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工事現場ときどき遺跡

いつもは大きな体をごうごうと鳴らし、
必死に土を掘るショベルカー。

しかし今日は魂が抜けているらしく、
じっと冬の雨に打たれている。

まわりには瓦礫が高く積もっていた。

この風景、まるで遺跡のようだ。

動き、音、いのちが
ひとつ残らず粉々になって、
雨水に滲み出ている。

瓦礫たちは、いつか新しい建物に生まれ変わる。

抜け殻となったショベルカーに、
ほんのり死を予感する。


雨の日の工事現場は、遺跡だ。

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