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建築家と家をつくった2023年

こんにちは、建築ライターのロンロ・ボナペティです。

2023年にやったことを振り返ってみようと思います。noteでの発信は全くしなかったのですが、思い返すと色々と動きがありました。
まずなんといっても、

建築家と自邸をつくりました。

仕事で建築と、そして建築家と関わる身でありながら、自分が住む家については無頓着で賃貸の方が身軽で良いかなーと思っていましたが、家を買うことに。
数年前からズルズルと検討を続けていましたが、中古マンションを購入し、建築家にリノベーションの設計をお願いしました。
妻がUI/UXデザイナーをしているということもあり、住環境のUXを徹底して考え抜いたプロセスは、本1冊書けるくらいの気付きがありました。
僕自身がnoteなどで書いていく、というよりも編集の仕事を通じて色んな方との協働により細く長くアウトプットしていけたらいいかな、と思っています。
さわりだけ、施主夫婦への取材(主に妻)のかたちでまとめていただいたので、ご興味あれば。

家づくりのために使っていた時間がフリーになったので、これからどんな使い方をしていこうか、楽しみです。

個人活動の幅が広がりました。

趣味ではじめたnoteをきっかけにライターとしてお仕事をいただけるようになって5,6年が経ちますが、細々とでも長くやっていると色々なところからお声がかかり、特に今年はこれまでやってきたこととは違うものが増えてきたかなーと思っています。
そのひとつがこちら。
『現役ライター20人に訊いた!私はこうしてエンタメ系ライターになった』でのインタビュー掲載です。

建築ライターはエンタメ系ライターだったんだ!というどうでも良い発見はおいておくとして、さまざまなジャンルの現役ライター20人に、ライターになったきっかけや仕事としてのこだわり、あるいは「なにかを調べて、書く」という行為が自身の人生をどのように動かしているのか、といった話を聞いて回るパッケージはそれ自体が面白く、読者として楽しく読みました。
同時に、「だれか建築のライターでいい人いないかな」というときにお声がかかるものなんだな、というのも個人的には重要な気づきでした。
そのほかにも、誰かの発信をお手伝いする、という本職での仕事に近い関わり方でのご相談もいただくようになってきて、自分で見聞きしたものを書くというライターとしての発信を見て、編集的なコミットに期待してもらえるのはありがたいことだなと思っています。
あと、長らく行かねばと思いながら後回しになっていた東日本大震災の被災地へ、震災直後に訪れて以来12年ぶりに訪問することができました。
今年は仙台以北を回ったので、来年は仙台以南を訪れたいと思っています。
駆け足でのレポートを2本、岩手編と宮城編とでSUUMOジャーナルに寄稿していますので、こちらもぜひ。

新しい連載がはじまりました。

講談社のwithというメディアでスタートした「遠藤慧の実測スケッチで嗜む名作建築」という連載に関わらせていただいています。
ライターとして取材したものについて書く、という点ではこれまでのお仕事の延長ですが、新しい展開としてイラストレーターの遠藤慧さんとタッグでの連載というかたちで関わっています。
遠藤さんと名作建築を見て歩き、遠藤さんは実測スケッチで、僕はテキストで表現し紹介する、という連載です。
これがなかなか短いテキストながらカロリーが高く、これまでは自分ひとりで見て調べて考えたことを書けばよかったものが、遠藤さんがその建築をどのように見て、感じたのかも重要なポイントとして盛り込まなくてはなりません。
かと言って遠藤さんへのインタビューをまとめるわけではなく、僕は僕なりに建築を見て考えたことをまとめつつ、遠藤さんの視点もそこに重ね合わせていくのは、これまで一人で書いてきて固めてきたフォームを一度解体して組み直すような荒療治になっています。
毎度ヒィヒィ言いながら、それでもなんとか連載も7回を数えるところまできたので、ぜひ読んで感想などいただけたら嬉しいです。

取り上げる建築は過去すべてホテルということもあり、一人ではまぁ訪れなかっただろうなというものがほとんどなので取材はとても楽しく、一人で行っても見落としていただろう気づきも多く、貴重な機会になっています。
遠藤さんの目の覚めるようなスケッチで表現された建築は大変美しいのでそれだけでも見応えはあると思います!
また遠藤さんのスケッチの目汚しはいらない、純粋に遠藤さんの視点を楽しみたいんだ、という人には遠藤さんの単著も大大絶賛発売中ですのでそちらをお楽しみください!

おわりに。

本業でも個人活動でも、2023年は具体的な成果が見えにくい、けれども未来のなにかにつながりそうな、種まきの1年になりました。ライターとしては、シンプルに新しい媒体で書かせていただくだけでもそれまでの経験とは全く違うなにかが必ず伴うので、それ自体が新しい経験値になっています。
なにより家を手に入れたことでQOLが瀑上がりしたので、良い加速器を手に入れた気分です。
2024年、また新たな展開を迎えられそうですので、ここでもご紹介していけたらと思います。
それではまた、遊びに来てください!

#今年のふり返り

最後まで読んでいただきありがとうございます。サポートは取材費用に使わせていただきます。