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しまねヒト・モノ・コト体験ツアーレポート #水祥大

東京外国語大学 国際日本学部の水祥大です。
私は出雲市出身で、出雲高校を卒業した後、東京の大学に進学しました。

元々、自分が通っていた出雲高校補習科の先輩から、補習科にいた4年前にルーツしまね(島根県出身大学生のコミュニティ)について教えてもらったことがきっかけで、当時から公式LINEの登録をしていました。公式LINEでしばしばイベントについて情報が流れてきて、興味もあり「なんか楽しそうだな」と思っていましたが、日程が合わずしばらく参加していなかったのですが、今回ようやく参加することができました。

いつか島根で働くために

私が今回しまねヒト・モノ・コト体験ツアーに参加した理由は、将来的に島根で働きたいと思っているからです。ですが、具体的な将来像が見えないと思っていたので、ツアーで島根の色々な大人の働き方を知りたいと思って参加しました。また、参加費5,000円では安すぎるくらいに、ツアーの内容が豪華であったことにも惹かれました。

将来に向けたアクションを起こしたいと常々思っているので、いろんな人々に出会い、お互いを知り、今後の自分につなぐことのできそうな本ツアーに惹かれました。

出発したばかりのバスの中で(出雲市)

新しい価値観との出会い

まず一番最初に訪問した、SUKIMONOの平下さんの波乱万丈の人生と、そこから得た学びのお話しがとても面白かったです。ブレイクダンスを極めようとしたものの、日本一にはなれなかった話、そこから自分のルーツを活かして社会にプラスの影響を与えつつ自分にしかできないことをしようとしている姿に感銘を受けました。

また、製造業のあり方について私はこれまで考えたこともなかったのですが、平下さんの話をきっかけに関心を持ちました。自分が平下さんの真似をできるともしたいとも思いませんが(笑)、そのような人生を生き抜いて来た人の話を直々に聞く機会はめったにないのでとても楽しかったですし、新しい価値観から学ぶことも多かったです。

世界の最先端を行く島根県

島根県立大学の田中輝美先生のお話では、人口減少が世界のトレンドになり、その先端を日本が行く中、島根県は日本の最先端を行っている、ということを知りました。それは必ずしもネガティブなことばかりではなく、島根での取り組みが日本、世界のお手本になりうる、たいへん価値あるものだとわかり、島根に希望が見えました。

関係人口の話や、後述する三浦さんのお話にあった地域ぐるみでの子育てなど具体的な例も交えてお話しいただきました。島根での取り組みの事例を他のツアー先に行く前に知ることができたのが良く、大森町の三浦さんの話とセットで学びになりました。

田中先生の講演を聞いて質問する参加者(浜田市)

賑やかさと穏やかさを両立している大森町

群言堂の三浦さんの、大森町における「賑やかさと穏やかさ」の両立の話が大変興味深かったです。「地域再生」と聞くとイベントを開いたり、人を沢山呼び込んだりなど、にぎやかにすることばかりにイメージが繋がりがちです。しかし、石見銀山が世界遺産に登録された大森町はオーバーツーリズムとそこで実際に生活している人に生じる悪影響を実際に経験したことによって、「穏やかさ」も両立する大切さに気づいていたのだと感じました。世界中でオーバーツーリズムが問題になる中で、一人ひとりの付加価値の高い旅行体験、現地に住む住民も幸せになる仕組みづくりをしてる大森町の取り組みは、人口減少している地域の町おこしだけではなく、様々な観光地にも適用できる可能性があるのではないかと感じました。

また、子どもや子育て世帯の呼び込みも大変興味深かったです。地域ぐるみで子どもを育てることで地域の住民の間のコミュニケーションも増えるのは地域の人々の信頼関係にも良い影響を与えているのではないかと思いました。また、核家族化が一般的になり、育児負担が両親に重くのしかかる現代の日本で、そのしわ寄せが女性の社会的地位の低さにも繋がっている、という問題意識がある自分にとって大森町の取り組みは、今後日本や世界にとってのモデルケースになると思いました。まだ、抽象的なイメージだけで感想を述べてしまっていますが、今後実際の現場を見てそのプラスマイナス両面について知りたいと思います。

同世代の仲間たちとの出会い

元々は「自分が島根県の大人たちの話を聞きたい」という理由だけで参加しましたが、他の参加者との交流が想像以上にできたことが一番の収穫でした。

ふるさと体験村ではBBQなどで参加者の人たちと深く話すことができ、純粋に楽しい時間を送ることができました。中学生の時は友達と泊りがけで出かける機会はなかったですし、高校のときは忙しすぎたし、大学になってからはコロナウイルスの流行のせいで青春っぽいことを全くしていなかったので、ようやくできた、という感じがしました。最高でした。

参加者のみんなとBBQ(浜田市弥栄町)

他の18人の参加者のことは、ツアーに参加する前は全く知りませんでしたが、1日目から仲良くなることができ、全員と会話する事もできました。将来に対する不安を誰もが持っていて、自分ひとりで悩む必要もないし、なにか挑戦したいと思えばそれに共感したり応援してくれる人がいるとわかり、とても安心しましたし、積極的に行動を起こしたいと思うようになりました。逆になにかにチャレンジする人がいたらそのことをぜひ教えてほしいし、なにか自分にできる形で応援したいと思っています。

今回のメンバーが一旦解散するのは少し寂しいです。今後もKeep in touchして、お互いを応援し合いたいです。みなさんには感謝しかありません。もっと積極的に自信を持って行動していきたいと思います。

島根にルーツのある学生のみなさんへ

大学生の間に島根の同世代や大人たちと実際に出会い交流することは今後の生き方にも影響を与えると思います。
島根に縛られる必要はもちろんないものの、同じルーツを持った人たちから協力を得られることは大きな財産になるはずです。はじめは億劫かもしれませんが、勇気をもってどんどん飛び出していきましょう!

最終日に参加者のみんなと(松江市)

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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