ルーン

☆ライター歴25年☆台北・バンコクに10年駐在☆アメリカ留学☆世界各国バックパッカー旅…

ルーン

☆ライター歴25年☆台北・バンコクに10年駐在☆アメリカ留学☆世界各国バックパッカー旅☆現在も年に5ヵ国~海外旅行 ★「824 月明かりのロンド」タイの翻訳小説 kindle出版 ★「ムハマド君とナムナマ」(砂書房)旅行記 ★書くこと、小説、旅行、タイが大好き

最近の記事

タイで乳がんになった⑨

海外での闘病を支えてくれたタイの小説を翻訳出版しました。バンコクの路地に暮らす、7人と1匹の24時間を描いた物語。kindleからお読みいただけます。 https://amzn.to/3RrZFpI ●そしていよいよ抗がん剤治療開始 がんには、エビデンスに基づいた、ほぼ全世界共通の標準治療というものがある。もちろんそれぞれのがんによっても治療方法は異なり、また羅漢した個人によってアレンジが加えられて、患者である私たちにとって最も効果的であると考えられている治療が施される

    • タイで乳がんになった⑧

      海外での闘病を支えてくれたタイの小説を翻訳出版しました。バンコクの路地に暮らす、7人と1匹の24時間を描いた物語。kindleからお読みいただけます。 https://amzn.to/3RrZFpI ●とりあえず悪い腫瘍は取り去った、つかの間の解放感 バンコクの名外科医のおかげで私の乳がん、部分摘出手術は無事終わった。転移もないだろうということもわかった。結果を聞くまで何よりも怖かったのがリンパ節への転移だ。想像しても恐ろしい。万一リンパ節に転移していたら、全身に腫瘍が

      • タイで乳がんになった⑦

        https://amzn.to/3RrZFpI バンコクでの乳がん闘病を支えてくれたタイ語の小説を翻訳出版しました。 ●部分切除で入院 先にも書いたが私がお世話になった病院は、日本人が多く住むエリアにあり、外国人でも通えるところ。ということはタイでもやや贅沢な医療機関だ。日本の病院のように4人部屋6人部屋というのは少なく、私も広々とした個室で治療を受けた。もちろん日本のビジネスホテルよりもずっと広く、サービス、もとい、看護や見守りも手厚い。食事も出るがなんと病院地下のマク

        • タイで乳がんになった⑥

          バンコクでの闘病生活を支えてくれた、タイ語の小説をkindle出版しました。 読んでいただけると嬉しいです。 https://amzn.to/3RrZFpI ●私の外科執刀医はおそらく超一流だったようだ そして私はバンコクの日本人が多く住むエリアの病院に入院し、部分切除の手術を受けることになる。ところでがんの治療は、外科担当とその後の抗がん剤などの治療医師が異なる。私の場合は転移の様子も見られないことからまずは部分切除をすることになった。手術まで外科執刀医に何度も診察を受

        タイで乳がんになった⑨

          タイで乳がんになった⑤

          https://amzn.to/3RrZFpI バンコクでの闘病生活に助けられた、タイ語の小説をkindle出版しました。 読んでいただけると嬉しいです。 ●まずは部分切除手術 検査の結果、日本のドクターにもバンコクのドクターにも同様な診断結果を告げられる。ステージは1、右の乳房にできた腫瘍だけを部分的にとり、今のところ転移があるようには見えないが念のために、抗がん剤治療と放射線治療、そして私の病気のタイプに効果があるという分子療法という選択肢が最も効果的かつ標準である

          タイで乳がんになった⑤

          タイで乳がんになった④

          https://amzn.to/3RrZFpI   タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」をkindle出版しました、読んでね。 ●バンコクの病院で診察 結局私は子供の受験を優先し、バンコクで乳がんの治療を受けることにした。が、言葉と安心を優先すると病院選びは自ずと限られてくる。中東から大勢のメディカルツーリズムの患者が押し寄せる病院ともうひとつ、日本人が多く住むエリアにある総合病院のいずれか、という選択肢。どちらにするか、正直、そう真剣に迷ったわけではない。どこで

          タイで乳がんになった④

          タイで乳がんになった③

          タイ語の翻訳小説を出版しました、読んでね。 ●不安を抱えてバンコクに戻る   東京での再検査の結果、2011年、私は乳がんの初期であることがわかった。 子どもは中学三年生、一年後、海外からの高校受験を控えている。精神的、そして学校生活に負担をかけるわけにはいかない。日本で治療する選択肢も頭をよぎったが、日本には住む家がない、高齢の両親には心配をかけたくない。これからまずは治療に専念しなければならないのに、家を探し、子どもの学校、塾などの手配をする余裕はとても持てないなと判断

          タイで乳がんになった③

          タイで乳がんになった②

           https://amzn.to/3RrZFpI ●2011年4月、東京で再検査となる   2011年4月、バンコクに住んでいた私は、震災の名残が続く東京で、乳がんの再検査を受けた。これまで見たこともない太い針金のようなハリで細胞を吸い取られる。ものすごい痛みだ。こんなことで泣き言を言っていてはこの先思いやられるとはわかっていたが、涙が出て来るほど痛い。 検査結果が出るまでバンコクには戻らず、東京のホテルで待機することにした。 これからの治療についても先生に聞いておきたいと

