パワポとエクセル。12月4日の日記

昨日寝たのは0時半で、朝5時半にアラームをセットしていたが、4時に目が覚めてしまう。それ以上眠れなさそうだったので、起きることにする。ネットを立ち上げ、年末帰省する新幹線のチケットをとる。今年もまた12月31日に東京を出て、1月3日に戻ってくる。毎年このスケジュールだ。

9月にぎっくり腰で寝込んで以来約三カ月ぶりに、書いていた小説のワードを開く。もうできているのだが、推敲する必要がある。これを来年の3月末までに終わらせ、新人賞に応募するつもりだ。原稿用紙で300枚ほどある。1枚目を読み返すだけで、いろいろ直すところがある。もっとクールな文章にしたい。でもそれを300枚分もできるだろうか。クールな話では全然ないのに。できるかはわからないけど、とにかく3月末までに終わらせて応募しようと決めた。朝の時間を使ったり、締切が迫ってきたら土日や会社の休憩時間を利用して、終わらせることにしよう。

会社ではいろいろやることがある。わからないことだらけで、ちょっとしたこと(出力したりなど)もスムーズにいかず、人に聞きながら進めているからすごく時間がかかる。エクセルでレポートをまとめる作業があり、それはちゃんと引き継いでいないことなので、かなり大変だと感じる。そもそも私はエクセルができない。表を作るくらいのことしかできない。置換とか並べ替えとか言われても、すぐにはできない。

そしてパワポはもっとできない。新規作成すらやったことがない。今までの仕事では、パワポやエクエルができなくてもまったく支障がなかった。ワードさえできればよかった。私は書いてさえいればよかったから。

月に一度やっている全体会議では、社員全員がパワポで自分の業務について資料をまとめて報告する。そのやり方をレクチャーされる。ひとまず最初は自己紹介の資料を作ってほしいと言われる。それは就業初日にも言われていた。初日に「パワポで自己紹介の資料を作らなきゃいけない。どうしよう」とDにラインしたら、Dがすぐに私の自己紹介用の資料をパワポで作って送ってくれたのだった。その資料ではいい感じに私の写真が挿し込まれている。テキストは直す必要があるけれど。でも、会社のロゴが入ったパワポのテンプレがあるらしく、それを使わないといけないみたいだ。これの締切は金曜の午前。それまでに対応できるだろうか。

詰まっている業務を、営業の人に確認しながら一つ一つやっていく。営業の人は、私を残業させてはいけないという認識があるようで、業務がいっぱいいっぱいになりそうだったら早めに言ってください、と言われる。少し安心する。できないことはできないと言えばいい。

休憩時間はゆっくり本を読んでいる。最近は坂口恭平『まとまらない人』や島本理生『あなたの愛人の名前は』を読んでいる(私は同時に何冊も本を読む)。

『まとまらない人』はとても興味深い。よく理解ができないところもあるけれど、坂口さんと私とは同じ指標で生きていると感じる。それは「自分の体調を最優先する」ということだ。躁鬱病の人にとっては、自分の体調を把握し、それに沿った生活をするというのがなによりも大切だ。そうしないと心が死んでしまい、本当に自殺してしまうことだってある。自殺を避けるため、自分のなかでルールを定めるのだ。坂口さんも私も、意識的にそれをやっている。鬱であれば自分で「鬱期だ」と自覚している。躁のときも気を付けている。自分のなかでルールを作り、それに照らし合わせて行動する。坂口さんが一日の習慣をいくつも作るのも、そのせいだ。それがないとすぐに崩れてしまうのだ。私にはわかる。私にとって、今毎日会社に通って仕事をしているということが、その「ルール」になっている。仕事自体はしんどいが、毎日の習慣ができたことはありがたい。毎日決まった時間に起きてお弁当を作り、同じ電車に乗り、会社に行く。多くの人にとってはしんどいことかもしれないが、私にとってはこの「毎日同じことを繰り返す」のが気分を安定させるのに良いみたいだ。これがなければ自分にはなにもなくなってしまう。私はなにかに縛られなければダメみたいだ。自分の「対策と傾向」というものがようやくわかってきた。

休憩時間に本を読んでいると、指の綺麗な人が入ってくる。お疲れ様もなにも言わない。一切スルーなのでこちらも声をかけない。少し離れた場所で、私は読書、指の綺麗な人はイヤホンをしてPCに向かい忙しげに指を走らせている。

今日たまたま、指の綺麗な人の年齢や誕生日を知る。誕生日は私の一週間前だった。急に親近感が湧き起こる。指の綺麗な人に休憩中に話しかける場面を想像する。けれど、現実にはそうはしない。エビリファイで躁状態になっている(と思われる)今は、よく知らない人と関わり合うことは避けたほうがいい。私の場合、とにかく人付き合いを広げないことが大切だ。私に必要なのは、私の病気をよく知っていて10年も付き合いのあるDだけ。それ以外の人間関係は、極力控えめにしたほうがいい。下手に広げると収拾が大変になる。

そう思ってはいても、指の綺麗な人に対する興味を抑えられない。せめて一言でもなにか言えないかと思ってしまう。でもそれをやると変な人だと思われてしまうから、自分を抑えなくては。

エビリファイを飲んでいると、どんな人とでも話ができると思い込んでしまうけれど、実際はそういうわけじゃない。エビリファイを飲んでいる期間は、なるべく人と話さないようにしたほうがいい。人と話してしまうと距離感がわからなくなる。私にとって、新たな人間関係を築くのはすごくストレスになる。

Dだけでいい、もちろん足りない部分はあるけれど、それは自分で補える。たぶん、会社の仕事が大変だから、私は指の綺麗な人の存在を見つけて、それに注目することで仕事のストレスから逃げようとしていたのだと思う。そう、すべて理由があるのだ。だから大丈夫、指の綺麗な人への感情は、なにも影響はしないはずだ。・・・うーん、それもちょっとつまらないなあ。。。

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