中国では「雑種」と呼ばれ、オーストラリアでは「サル」と呼ばれた日中ハーフの私がそれでも差別を受けてよかったと思う理由。
こんにちは。ろんです。(🐥ツイッター: @rongdayo888)
noteを開いて頂きありがとうございます!
衝撃的なタイトルでnoteを開いてくれた方が多いかもしれませんね(笑)。
私のことを知らない方がほとんどだと思うので、
自分の経歴がてら、今まで受けてきた差別や、
「雑種」「サル」「鬼子(日本人への差別用語)」
と呼ばれてもそれでも心から差別を受けて良かったと思う理由を気軽に読んで頂ければうれしい限りです。
今回のnoteでは、下の内容を話していきます。
・ろんの経歴
・今まで受けてきた差別
・差別を受けて良かった
このnoteを通じてほんのちょっと私のことや差別のことについて
知って頂くキッカケになればなと思います。
ろんの経歴🇯🇵🇨🇳
日本人の父と中国人の母を持つ日中ハーフ。
現在は気ままに3つのメディアを運営しながら、就活と大学院進学の準備をしています。中国のベンチャーへのインターンも申請を始める予定です!
生まれは日本、育ちは中国とオーストラリアです。
学生時代は転校して新しい環境に慣れ始めた頃にまた転校ということがしょっちゅうでした。
今まで4年以上同じ場所に居住したことがなく、転校を計10回しています。
場所の移動理由は様々で「差別」だったり、「持病の喘息」だったり、両親の「教育方針」だったりです。
では、今回のタイトルにもある通り「差別」について語っていきます。
今まで受けてきた差別
今まで国籍や人種を理由に様々な差別を受けてきました。
不当な扱いを受けたり、バカにされたり、いじめられたり。
日常的に受けた小さな差別から自分の人生に衝撃を与えた大きい差別もあります。
細かい日常的な差別は数え切れないほどあるので、
今回は自分の人生に衝撃を与え「自分のアイデンティティ」や「なぜ差別が起きるのか」について考えるキッカケになった大きい差別を話していきます。
今まで受けてきた大きい差別は2つあります。
一つ目は、中国で「日本人」として差別を受けたこと。
私は小学校低学年の2年間、同級生から「日本人」であることを理由に差別を受けていました。
日本人への差別用語である「日本鬼子」や「小日本」を休み時間や放課後のとき同級生たちにいつも言われたり、
日中ハーフということで「雑種」と呼ばれたこともありました。
言葉で差別を受けることが多かったですが、仲間外れにされたり、軽く叩かれたりすることもあります。
小学校低学年はマクドナルドもないような中国のド田舎の地方にいたので、当時は反日意識が強い人が多かったり、反日映画を授業中見ることも。
本当に苦しくて、毎日逃げ出したかった。
学校って小学生の私にとっては生活の全てです。
悲しむ両親がイヤで親には言えない。信じてくれないかもしれないから先生には言えない。だからただ耐えるしかない。耐えぬいたら終わると信じてました。
最終的に学校の授業で反日映画を見ていることを日本人の母が知り、都市部で反日教育が浸透していない上海へ引っ越すことになります。
日本人が多く住む上海では国籍を理由を差別を受けることは劇的に少なくなり、学校で「日本人」としてイジメられることはなかったです。
二つ目は、オーストラリアで「アジア人」として差別を受ける。
中学校はオーストラリアのシドニーで過ごしました。
初めて「アジア人」として差別を受けたのは、シドニーの中学校へ転校初日。
教室に入ったら、最初に担任に言われた言葉が「We don't welcome yellow people. 黄色人種は歓迎しない」。
その言葉が発されたあと、教室内では爆笑する声が広がった。
「なんでそんなにひどいことを言えるんだろう」と当時13才だった私はすごいショックを受けました。
私へのアジア人差別が始まります。
学校でも同級生に「アジア人」という理由で「サル」罵倒されたり、仲間はずれにされたりしました。
この経験が積み重なり、その後数年間、私は白人嫌悪に陥り、自分がアジア人であることが嫌だった時期もありました。
差別を受けて良かったと思う理由
そんなこんなで今まで「日本人」として、「アジア人」として色んな差別を受けてきましたが、今では心から差別を受けて良かったと思っています。
もちろん過去や差別を美化するわけではなく、当時は本当に苦しくて逃げ出したくて、孤独と無力さと常に戦っていました。
声をあげて不平不等を訴える勇気もなく、ただただ自分自身が大嫌いで、学校に行くのが怖かったです。
差別されたことによって苦しい思いを経験しても、私はそれでも受けて良かったと思うんです。
一番差別を受けて良かったと思う理由は、
世の中に差別が存在するということを自分自身の経験で理解できたこと。
人って自分が当事者じゃないと他人事に思います。