          タイで乳がんになった②

          タイで乳がんになった①

          https://amzn.to/3RrZFpI ●2011年3月11日があった年 東北大震災があった2011年4月、バンコクに住んでいた私は年に一度日本に帰国して行うことが会社から義務づけられている健康診断のため東京に赴いた。その数週間前、2011年の3月11日。バンコクの自宅でNHKニュースを見て、目を疑った。津波の映像の意味がよく飲み込めない。流される物体、これは何?車?この水の量と勢い、自分の目を疑う。 電子力発電所のニュースも同時に流れてくる。本当のところどうなの

          タイで乳がんになった①

          「824月明かりのロンド」ができるまで⑧

          https://amzn.to/3RrZFpI ◎タイ人は水浴びが大好き ●「824月明かりのロンド」ではマッサージ師さんが一言 「824月明かりのロンド」でマッサージ師をしているミーナの母親が、外人さんの体臭について愚痴をこぼすシーンがある。が、清潔好きな私たち日本人から見ても、タイの人たちはとてもきれい好き。一日に4回もシャワーを浴びる人がいるほど、汗をかいた後の水浴びは当然の習慣だ。朝シャワー朝シャンは当たり前、だから体臭も少ないし、みないつもどこかこざっぱりとし

          「824月明かりのロンド」ができるまで⑧

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで⑦

          https://amzn.to/3RrZFpI ◎タイでローカルな結婚式に参列した思い出 ●小説内では憧れのセレモニーとして登場 「824月明かりのロンド」ではモデルの女の子ミーナが、きれいなドレスを着て結婚式を挙げる上流階級の人たちに憧れている、というシーンが出てくるが、今回は私がバンコクに住んでいたときに参列したローカルなウェディングセレモニーのお話。 ●運転手さんの結婚式に参列 私がバンコク在住時には、我々駐在員家族も、時間交代で専属の運転手さんに、買い物や遠

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで⑦

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで⑥

          ◎優雅な香りの花輪について ●信心深い厚いタイの人々 タイにはいたるところにお寺があり、日常的に参拝をする人も大勢いて、多くの人々はとても信仰心が厚い。タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」でも、神社が主要なモチーフになっているが、そのほかいくつか信仰にまつわるシーンも登場する。今回は、その中のひとつ、タクシーのバックミラーによく飾られている花輪について。 消臭効果がある葉を車内に 「824月明かりのロンド」小説内では、フランスから旅行に来て以来、タイのあまりの

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで⑥

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで⑤

          https://amzn.to/3RrZFpI ◎タイは乗り物が楽しい ●バイクタクシーは手軽で便利 「824 月明かりのロンド」に登場するタイらしさについて。今回は、モデルのミーナの恋人である真面目な青年、サンタットが毎日乗っているバイクの話題。 東南アジアの光景によくあるように、タイの人々は手軽な足として多くの人がバイクを利用する。残念ながら、若者の事故も絶えないのだけれど。 私はバンコク在住時、「バイタク」と呼ばれる、道端でお客さんを待っているバイクをタクシー代

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで⑤

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで④

          物語に登場するタイらしいエッセンスいろいろその1 https://amzn.to/3RrZFpI 「824 月明かりのロンド」にはタイを旅し、暮らすとよく目にする光景や生活習慣がいたるところに登場する。人々の暮らしぶり、食べ物、宗教、乗り物、服装などなど。 今回はマッサージについて。 小説の中ではモデルの女の子ミーナの母親がマッサージ師として働いており、施術をしているとどんどん自分がやせていってしまうと思うほどエネルギーを使うと書かれてある。またフランスから旅行でバンコ

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで④

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで③

          ◎40年前に訪れたとたん、タイに心を奪われた ⚪️初めて訪れたバンコク 40年以上前、初めて訪れたバンコクは、もちろん高速ビルもない、物価が安くて世界へな格安チケットが買える場所という理由で、バックパッカーの聖地、拠点のひとつだった。 バックパック旅行に目覚めたばかりの私は、早速バンコクに飛び、ギリシャ行きの片道チケットを入手した後、しばらくタイに滞在した。バンコクの安宿街カオサン(翻訳小説 「824 月明かりのロンド」にも登場します!)に宿をとり、そこで仲良くなった人

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで③

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで②タイ語ゼロからの翻訳スタート

          今日はタイ語について。 私はバンコクに住むまで、もちろんタイ語を学んだことがなく、0歳時からのスタートだった。最初はタイ語をアルファベット表記で書き、意味や発音や語順を覚えていった。大抵の駐在では赴任期間は5年以内。駐妻友だちの多くはタイ語の学習はアルファベット表記で言葉を学ぶまで。簡単な会話ができればタイ文字が読めなくても特段問題はない。 タイ文字は子音と母音と音の記号の組み合わせから成り立っており、それらをマスターするのはまあまあ、ちょっと大変。でも私は、今まで読み聞

          タイ語の翻訳小説「824 月明かりのロンド」ができるまで②タイ語ゼロからの翻訳スタート