自然栽培の畑より Vol.8「10月の畑のあれこれ」
風が穏やかに流れ、心地よい陽気に包まれる。
長い長い猛暑の日々もようやく終わりを告げ、
人にも野菜にも優しい秋がやぁぁぁぁーっと!・・・来ました。
朝晩は冷え込む日もあり、雑草の勢いも落ち着いてきたように感じます。
種を蒔いたはいいものの、草に埋もれてしまった葉物野菜たちも
風の草刈りと呼ばれる方法で、地面から20cm~30cmあたりを草刈りしたことで、日当たりと風の通り道ができて、ここにきて綺麗に葉を広げてくれるようになりました。
かえって、この草があるおかげで虫食いも少なく、雨が降らなかった時期でも水を切らすことなく元気に生長しているように思います。
考え方によっては『雑草だらけで見苦しい』と見られてしまいますが、草取りしなきゃと追い込まれて必死にやるよりも、ここは草取りしたけど、ここは上だけ草を刈ってしまおうと気楽に捉えたほうが長く自然栽培や無農薬で野菜を作るには大事なことだと思います。
結果的にはこの上だけ草を刈る行為はいい結果となったので、来年も草に負けそうになった時はやってみたいと思います。
9月29日 満月の日に種まき
中秋の名月にあたるこの日に、じゃがいも植え付けと3回目となるにんじんの種まきをしました。
一向に雨が降らずにずーっと種まきのタイミングを伺っていましたが、これ以上は待てないということで、早朝、朝露が残る畑でにんじんの種まき。今回は自家採取したにんじんの種も1列蒔きました。
じゃがいもの植え付けも本来は9月中旬頃までが目安とされていて、かなり遅い植え付けとなりました。
10月14日 発芽したにんじんとじゃがいも
種まきしても10日くらいはまとまった雨がなくて、時々様子を見に来ても発芽は見られませんでした。熊本でも久しぶりに一日中雨が降った翌日に畑にいくとにんじんがちょこちょこと発芽してくれて、雨の力がどれだけ凄いか改めて実感しました。
また月の満ち欠けで種を蒔く方法ですが、満月の日に蒔くよりも、新月の少し前か、新月を少し過ぎた頃が良いタイミングということも文献にありましたので、旧暦のことや月の満ち欠けの農作業などもっと勉強しなければと感じました。
発芽はしましたが、これからの気候次第ではうまく生長してくれないかもしれません。今年は暖冬になると聞きましたが、果たしてどう生長していくのでしょうか?
10月はいろいろな野菜の種まきをしています。小松菜、チンゲン菜、山東菜、ラディッシュ、ほうれん草、春菊、かぶ等。これから冬にむけて自然栽培の野菜も充実してきそうです。
自家採取8年のにんにくの植え付け
自然栽培を始めてからずっと種を繋いできた真心農園のにんにく。
にんにくの1片1片から芽がでる時期になりました。
昨年までは黒いビニールマルチを土にかぶせて栽培してきましたが、今年は草マルチを利用して栽培することにしました。
草マルチをすることで、雑草の抑制と土の保温効果が得られます。
また、ビニールマルチをする労力と栽培が終わった後の片付けの労力もこれで解放されました。
春になると恐らく草は生えてきますが、ビニールマルチをしても植え付けの穴からや畝間から草はどうしても生えてきていたので、今回は草マルチでどれだけにんにくが生長するのか見ていきたいと思います。
文 真心農園 坂田