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RONI
2023年1月31日 23:48
私の育休は、「人生の休み」のようだった。モラトリアムなどという陽気で優雅な休みではない。いわば、スゴロクの1回休みだった。何度サイを投げても、その出た目が幾つかに関わらず、私の目の前にはズラッと果てしなく、空と海とが出会うところまで───たぶんその向こうまで、「1回休み」のコマが続いていた。躍起になって投げ続けられた安いサイコロは、あんまりにも何度も激しく打ち付けられたから下流の石のように丸