極大イデアルの存在〈龍孫江の環論道具箱〉
整数は素因数分解できることを証明し,この証明を一般の場合に拡張したいと考えています.この証明の要点は
整数$${n > 1}$$はある素数$${p}$$で割り切れる
いくつか素数で割るとやがて$${1}$$になる
という2点でした.まずは第1の主張を整理します.
定理(W.Krull,極大イデアルの存在)
可換環$${A}$$のイデアル$${I \ne A}$$に対し,$${I \subset M \subsetneq A}$$なる$${A}$$の極大イデアル$${M}$$が存在する.□
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