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おうち英語は、ハードルが高い?!

最近、知り合いから「おうち英語」について質問されることが増えた。調べてみると、どうやら英語を日々の生活で取り入れようという動きらしい。英語で絵本を読んだり、英語の動画を見せたり、英語で話しかけたり、つまり家庭で英語の接触時間を増やそうということが目的のようである。同じインターに通っていた保護者(だいたい配偶者が英語圏出身者や外国人)の中には、おうち英語ビジネスをスタートさせた人もいる。おうち英語を実践している方々の記事やブログを読んでいると、実践者の多くは(1)外国人の配偶者、(2)自身が海外滞在歴有り、(3)英語を使って仕事をした経験がある、などいくつかの共通点がある。

英語講師として11年目だが、「おうち英語」を英語教育として一般家庭で平均的な英語力を有する保護者が長期間実践するのはものすごくハードルが高い気がする。

ハードル1:英語の絵本を楽しむ
乳幼児向けの絵本は簡単そうで、なかなか難しい。例えば、「はらぺこ青虫」の英語版だと、"One slice of Swiss-cheese, One slice of salami, one lolly pop…”と続くのだが、発音も難しいし "lolly pop"はあまり馴染みがない。また、動作を表す単語"wiggling" "trotting"などもなかなか難易度が高い。乳幼児の英語を楽しくスラスラと読むことができる保護者の多くは、英語圏での留学経験がある人が多い。

ハードル2:乳幼児期におけるデジタル機器の使用
子供には早期教育を一切行わなかったが、意図的にデジタル機器へのアクセスを制限させた。そもそも私がスマホを始めて手にしたのは2015年の8月なので(カリフォルニア州のアッツプル第一号店で購入した)、みーちゃんが4歳になるまではスマホやタブレットは我が家になかった。故スティーブ・ジョブズが自分の子供たちにスマホやタブレットの使用を禁止していたのは、有名な話である。英語が苦手な保護者にとっては、幼児向け英語YouTubeは重宝するであろう。しかし、英語でYouTubeをみるよりは保護者が日本語で童謡を歌ったり、読み聞かせた方が子供の思考能力の育成には役に立つ気がする。

私の周辺で「おうち英語」を実践している保護者の多くは、(1)英語圏での留学経験があり、(2)専業主婦・パート、(3)幼児教育に興味があり、(4)柔和な性格、などの共通点が見受けられた。例えば、幼児向けの英語の絵本を読む際に発音に自信がないという親の多くは、英語で絵本を読むことに抵抗を覚えるだろう。また、共働きで忙しい保護者にとっては、子供に晩ご飯を食べさせ、時間内に寝かせるミッションをクリアするだけで精一杯だろう。そして、感情的にならずに子供と辛抱強く向き合える忍耐力が必要である。


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