすることを非常に大切にしています。

⑦SlackでDMはしない

透明性が悪くなることを避けるため、ゼロボードではなるべく情報をオープンにすることを心がけています。

⑧振り返り会の実施

KPTで振り返り会を実施しています。…K(良かったこと)P(悪かったこと)T(次に挑戦すること)

まとめると、密にコミュニケーションを取ることが大切ということになりますが、ゼロボードでは組織が大きくなるにつれて、いろいろな問題が発生しないためのチームづくりに力を入れていきたいと考えています。


【株式会社ゼロボードの採用情報はこちら】



LT5:ACALL株式会社 エンジニアリングマネージャー 長谷川 敏行




さいごは、ACALL株式会社 長谷川様に発表いただきました。
以下、LTの内容を抜粋しています。


会社紹介


ACALL株式会社ではテクノロジーを通して「くらし」「はたらく」を自由にデザインできる会社を目指す、というところで、Workstyle OSというプロダクトを開発しています。現在は出社とリモートワークのハイブリッドワークを実現しています。

ACALLのスクラム開発について

ACALLでは関東と関西に寄っていますが、いろいろなエリアにメンバーが在籍しています。神戸と東京にそれぞれオフィスがあり、フルフレックス、作業場所も自由です。

ここで、開発課題をあげてみたいと思います。

①人が辞めた時に過去の内容がわからなくなる、チーム間のやりとりに認識齟齬が生まれてしまう…ドキュメントが大切!

②人が増えたのでスクラムチームを分けたい。でも情報や開発が属人化することを避けたい…開発情報の共有・連携が大事!

以上の内容を踏まえて、考えてみました。

開発チーム間でフォローしあえるように、スプリントプランニングを2部制でやっていたりします。2チームに別れているのですが、どちらも出席して会社としてどういったことをやっていくのか、プロダクトの機能をつくっていくのか認識合わせをした上でそれぞれのチームに割り振りを行います。

PRDをしっかり書こう、設計ドキュメントもしっかり書こう。というところで、ドキュメントを大事にすることを意識しています。スクラムだけれど、ウォーターフォールの部分を部分的に採用しています。

開発情報の共有・連携に関してはドキュメントを他のチームを共有し、場合によってはフィードバックを受けるようにしています。理想としてはAというチームが設計したものを、Bというチームが開発できるような形を目指しています。

その他、ツールはさまざまなものを使用しており、基本的なコミュニケーションはSlackですが、Discordも常に利用できる状態になっており、いつでも話しかけられる環境としています。

その他


フルリモートではあるものの、オフラインも大切に考えており、神戸東京間の費用を会社が負担したり、ワーケーションも可能としています。また、チーム内での1on1を行うことでコミュニケーションをとりやすいように工夫しています。

とはいえ、まだまだ課題はあると感じています。少しでも今回のテーマが参考になりましたら幸いです。


【ACALL株式会社の採用情報はこちら】


まとめ

今回は業種の異なる、5社の企業様に登壇いただきました。
LT内では「心理的安全性」というキーワードが非常に多く話題にあがっていたように感じます。
「これを言っても大丈夫かな」という不安は、どうしても働く上でついてまわるものですが、その不安を取り除けるような取り組みを会社全体で行っている企業はとても魅力的ですね。ROSCAでも真似したい!と思う部分がたくさんあり、主催者ながらとても学びになりました。

ROSCAFEでは、今後もさまざまなテーマでイベントを開催予定です。随時、Connpass上で告知を行っておりますので、ぜひチェックしてみてくださいね。


いかがでしたでしょうか?
今回も最後までお読みいただきありがとうございました!

また次回の記事でお会いしましょう!
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