メディアで報道される「人種差別」や「国籍差別」を見ても、自分が経験したことがなければせいぜい「へ〜怖い〜」の感想しなかない人がほとんどです。自分が経験したことないから当たり前です。
苦しいことも、嬉しいことも、経験しないより経験した方がいい。
苦しい経験をしたことがあるから、人から除外される痛みがわかるから、人に優しくできたり、人の苦しみを理解できるようになります。
マイノリティーは最初みんな差別を受ける。
人は「自分と同じ」「みんな同じ」ことで安心を覚える生き物です。だから、自分と違う人はグループから除外する。
日本は村社会の名残で自分たちと違う人をすぐにバッシングすると言われていますが、個人社会と言われているアメリカでも「人と違う」ことを理由にいじめられたり、除外することは多々あります。
国によって差別の特色はもちろん違いますが、これは国の文化の問題ではなく、人間の問題だと思っています。
差別を経験したことによって、世の中の様々な理不尽を受けつけるベクトルの幅が広くなる。
受けつけるとは、鵜呑みにすることではありません。
「世の中にはこういう理不尽なこともあるんだ」と客観的に思えるようになって、怒りを覚えたり、恨んだりすることがなくなると言うことです。
差別を受けたことによって、心が広くなりました。
二つ目に差別を受けて良かったと思う理由は、「なぜ」から物事を考えられるようになった。
人間は理由もなく人を傷つけたりしない。
もちろん理不尽な理由やただビビってる顔が見たいからという理由で差別をする人がいます。
ですが、差別を受けた時に、ただ「ひどすぎる」と感情的に捉えるのではなく、「なぜ彼らは私を差別するのか」を考えるようになりました。
例えば、小学校の時に受けた日本人差別。
当時の中国人の小学生は「日本」への印象と言ったら、情報源としては反日映画に登場する残虐で冷酷な日本軍や度々テレビで報道される日中の領土問題のみなので、
考えてみれば日本に対して良いイメージがある可能性は低いことはすぐわかります。
ただでさえ中国の田舎で日本人と遭遇する確率はゼロに近い中、たまたま日中ハーフの私を標的としてイジメるのは今考えるとごく普通のことなのかもしれません。
私の好きな言葉に、
人が訪れるというのは
実はものすごいことだ。
彼の過去と現在そして
未来と共にやってくる。
一人との出会いとは、
その人の一生の到来だ。
壊れやすくて深く傷ついたこともある
心がやってくるのだ。
があります。韓国出身の詩人鄭玄宗さんが書いた《訪客》という詩です。
当たり前かもしれないのですが、今の自分って過去の経験の積み重ねでできています。
差別を受けたら「この人の過去には何があったのだろう」「何があって私に差別をしてるんだろう」とその人の過去を想像してみると、自分の差別されて傷んだ気持ちよりも、もっと色んなものが見ていきます。
過去に日本のことをネガティブに捉えているニュースを頻繁に見ていたら、今の自分は日本はダメな国と思うようになる。
なので小学生の頃私に差別用語を言いまくった同級生の「なぜ」とその「なぜ」が形成された「過去」は、反日教育やメディアを見た経験から形成されています。
だから、差別ってメディアや教育の洗脳から成っていて、世界の広さを知らない人が陥りやすいのではないでしょうか。
もし読んでいる方に、差別を受けて嫌な思いをした方は、一度差別した方の「過去」と「なぜ」を考えて見るのもいいかもしれません。
最後に差別を受けて良かったと思う理由、結局みんな同じ人間と気づかせてくれて、私のアイデンティティを設計してくれた。
私のアイデンティティは地球人。
オーストラリア留学中、オーストラリア人の友人に「あなたはもうオーストラリア人よ」と言ってもらったことがあります。本当に心が溢れるほど嬉しかった。
結局のところ、「日本人」「中国人」「アジア人」って人間が決めたレッテルであり、便利に区別できるためにできたカテゴリーです。
ありがたいことに、育った背景が違ったり、国籍が違ったり、肌の色が違ったり、色んな人たちと出会ってきました。
そこで気づいたのは「国」や「肌の色」で自分を制限するのは勿体無い。
自分は「日本人だから」「アジア人だから」を理由に、自分がしたいことをしないのは言い訳だったりします。
「外人だから怖い」とか「中国人はダサい」とか自分の中にある思い込みを一度疑って見たら、色眼鏡を外して、もっと自由な世界が見てくるのがすごく楽しいです。
最後に
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
普段はTwitterで中国生活、中国語フレーズと単語、中国政経時事ネタ全般を毎日、日本語・英語・中国語でつぶやいてます。
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今回のご縁に感謝!
最後まで読んで頂きありがとうございました!