見出し画像

part5 カロリーの嘘⑤

カロリーの嘘最終回です。
前回までに、
①摂取カロリーと消費カロリーは独立していない
②摂取カロリーは「意識的」にコントロール出来ない
③基礎代謝(消費カロリー)は一定ではない
④「脂肪の蓄積」もホルモンで調節される
を見てきました。
そして今回がカロリー理論の最大の嘘になります。
正しく体を理解し、ダイエットや健康のために活用してください。

カロリーはカロリーという嘘

三大栄養素はご存知だと思います。炭水化物・タンパク質・脂質です。
カロリー理論の最大の問題はこれらをすべて「カロリー」で統一してしまう点にあります。
例えば「サラダ油のカロリー」も「砂糖のカロリー」も同じだと考えるという事になる。これは無茶苦茶な事だと言わざる得ない。

表向きはわかりやすいが・・・

非常にシンプルで分かりやすく感じるが、ここで騙されてはいけない。
何故かというと、体がどのカロリーに対しても同じ反応をするかといえば、そんなわけがないからだ。であればそもそも栄養素を分ける意味がない。

まず体に消化・吸収される時点で
炭水化物は「糖」として
タンパク質は「アミノ酸」として
脂質は「脂肪酸」として吸収される。
この時点で消化液も、消化する臓器も全く違う。

更に
砂糖は血糖値を上げて、インスリン(前回話したホルモン)の分泌を促す
これに対して油は吸収されて肝臓に運ばれても血糖値やインスリンが増える事はない。

というように、栄養素によって体の消化・吸収・ホルモンなどの反応は全く異なる。
それらを同じ「カロリー」という統一単位で考えること自体がおかしい事であることがお分かりいただけるだろうか?
すべてのカロリーが同じように脂肪の増加に繋がるとは到底眼が得られない。

研究結果=摂取カロリーと体重増加は相関性がない

こんな実験がある。
1990年~2010年に米国国民健康栄養調査(NHANES)のデータでは、
「摂取カロリー増加と体重増加に相関関係はない」との結果が出ている。
イギリスにおいても同様に「因果関係なし」との結果が出ている。

あまりにもお粗末な理論

さてここまで、
【摂取カロリー】ー【消費カロリー】=【体脂肪】という一見シンプルで分かりやすい理論の【嘘】について解説しました。
全く関係がないとは言わないが、根本原因ではない事は十分ご理解頂けるはず。それだけ矛盾だらけの理論に放浪され続けている。

そして最後に疑問が残る
「じゃあ原因はなに?」
次回以降は太らない体の作り方の根幹にかかわる「なぜ私たちは太るのか」についていている様にします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?