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RONI
2023年11月2日 19:04
ピロリン、ピロリン、と形容するには、あの音は高すぎる。神経質な小鳥が、寝不足のために喉をやられたような―――つまり今の私のような―――掠れた甲高いさえずり。強いて書くなら、「キィロリン、キィロリン」…あの音の無い病床はなんと心穏やかなことかと、針の食い込んだ手の甲の痛みを庇いながらうつらうつらしていた。それが火曜日のことだった。町の内科医は半覚醒の私の枕元までわざわざやってくると、「13,00